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伊藤ぺいん妄想短編集

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伊藤ぺいん妄想短編集

12 - ぺいん・らだお・電波一周年おめでとう

♥

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2024年08月07日

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今日がぺいん・らだお・電波のストグラ一周年なの完全に忘れてて急遽書き上げたものです。(87 8:23)


本文九千文字です。長いので時間がある時に読んでください。(事前報告)


<注意>

この作品は9割が捏造でできています

ご本人様とは一切の関係がありません

キャラ崩壊あり

伊藤ぺいんの過去捏造あり


では本編へ


「感じないか?黄金の風が吹くのを……」


いつもの挨拶を虚空へ向けてやる。

何でこんなことをしてるのか自分でもわからないがなんかやらないといけない気がするんだ。


とはいえ、一人でポーズをとってこんな台詞を言ってるのを見られるのはかなり恥ずかしいので言い終わった後にすぐ周りを見渡す。


本署のメインロビー……とでも言えば分かるだろうか。そこに並んでいる一つの椅子の側に俺は立っていて、軽く体を捻って周りを見渡す。


どうやら今日は誰も見ていなかったようだ。

見られてなくてよかったという安心感が体を満たしていく。


さて、それじゃあ早速仕事を始めますか、と意気込みながら無線に1と入力する。


誰かいるかなーと思いつつ、無線の画面に映し出されているであろう今無線に入っている人を見ようとして────無線に番号以外何も映し出されていないことに気づく。


「……あれ?おかしいな〜」


無線が壊れたのか、全員で犯罪対応中か、もしくは────今警察が自分以外誰もいないか。


そこまで考えて、まずは無線番号を変えることを試す。

2、3、4……と一つずつずらして変えていくが、8までいっても誰の名前も無線に映し出されない。


次にスマホを取り出してSTATEのアプリを確認する。

もしかして本当に俺以外誰もいないのか────という緊張感と恐怖を感じつつ、アプリを開くと警察の欄に「安保 さぶ郎」と映されているのが目に入り、安心する。


もし俺一人だったなら起きて早々二度寝を始めるところだった。


とはいえSTATEを見たところ今警察で起きているのは俺とさぶ郎だけらしい。二人だけというのは一人よりはマシだがそれでも結構寂しい。


この寂しさを晴らすためにとりあえずさぶ郎に電話をしてどこにいるか聞くことにした。


すぐに電話のアプリを開き電話をかける。

一コール。

二コール。

三コ────


『……もしもし、ぺいんさん?』


『さぶ郎今どこにいるー?』


『……えっとね、秘密』


『秘密?どういうこと?』


『今ちょっと大事なお話ししててね……後でもう一回電話するからその時話すね』


『……まぁ、そういうことなら。じゃあまた後で』


『はーい』


そして電話が切れた。


さぶ郎が大事な話と言うからにはかなり大事な話なのだろう。終わるまで一体どれだけの時間がかかることか……


さぶ郎に相手してもらえないとなると、後は市民対応でもするか、もしくは警察をやっていないけれども今起きている人を探し出すかとか……


市民対応に関しては最近そもそも困っている人があまりいない気がするし、それ以前にあまり出歩いている白市民を見かけない気がする。レギオンも最近人気がないし……ちょっと悲しくなってきた。


救急隊に遊びに行くというのはどうだろうか。そう思い再びSTATEを確認する、がなんと救急隊も誰もいない。


一体この街はどうなっているんだ?


もしかしたらさぶ郎が話していた大事な話というのが街全体を巻き込むレベルのもので、それで今は救急隊もいないのかもしれない。


でもそれだと何で俺のことを呼ばなかったのだろうか。

やっぱりそんなことはなくて、純粋に今日が不幸な日だったのかもしれない。


いくら考えても答えが出そうにないので、警察をやっていないけど起きている人を探すことにした。


どうやって探すのかというと、俺のスマホに登録されている警察全員に電話をかけるのだ。

そうすれば、一人ぐらいは誰か起きているだろう……


……誰も電話に出ない。


既に半分ぐらいの人に電話をかけたが誰も出ない。


一応電話自体はかかるので、起きてはいるはずなんだ。しかし誰も出ない。


もしかしたらさっきの推測がマジで当たってるのかもしれない。

だったら何で俺だけハブられてるんだろう……


何か悪いことしたかなと最近のことを思い返してみるが、そもそも思い返せるほど最近起きてなかったことに気づく。


もしかしたら俺が寝ていた期間に何かとんでもないことがあったのかもしれない。だからその時寝てた俺は当然その話に参加することができない。これなら筋が通っている。


となると俺以外にもハブられてる奴がいるかもしれない。警察に中々起きてこない奴とかなら……


俺の頭に二人の親友の姿が浮かぶ。もしかしたらあいつらなら俺と同じようにハブられてるかもしれない……そもそも起きてないかもしれないけど。


そういえばあの二人にはまだ電話をかけてないなと思い、まずは俺にとって一番仲が良くて、俺たちの中で一番大人びてる奴────青井らだおに電話をかけることにした。

まず一コール目────


『……あー、もしもしぺいん?どした?』


『らだおお前起きてたのか……?!』


『電話かけといてその言い草はなくね?……で?要件はそれだけ?』


『流石にこれだけで電話はかけないよ……今さ、警察のみんなと電話が繋がらないんだけどらだおは何があったか知ってる?』


『……あー、知りませんね』


『そうなんだ……じゃあお前今どこにいる?』


『今本署の屋上にいるよ〜』


『マジで?』


『俺が嘘つくわけねーだろ』


『その言葉がもう嘘なんだけどな……とりあえずそっち行くわ』


『ん、はーい』


そして電話を切る。


今まで警察署には俺一人だとずっと思っていたけど、まさからだおがいたとは……灯台下暗しってやつだな。


廊下を通ってエレベーターに向かい、ボタンを押す。

すぐに扉が開き、それに乗り込む。

そしてRと書かれているボタンを押してエレベーターが到着するのを待った。


…………


振動が止まり、扉が開く。

向かって右の扉を開いて俺は屋上の外へ出た。


屋上へ出ると、綺麗な夕焼けが俺も出迎えた。

日が沈みゆくロスサントス……何回も見ているが、その度に何回も感動するほどこの景色は綺麗だ。空は何度見ても飽きない。


そして夕陽に照らされているヘリポート。そこにあいつはいた。


そして予想外だったのは、そこにいたのはらだおだけじゃなかったことだ。


「……電波?」


「あっ、ぺいんさん!お久しぶりです!」


そう言った電波は俺の方へ駆けてくる。


「マジで久しぶりだな……だけど今日日曜日じゃなくね?」


「らだおさんに起きてこいって言われました」


「らだおが?」


そう言いながら目線をあいつに向ける。


夕陽に照らされているあいつは、マスクを外してその整ってる顔立ちを晒していることも相まって芸術的な美しさをしていた。


あいつは俺に目線を向けられたのを見とめると、こちらへと歩き始める。


「そ、俺が呼んだんよね」


「何で?」


「それはお前も知ってると思うけどな」


「俺が?……もしかして、今警察とか救急隊のみんながいないことに関係すること?」


「せいかーい。それで────」


「えっ、今誰もいないんですか?」


「電波気づいてなかったの?!」


「なんか人少ないなーとは思ってました」


「鈍感すぎだろ……」


そこで二回、手を叩く音が聞こえる。

どうやららだおが手を叩いたらしい。多分俺たちが話を脱線させそうになったからだろう。


「……それで、そのみんながいない理由に心当たりとかない?」


「俺は何にも……」


「僕も同じく……」


「お前ら……」


そう言うらだおは呆れた顔をしている。とは言ってもみんながいない理由と電波を呼んだ理由がどう繋がるのかがまったくわからない。 そもそも電波を呼ぶ理由ってあんまりなくないか?


「……なんか勘違いしてるみたいだから言っておくけど、本当はお前も呼ぶつもりだったんだよ。まぁ呼ばれる前にやってきたんだけどな」


「俺も?」


「そうだよ〜。ついでに言うなら今回の件は俺にも関わりがある」


「らだおにも?え〜……マジでなんだろ。なんか嘘ついたりとかしてない?」


「何でお前はすぐに俺が嘘ついてる可能性を追いたがるの?」


「日頃の行いじゃないんですか?」


「バカ!電波お前そういうことは本人の前で口にしないんだよ」


「……お前らマジで……」


そう言うらだおの顔はめっちゃ怒ってたので揶揄うのもやめることにした。らだおは怒ると怖いのだ。


「冗談はさておき……マジでなんだろ。俺ら三人しか関係してないの?」


「冗談じゃ許されないこともあるんだぞ?……一応後二人いるよ」


「今日この日じゃないとダメなんですか?」


「そうだよ……なんかウミガメのスープ始まってない?」


「はいはい!質問!」


「はいぺいんくんどうぞ」


「今の時間じゃないとダメなの?」


「いいえ、今じゃなくてもいいです」


「質問いいですか?」


「電波くんどうぞ」


「後二人いるって言ってましたけど、後二人って警察ですか?」


「ん〜、一応いいえかな。ヒントだけど一人は警察だよ」


「はいはい!そのもう一人の警察の人も呼んでるんですか?」


「残念ながら今回は諸事情により呼んでません」


「諸事情って何ですか?」


「はいかいいえで答えられる質問をしてください」


「融通効かないな……これだかららだおは」


「はい、ぺいんくんにチーノポイントです」


「チーノポイントって何ですか?」


「……さぁ?なんか急に口から出てきた」


そんな風にウミガメのスープをやっていると、いつの間にか日が完全に落ちて空を暗闇が覆っていた。


ここは都会なので星空が見えるとかそういう風でもなく、ただただ空が暗いだけである。


ふいにらだおの電話が鳴った、が電話の音は一秒続いたかどうかのとこですぐに途切れる


「……折り返さなくていいの?」


「うん、大丈夫だよ……二人ともとりあえずついてきてもらえるか?」


「え何急に怖」


「僕たちは知らない人についていけと言われたことは無いんですよ」


「めちゃくちゃ知ってるだろ」


「確かに……」


「逆に今まで電波はらだおのこと何だと思ってたの?」


いつもと変わらないテンション感で会話をしつつどうしてもついてきて欲しそうならだおについていく。


エレベーターに乗って一階に降り、メインロビーの扉から本署の外へ出る。


そして左へ足を進めて────


「着いたぞ〜」


「めっちゃ近いですね」


「……え?ここ?」


「ぺいんさんここがなんなのか知ってるんですか?」


「そりゃ知ってるよ……だってここ、俺とさぶ郎で買った家だもん」


らだおが連れてきたのはつい最近(7/14購入)俺とさぶ郎の二人で買った家だった。


「お前この場所知ってたんだな……」


「いや?俺も昨日知ったばっかだよ……ま、とりあえず入りな?」


そうらだおに促されたので扉を開き、中に入ると────


パァン!とクラッカーの音がした。

次いで、ミンドリーの声。


「……ぺいんくん、電波くん、らだおくん」


────一周年、おめでとう!!!────


「……え?」


そこには警察のみんなが……いや、警察の人だけじゃなくて救急隊の人や一部のメカニックの人たちも集まっていた。


たくさんの人からお祝いの言葉を浴びて、何が何だかわからなくなる。


そんな俺の肩にぽん、と手がのせられた。


「……らだお」


「ほら、今日で俺たちがロスサントスに来てから一年でしょ?それでみんながこれを準備してくれたんだよ」


「…………」


周りを改めて見渡してみれば、みんなが笑顔で俺たちのことを見つめている。

家はパーティー用に飾りつけてあって、何というかすごく眩しい。


この光景を見て俺は────涙が溢れていた。


「……っ」


「何?もしかしてお祝いされるの嫌いだった?」


「……そんな、わけないだろ……!」


溢れ出てくる涙を手で拭い続ける。


「……そんなに喜んでもらえて嬉しいよ俺は。確か前にみんなにお祝いされたいって言ってたもんな」


「……覚えてたんだな」


「当たり前だろ。お前との約束だぞ」


……始まりは今から何年前のことだっけ。


あの施設で、人は生まれた日を祝福する文化があると学んで俺も祝われたいと思ったのが始まりかな。


あの施設では祝われることなんてもちろん、褒められることもなかったから……誰かにそういうことをされたいなって思ってた。


でも同時に、俺は生まれた日なんて覚えてないから褒められるのはともかく祝われることなんて一生ないんだろうなって諦めてた。


……外に出た後、らだおが誕生日を祝われてるのを見て、外での幸せな生活で塗りつぶされていたその思いが戻ってきた時につい口に出しちゃったんだっけ。


そしたららだおが「じゃあ、お前がうちに来た日が来年来たらその時祝ってやるよ」って


結局その日が来る前にロスサントスに来ちゃったからその約束は果たされなかったけど……


でも、らだおはずっと覚えててくれたんだな


「あーあ、主役が二人とも泣いちゃってまぁ……」


「……二人?」


「横見てみろよ」


言われた通りに横を向いてみると、そこには画面の下からすごい量の涙を流す電波の姿。

かなりとんでもない姿に俺の涙も引っ込む。


「……えぇ?」


「っ、うぅ」


「で、電波?」


「何っ、ですか、ぺいんさっ、ん」


「え、いや、どうしてそんなに泣いてるのかな〜と……」


「っだって、みんな、がっ、僕たちのために、こんっ、なことをして、くれたのが嬉しくてっ」


「……そうだな、俺も、すっごく嬉しいよ」


「……二人ともここにいないで、ほら。みんなが待ってるよ」


「……そうだな。電波、歩けるか?」


「涙と仮面でっ、前がっ見えまぜんっ!」


「だよなぁ……ほら」


そう言って俺は手を差し出す。


「一緒に行くぞ」


「っはいっ!」


電波の手は少し宙を彷徨った後に無事俺の手と重なる。

その手を引きながらお祝いの言葉をくれるみんなにありがとうと返事していく。


俺たちのために、たくさんの人が集まってくれた。

先輩の人たちだと署長、ネル先、キャップ、キモ先、マヌ先、赤城さん……

後輩のみんなだとオルカやまるん、犬もいるしひのらんもいる。あっ、つぼ浦だ。


救急隊の人はましろ先生に……ももみ先生……かんじゃき……ドングリさん……本当にいっぱい来てくれてる。あっ、がみとも。


メカニックの人も豆やん、ねずみさん、ふでこさん、柴くん……あっ上田。


……よく見ればギャングもいるな。

れりあちゃん……ジョバーナ……竹森……マックさん……フナ……CPUもいるな。

なんかしれっと神子田もいるけどあれ大丈夫か?あっズズだ。


……たった三人だけのためによくここまで人が集まったな……警察と救急隊のみんなはともかくとしても、メカニックの人とギャングもそれなりに多いし……


だけどさっきから絶対にいるであろう人の姿が見えないのは何でだろう?


そう思いながら二階に上がって────


「「ぺいん先輩/おご先!一周年おめでとうございます!」」


「でんぱいさんも!おめでとうございます!」


えびすにレッサン、そしてニトロが俺たちの方に突っ込んできた。


俺は咄嗟に二人を受け止めたものの、電波は完全に油断していたせいかニトロの突進を受けて階段の下は転がり落ちていった。


「電波ー?!」


「何で電波ダウンしてるんだお前?!」


「すみません……らだおさん、ぺいんさん、ニトロくんも……僕のことはいいのでパーティー楽しんでください……」


「救急隊の方ー?!」


なんか下がすごいてんやわんやしてるが、電波に楽しめと言われたので楽しむことにする。


「……とりあえず、二人ともありがとうな」


「おご先でんぱいのとこに行かなくて大丈夫なんですか?」


「まぁ、楽しんでって言われちゃったし、二人の気持ちを無碍にするのも悪いからね」


「ならいいですけど……まぁとにかくおご先こっちです」


「ついてきてくださいね」


そう言う二人に手を引かれて、上がってすぐのところにあるガラス張りの部屋に連れて行かれる。

そして、茶色いソファに二人は座っていた。


「ぺいん!一周年おめでとう!」


「おめでとう……ところで電波くんとらだおくんは?」


「皇帝にミンドリー……電波はダウンしたよ」


「「なんで?」」


「ニトロの突進に負けて階段を転がり落ちてった」


「マジか……」


「まぁでもここには救急隊の人もいるからすぐに治るでしょう」


「ちなみにらだおは電波の処理に追われてるよ」


「処理って言い方が物騒だよね」


「じゃあ後始末」


「尻拭い感が否めなくなったな……」


「実際尻拭いみたいなところあるしね……ところで俺ってその席についたほうがいい?」


「そうだね、もう少ししたらさぶ郎がケーキ持ってくるから」


「そこ言っちゃうんだ」


「まぁぺいんも薄々気がついてただろ?」


「そりゃね」


さぶ郎の性格からしてこういうお祝い事の時は真っ先におめでとうと伝えにくるはずだがさっきパッと周りを見た感じではさぶ郎っぽい人影は見えなかった。


となると可能性としてはそもそもいないか、何か準備をしてるかの二択になるわけだが俺は結構前にさぶ郎に電話をしている。


あの時は大事なお話と言っていたけれど多分このパーティーの準備をしていたんだろうな


そうやって色々と考えていると、さぶ郎の姿が見えた。


「ぺいんさん、でんぱい……ってでんぱいとらだお先生は?」


「電波はダウン中でらだおはその尻拭いだよ」


「何やったんですか?」


「ニトロの突進に耐えきれず階段から転がり落ちました」


「えぇ……?」


困惑するさぶ郎。俺も同じ立場だったら全く同じ反応をしていただろう。


「……じゃあこのケーキは二人が来るまで置いておくね」


「そうだね。二人が来るまで待ってようか……」


テーブルの上にケーキが置かれる。

そして静寂が訪れる。


厳密に言うならば下からはたくさんの声が聞こえてくるので静寂とはとても言えないだろう。


しかし、このミスリ課だけの静かな空間は紛れもない静寂で、とても落ち着く空間だった。


その静寂を俺が破った。


「……このパーティーを最初に計画したのってさ、らだおとミスリ課のどっち?」


「……気づいてたの?今回のパーティーの計画にらだおくんが一枚噛んでるって」


「まぁ色々ヒントはあったしね。最初に俺と電波をここに誘導したのはらだおだし、らだおが主役は二人だって言ってたし、後は確か俺たちのロスサントスにやってきた日をみんなに言ったことなかったしね。まぁ他にも色々理由はあるけど」


「ぺいんってたまに頭がいいよな……元はらだおが我らにぺいんと電波を祝うパーティーをしたいと持ちかけてきたのが発端だな」


「メカニックの人やギャングの人を呼んでここまで大規模にしたのも?」


「らだおが発端だな……ぺいんは何が知りたいんだ?」


皇帝が不思議そうな顔でそう聞いてくる。


「いや、確かに俺との約束は果たしてるけどここまで大規模にする必要があったのかなーって」


「約束?」


「あー、まぁ気になったららだおに聞いてくれ」


「じゃあ後で聞くか……で、どうしてここまで大規模にしたか、だったな?」


「うん、何か知ってる?」


「確か計画した時に何か言っていた気がするが……何だったかな〜。さぶ郎は覚えてるか?」


その言葉を受けて目線をさぶ郎に向ける。


「さぶ郎、らだおがなんて言ってたか覚えてる?」


「うん」


「うんなんだ……話してくれる?」


「うーん」


「……もし話したら怒るとか言ってたとしても俺が代わりに怒られるから話してくれない?」


「うーーーん……わかった」


「ありがとね」


「えっとね、らだお先生はね『せっかくロスサントスに来てからの二人の最初のお祝いなんだし盛大にしたいからな』って言ってたよ」


「あー……ね。なるほど」


あいつがそんなことを言ってるのを想像して、思わず顔がにやける。


やっぱりあいつは俺たちのことが大好きなんだな……後でめちゃくちゃいじってやろう。


密かにそんな決意をしていると階段かららだおと電波とニトロが上がってきているのが見えた。


「んじゃ、あいつらも来たし始めるか?」


「そうだね……ぺいんさん」


「ん、どうしたのさぶ郎?」


さぶ郎が俺と目と目をしっかり合わせて言う。


「今、楽しい?」


そんなことを言われると思っていなかった俺は思わず口をぽかんと開ける。


「……なんでそんなこと聞くの?」


「えっとね……」


そう言いながらさぶ郎は口元を俺の耳に寄せてきて、小声で話し始める。


「さっきは言わなかったんだけどね、あの後らだお先生『それに、あいつの最初のお祝い事だしな』ってすっごく小さい声で呟いてて……それでね、あいつって多分ぺいんさんな気がしたから気になったの」


「……そっか」


……本当にいい奴と出会ったな。


「それで、ぺいんさんは今楽しい?」


「そりゃもちろん……」


それからとびっきりの、心からの笑みを浮かべながら、答えた。


「────生きてきた中で、一番楽しいよ」


あとがき


本文九千文字です。長いので時間がある時に読んでください。(事後報告)(事前報告済)


ちなみにパーティーに来てる人たちはストグラwikiの伊藤ぺいんのページにある「交友関係」のところにいる人はみんな来てることになってます。


次は一月後かなとかほざいてましたが一週間経ちませんでしたね。これにより前回使ってた時間がなかったという言い訳が通用しなくなりました。


これを書いているのは8/7の午後3時22分なので今日ぺいん久しぶりに起きてこないかなとウキウキしてます。起きてこなくても昨日のヴァロ見るだけなんで問題ないので無敵です。


ではまたいつか

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コメント

2

ユーザー

何かやっぱり良いわぁ、初めてのお祝いだもんな、嬉しくないわけないよな(; ;)

ユーザー

最高すぎてこっちも涙でてきた(T^T)

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