〜宮舘side〜
最初に闇に支配されたときは正直全然記憶はなくなっていた。
気がついたら底がない真っ暗な空間の中にいてどんどん沈んで行って…
自分のことももちろんSnowManのことも何も覚えてなかった。
目を覚ましても体は動かせないしもはやその必要は無いって諦めていた。
自分たちは闇に落ちたのだと。
それにその空間からは常に声が聞こえてきていた。
「お前たちは闇の者だ。邪魔者は全て排除しろ。」
誰の声かは分からなかったけど闇に支配されていた俺たちにとってはその声が正しいのだと思っていた。
「阿部ちゃん!佐久間!舘さん!」
そんな時また新しい声が聞こえてきた。
複数人の声が誰かを呼んでいる声…
佐久間「…誰?」
阿部・宮舘「………………。」
全然記憶にない声が響いている。
けどその声を聞いているうちに俺たちの身体に異変が起こった。
佐久間・宮舘・阿部「ゔゔっ!」
突然俺たちは激しい頭痛に襲われた。
何故か分からないけどその声は聞いたことのある声ばかりで…
それからは必死に記憶を辿る…
俺たちは何か大切なことを忘れてしまっているのではないかと…
あと少しで思い出せそうで…
宮舘「…あれは…」
佐久間「…光?こんな真っ暗な所に…」
阿部「…けど…6色…」
真っ暗な空間に光が差し込んできた。
紫、黄色、青、オレンジ、黒、白…
阿部「…ふっか…照…」
宮舘「…翔太…康二…」
佐久間「…蓮…ラウール…」
その光を見て俺たちははっきりと思い出した。
その光は紛れもないSnowManの6人の光だ。
俺たちの名前を呼んでくれていた…
助けようとしてくれている…
なのに俺たちは諦めてしまった…
きっと闇に支配された俺たちは6人を傷つけてしまったはずだ…
けど俺たちを信じてくれている…
だから俺たちが諦める訳には行かない…
それからは闇に抵抗して…
気がついたらみんなが助けてくれていた…
〜阿部side〜
深澤「…そんなに深い闇に…」
舘様と俺がどんな事をされていたのか一通り話し終わって6人を見るとラウールと康二はまた泣き出していた。
阿部「…うん。けどみんなのおかげで戻ってこられたから。」
宮舘「…みんなの声が光がなかったら俺たちは今頃闇にいたはずだ。戻って来られなかった…」
それにみんなのことを更に傷つけて世界も闇で滅ぼしてしまっていたはずだ…奴らの下僕として…
目黒「…阿部ちゃん、舘さん…助けてもらったのは俺達も同じだから。」
阿部「…え?」
宮舘「………………。」
向井「…呼んでくれたやろ?俺らの名前。」
渡辺「何やってんだよ!って言ってくれたよな?」
岩本「…舘さんはそんなに強く言ってないよ笑佐久間だから。」
渡辺「…俺にあんなに言っておきながら更に強力な闇に支配されてんなよ…」
阿部「…強力な闇…」
深澤「…阿部ちゃん?」
ルルギアに更に強力な闇を入れられる直前、佐久間がシャドーに拘束されているのを思い出した。
岩本「シャドーって確か…」
阿部「…奴らのボス…」
ラウール「…そんな…佐久間くんが…」
深澤「あの時聞いた怪しい声はそいつの声か…」
前に1度佐久間が戻った時に逃がさないって声を聞いたらしい…
向井「…さっくん…」
佐久間はまた闇に…しかも奴らのボスであるシャドーの闇に…
きっと俺と舘様が受けていた以上の闇で支配されているはず…。
きっと想像以上に苦しんでる…
深澤「…なら戦うしかないでしょ。」
岩本「それに信じてあげないと。佐久間のこと。」
何も話せなくて重くなった空気の中でふっかと照が声を出してくれた。
深澤「…たとえ奴がどんなに強力な闇を持っていたとしても…仲間は渡せねーよ。」
岩本「佐久間なら大丈夫だ。あんなに元気で明るい佐久間が闇に負けると思うか?」
照が隣にいる康二の頭を優しくポンポンしてあげてる。
向井「…思わへん…」
ラウール「…僕も…」
目黒「…俺は信じてる。佐久間くんを。」
渡辺「…ああ。」
…すごいな…みんな…。
本当は怖いはずなのに…いつもと変わらない俺たちの雰囲気だ…
深澤「…それに…俺たちは8人いるしね?」
阿部・宮舘「………………。」
…そうだな…。…もう闇に落ちていた時とは違う。
俺には8人がいてくれる…
阿部「もちろん俺も信じてる。」
宮舘「…戦うよ。俺も。」
俺も舘様も戦うと決める。
みんながいるから奴らには負けはしない。
そう思える。
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