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───遡ること2年前
軍服の男、松村 啓介が同級生だった栢山に会いに行った時のこと
松村:……子供を預かった?
栢山:嗚呼、私の亡くなった患者の子供でね、行く所もないから養子に迎えたんだ
松村:こんなご時世なのに養子か、俺達もこんな職柄だからいつ死ぬか分からないんだぞ
栢山:そうだなぁ……でも放っておけないんだ今回の患者だけは
松村:はぁ、昔から相変わらずお人好しだなお前は
お前の言葉にはいつも呆れる
濁り無き蒼い瞳で、洒落にもならん綺麗事を徒然並べる
卒業後は親の医療所を受け継ぎ、黒い雨の降らない場所でのうのうと生きている
戦争に参加しては毎日死ぬような思いをし
金もろくに貰えない幸福のない俺とは逆だ
そんなお前が心底羨ましい
松村:それで?その子供はどこにいるんだ
栢山:病室で寝ているよ、泣き疲れてしまったみたいだ
松村:こんな大事な時に可哀想だな……
栢山:……重い病気だったんだ、私にはどうすることもできなかった
松村:よっと、それじゃそろそろ行くとするか
栢山:道は分かるかい?
松村:大丈夫、邪魔したな
一人、出口へと向かう
明日もまた軍の知らせがあるだろう
早めに帰らなければ
そう思い、帰ろうとしたら
松村:?なんだこの部屋は……
誰もいない病室の中に、一つの本があるのが見えた
松村:……これは
そう、そこには書いてあったのだ
クローバーの存在が
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ショウ:なんで……じゃあどうして、!
軍服の男:読んだ時ははただの作り話だと思っていたんだがな、気づくのにそう時間はかからなかった!
軍服の男:何故あいつがあんなにあの患者に熱心していたか、お前達を何故養子に迎えたのか
軍服の男:それはお前達が四葉だからだ
軍服の男:こんな人種、世界にとっては前代未聞の大発見だ
軍服の男は続けて話し続ける
軍服の男:上に差し出せば金が貰えるかもしれない、戦争も終わるかもしれない!!!
軍服の男:まさに『幸福』を得られるだろう!!!やはり栢山はこんなものを独り占めしようとしていたんだ!!所詮欲望だらけの生き物だあいつも!!
ガッッ!!!
セイが男に掴みかかる
セイ:やめて!!!栢山さんをばかにするな!!!
軍隊の男:貴様!!!隊長に触れるでない!!!
セイ:っ!!!
バンッ
頭を撃たれ、その場に倒れこむ
ショウ:、……セ……イ?
ショウ:いやだっお願い、起きて!!
軍服の男:ふん、気を失ったようだな
軍隊の男:隊長、ここからどうしますか
軍服の男:連れて行く、早くあの方に伝えなければ
軍服の男:総員!!捕まえろ!!
軍服たち:ハッッッ!!!
ショウ:……ァ……ァァ
どうして、こんな事にならなければいけない
ただ普通に暮らしたいだけなのに
周りの人達の欲に塗れた顔が
踏んで幸福を増やさせる奴らの様が
憎悪という感情を湧き出させる
こ ろ し て や り た い
その時、自分の腹から垂れ流れていた赤い血液が生き物みたいに動き出す
それはたちまち白く輝き、白い頭で四葉の葉を体にまとっている小さい精霊の様な姿になって、自分の元によってくる
栢山に聞いた、こいつの名前は確か
ショウ:……シロツメ