俺が願わなくともこの街には汚い夜がくる
今日も俺はぱぱと会う
この間とは違う人
「…あ、今日の人ピアス嫌いなんだっけ、」
ピアスなんか不純だのなんだの言い放たれた気がする
「あの人たまに手上げてくるから嫌なんだよなぁ、…」
着替えをしながら全身鏡で体を見る
とても人には見せられないほどボロボロの俺の体はいたる所に痣や内出血の跡がある
転んだって言っとけばバカなあいつらは信じるしそこまで苦労はしていない
「きもい体、…」
自分でもこんな俺を抱く方の心理が分からない
もっと肉があって綺麗な体の方がいいに決まってる
俺だってもっと筋肉をつけたい
でも食べては吐いて、食べては吐いての繰り返しじゃ筋肉以前、肉すらもつかない
「やばっ、時間ない、…」
ピアスを外し、急いで服を着て家を出た
「ぱぱ今日もありがと〜♡!」
「世一はほんと可愛いなぁ、」
「そろそろホテル行こうk……」
「ん?世一、なんだこれ?」
ぱぱが指を指す先は俺のカバン
「え〜?」
ぱぱが俺のカバンから取り出したのは昨日のラブホのカードだった
しまった、捨てるの忘れた、…
「…世一、俺とこのホテルは行ってないよな?」
「………えっ、とぉ、」
「他に男がいるのか?」
「…いやっ、ちが、くて、…」
「違う?こんなとこ、1人で行くような子じゃないよな世一は」
「それとも一人で行くようなみすぼらしい男なのか?」
「………………」
「…なぁ、聞いてるんだよ!!!!!!!」
「う”っ、……」
声をあげられた挙句、右ストレートが俺のみぞおちへと当たる
「こたえろよ!!!!!!!」
次は正面から
「んぐっ、……やめっ、くるしっ、…!!」
「黙れ!!!!!」
そう言ってまたもや正面から食らった時、俺は意識を失った
「…………、ん、」
目を覚ますと知らない天井
俺、店前で殴られて、
そこから記憶が無い
動こうにもあちこち痛くて動けない
少ない筋肉に精一杯の力をいれて起き上がると、
「は、? 」
そこにはカイザーがいた
「か、かいざー、?」
「…………世一、」
「あれ、俺なんで、…」
「俺が、運んだ、」
「そのっ、変なことは全くしていないし、触ってもいない、!!」
「あ、あぁあの、体は、拭かせてもらったが、」
そういえば、心なしか傷が綺麗な気がする
「そのっ、詳しいことは飯でも食いながら話すから、…」
精一杯考えて話しているんだろう
目を泳がせて話すカイザーが愛おしくてたまらなかった
「……うん、笑 そうしよっか笑」
カイザーが出してくれたのはおかゆだった
「…え?笑 おかゆ?笑」
「……苦手だったか、、?」
「…ううん、笑ありがとう笑」
俺の体を気遣ってくれたのだろう
昔は料理なんか全くしなかったのに
「…いただきまーす、!」
「………ん、!おいしぃ!」
「…本当か!!?」
温かいおかゆは俺の喉をするすると通っていく
すごい、ここ数ヶ月何も食べられなかったのに
「あ、おかわりもあるからな、!!」
「…うん、ありがとうカイザー、」
「……会いたかったんだ、世一」
しばしの無言を破ったのはカイザーだった
「…あの日、連絡が途絶えてから何度も何度も会いに行こうとしたんだ、」
「………………………」
「…世一、俺はお前を愛している」
「俺にもう一度チャンスをくれないか、」
まるで叱られた大型犬のように俺を見つめるカイザーに俺は心が揺れそうになる
「………ごめん、まだ答えはだせない、」
「もう少し、時間ほしい、」
「…だから、連絡先また欲しい、」
俺がスマホを変えた時に無くしてしまったカイザーの連絡先
俺はもう一度欲しかった
「……あぁ!!もちろんだ、!」
「ふ笑 そんなにか?笑」
「今スマホ持ってくるな!!」
キッチンへと走りだしたカイザーが愛おしい
またこの日々へと戻れたら、どれほど良いだろうか
でも、
戻れない
…… ᴛᴏ ʙᴇ ᴄᴏɴᴛɪɴᴜᴇᴅ
コメント
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こっちの作品も大好きです!!!