⚠注意⚠
注意書きは一話にあります。
➖コンコンコン
???:入れ
チーノ:失礼します
暗い影に落とされ、本人はフードをかぶり顔は一切見れない。もしかしたら、そこには誰もにないのかもしれない。わかることは、ただこちらを見ている目とその威圧だけを感じる。
そんな存在感を感じにくい人に話しかけられる。
???:ここに来たということはそういうことでいいのか?
チーノ:もちろんでございます。あの者たちに死よりも恐ろしいものを。
???:そうかそうか!その返事を待っていた。これからは定期的にこちらに手紙を送れ
チーノ:失礼ですが、私は『能力』は使えません。普通に送るとなれば、怪しまれるでしょう。
???:そうだったな、君は『能力』が使えない“設定”だったな。ならば私が『能力』を与えよう。望むものなら何でも。
チーノ:『能力』は個人差であったと?
???:ああ。そういうものは世にいるからな。君もその一人だといえばいい。
チーノ:かしこまりました。
???:それで?どんな『能力』がほしい?
チーノ:そうですね……すぐにあなたのもとに行けるように『転移』などの『能力』がほしいですね。
???:なるほど。では、お前に与えよう。
チーノ:………もう、使えるようになったのですか?
???:ああ
チーノ:あまり実感がないものなのですね。
???:書き換えたからな。
チーノ:なるほど。あなたは偉大な存在。御恩を、忠誠を。
ひざを付き頭を下げる。意図せず体が動く。部屋から出ることを許される。その館から出てすぐに頂いた『能力』でWR国の自室へと戻る。
一体何だったのだ?
俺はシステム室から出てグルッペンさんのもとに向かった。
はずだった。
でも戸を開けるとそこは過去に俺がスパイを頼んだ張本人がただずんでいた。扉は確実にグルッペンさんの部屋のものだ。
平常心を保ちつつ、以前と同じ言葉を繰り返した。予想通り俺に『能力』を与えてくれた。
しかし、彼が言っている「書き換えた」が分からない。
いやそれよりも、意図せずまた裏切ることとなってしまった。
…………逆手としよう。
死ぬのは俺だけで十分だ。
しかし、どうするか。
俺が持っているこの手紙をロボロが知っているということ。グルッペンさんに相談すると言って出ていった。もし俺がこのまま黙っていれば、怪しまれることは間違いない。
どちらにせよ、スパイだった大先生を見破ったグルッペンさんに隠し事など通用しない。隠しきろうとすれば幹部総出で調べ上げるだろう。そんなことされればもっと面倒である。
順番が逆になっただけだ。
グルッペンさんに相談いや、交渉を。
コメント
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すげぇさすが詐欺師手口は慣れてるワ ━(⊙ꇴ⊙)━ オ…