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Shunta×Jutaro
車を出して少し遠出をしてみようとなり
関東圏ならばせっかくなので柔太朗の好きなハンバーグチェーン店に行くことにした
「めっちゃ楽しみ~」
ハンドルを握りながら嬉しそうに舜太が言うと
「マジでうまいから」
柔太朗もまた嬉しそうに返したのだった
都心から比較的近い店舗は柔太朗の地元ではないものの、十分だった
ドリンクバーを早速取りに行く
「なぁ、あの深緑って言ってたんどれなん?これ?」
「そう、それ。なんか絶妙にうまい」
「じゃ、これにしよ」
うす緑の液体をコップに入れ舜太は満足そうに席についた
「俺はまだ飲まない」
柔太朗の流儀という名の戦略とやらを舜太はニコニコと聞く
食事をするのに対策を講じていること自体も面白いが、それを熱く語っている柔太朗に愛おしさを感じていたからだった
そうこうしているあいだにソース避けの紙が渡された
舜太が目玉商品のハンバーグがどのようにして生まれたのか真剣に読み込んでいて
「めっちゃ読むじゃん」
「そりゃあ読まな。これから心して食べるんやから」
2人は紙を谷折りするだけで笑い合った
店員さんが目の前でハンバーグを切る様子を2人で見守り、目の前にきたときにすっと紙を構える
ソースがかけられてじゅうじゅうと音を立てると柔太朗は臨戦態勢に入り、舜太は目をしぱしぱさせた
「どしたん」
「山わさびが揮発して目がちょっと痛かった」
「きはつ…?」
「ソースが蒸発するやん、その時にわさびの辛み成分があがってきて」
「うん?」
それ以上その事については触れなかった
「ソース意外と薄味なんやな、美味しい。お肉食べてるって感じする。あ、わさび…」
つんとした痛みに思わず顔をしかめる舜太に
「少しずついかないと」
と柔太朗が言った
「味濃くないのにご飯と合うの不思議やな」
「そもそもご飯が美味しいんだよ。おかわりは?」
「え、じゅう食べるんやろ?じゃあ食べる」
おしゃべりもほどほどに、割合二人は集中しながらあっという間に食べ終わった
「美味しかったな~お腹いっぱいめっちゃ苦しい」
「今日は特にいいペースだった」
「ははは」
「じゅう、また好きなもん教えてな、一緒に食べよう」
「しゅんも教えてよ」
「あー今お腹いっぱい過ぎて食べ物のこと考えられへん」
「それはそう」
シートベルトすら少し重みを感じる2人だが、幸せな悲鳴だった
fin.
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