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皆さんこんばんは!主です!
今回リクエストをいただいてメローネと夢主との物語となります!
この物語はメローネの個性や狂気、意外な一面にも触れながら彼(メローネ)なりの愛し方を書いています。
初めてのノベルです…。(゚ロ゚;))((;゚ロ゚)ドキドキ
よろしくお願いします!!
※キャラ崩壊注意
━━━━━━━始まり━━━━━━━━
メローネ「……まだ、起きてたのか?」
夜中、静まり返ったアジトの一室で、彼の低い声が響いた。
メローネはベッドに腰掛け、ノートパソコンを膝に乗せていた。暗がりの中、スクリーンの明かりが彼の顔を青白く照らしている。冷たいような、美しいような――どこか浮世離れしたその横顔に、私は溜息をついた。
夢「眠れないの。あなたがずっとカタカタやってるから」
メローネ「ふうん……でも、これは“子作り”だからね」
ニヤリと笑うその顔は、いつものようにどこか危うく、理性と狂気の境界を歩いている。彼の言う“子作り”は、もちろん比喩などではない。メローネのスタンド“ベイビィ・フェイス”による、ターゲットを探し、分析し、狩るための人工知能生成作業。PC一つで命を左右するその異様な行為を、彼はあっけらかんと「育児」と言い換える。
夢「……あのね、寝不足が続くと“親の務め”も果たせなくなると思うけど?」
そう返すと、彼はふっと笑い、PCをパタンと閉じた。奇妙な静寂が戻ってくる。
メローネ「君は変わってるね。普通の子なら、僕のこの“仕事”を見たら逃げ出すのに」
夢「そう? 私も普通じゃないのかもね」
メローネ「……その通り」
メローネはベッドに腰をずらし、私を見下ろした。長い指が、私の頬をなぞる。
メローネ「君は、素敵だ」
囁くような声。だけどその瞳は、やっぱりどこか獰猛だった。獲物を観察するような、観察対象を愛してしまった科学者の目。
夢「……怖いよ、そういう目で見るの」
メローネ「怖い?」
夢「まるで私のすべてをスキャンしてるみたい。好きだからって、分解されたいわけじゃない」
その言葉に、彼の手が止まった。だが次の瞬間には、彼はくつくつと喉を鳴らして笑っていた。
メローネ「じゃあ、どうされたい? 抱きしめて? キスして? ベッドに引きずり込まれて?」
夢「……うん」
返した私の声に、彼の笑みが消えた。
メローネ「え?」
夢「そうされたい。……あなたに、そうしてほしい」
さっきまで茶化していたような彼の空気が、ゆっくりと変わっていく。真顔になった彼が、無言で私を引き寄せる。ベッドの上に倒れ込むようにして、その細い体を私に重ねた。
メローネ「……君は、時々すごく残酷だ」
夢主「え?」
メローネ「僕を、こんなふうに人間らしくする。普通の男みたいに……」
その言葉に、胸がぎゅっと締め付けられた。
メローネは殺し屋だ。人を傷つけることに罪悪感などない。だが、彼にも傷つけられた過去がある。誰かに愛された記憶は、おそらく少ない。だからこそ、“愛する”ことも、“愛される”ことも、ぎこちない。
夢「……それでもいいの。普通じゃなくても、あなたのことが好き」
私がそう言うと、彼は静かに目を閉じた。
メローネ「君が他の誰かにそんなふうに微笑む日が来たら、僕はそいつを……いや、やめておこう。君に引かれたくはない」
メローネの目には、何か熱のようなものが灯っていた。普段の冷静さが消え、むき出しの本能のようなものが滲んでいる。
メローネ「でも、覚えておいて。僕の“愛”は、少し壊れてる」
夢「うん。知ってる」
メローネ「壊れてても、捨てない?」
夢「捨てない。絶対に」
言い終えると、彼はそっとキスを落とした。柔らかく、けれどどこか支配的なキスだった。
朝。カーテンの隙間から、白い光が差し込んでいた。
私はまどろみの中で目を覚まし、隣の気配に目を向けた。
メローネはもう起きていた。ノートPCの前に座り、相変わらず何かを入力している。
だが、ふと私に気づくと、彼は意外にも照れたように微笑んだ。
メローネ「おはよう、夢」
その声は、昨夜とはまるで違っていた。殺し屋でも科学者でもなく、ただの一人の男の声。私だけに向けられた、優しい響き。
夢「……うん、おはよう」
私がそう返すと、彼は椅子を回し、こちらに向き直った。
メローネ「今朝は、子育てはお休み。“母親”と一緒に朝食を食べたいからね」
夢「……その言い方やめて」
メローネ「ははっ、冗談だよ」
そう言って手を差し伸べる。その手を取った時、私は思った。
この人は、普通じゃない。けれど、だからこそ誰よりもまっすぐに、誰かを愛せる人だ。
壊れてるけど、温かい。
メローネは、私の大切な人だった。