テラーノベル
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──世界がまだ、混沌と可能性に満ちていた頃。 ゲームの世界にひとりの少年が降り立った。
「おぉ~……ここが“ブロフル”か。見た目より音がポコポコしてるな」
少年の名は、リト。どこにでもいそうな、けれどどこにもいないようなプレイヤーだ。 ログインして早々、空からドーンと落ちてくるあたりがすでに運命的。
「地面がフカフカで助かったけどさ、ログイン一発目で地面落下はやめてほしいよね!?」
砂浜に転がりながら叫ぶリト。遠くでカモメが笑っている──ような気がした。
ほどなくして、リトは不思議なフルーツを見つける。海辺にぽつんと転がった、うずまき模様の赤い実。
「なにこれ?……食べていいやつ?まさか腐ってるとか?……いや、いただきまーす!」
もぐもぐ。
──ゴゴゴゴ……!
体内で何かが蠢く。何かが解放される感覚。
「お、おおお!? 背中が、バチバチしてる!? 電気!? マジでピカピカしてるんだけど!!」
リトの体に電気が走る。どうやら能力を得たようだが、詳細はまだ不明。 とりあえずテンションはMAXである。
その後、リトは冒険の途中で仲間たちと出会う。
「やあ!君も初心者?」 「私はレン。戦闘はちょっと得意だよ」 「リンだよっ!リトくん、あんた変な髪型してるね!」 「テトです~。よろしくね~、アハハ」
個性豊かな仲間たちと合流し、チーム『ビリビリ団(仮)』が爆誕。 なお、命名者はリン。リトはすでに異議を唱える気力を失っていた。
冒険の途中、イエティとの壮絶なバトルも。
「うおおお!毛だらけの巨体が迫ってくるぅぅ!」 「落ち着けリト!足元を狙え!」 「だって足が全部毛なんだよ!? 見えないよぉぉぉ!!」
ギャグっぽいやりとりを交えつつも、仲間との連携で勝利。 このバトルでリトは急激にレベルアップ。気がつけば飛び級状態。
リンとの邂逅も印象的だった。
「……ねぇ、リトくん」 「うん?」 「仲間って、いいよね」 「……うん」
正義の島では“偽りの正義”を掲げる存在と対峙。
「俺たちは正しいことをしている……そう言えるか?」 「えっ、それって自問自答? それとも俺への問いかけ?」 「黙れ!」
ギャグで空気を和ませつつも、真剣な戦いに挑む。 副監督と呼ばれる男との因縁も少しずつ明かされていく。
そして空島へ。 天使たちとの出会い、電気格闘技術の習得──
「スカイサンダーキック!」 「技名がどんどん派手になってない?」
冒険の果てに、リトたちは第一世界最強の装備『サングラス』を手に入れる。
「これで日差しもへっちゃらだね!」 「いや、それ装備効果で足速くなるんだけど?」 「どうして!?」
装備の説明に疑問を残しつつも、リトたちは新たな海へと旅立つ。
「よーし、第二世界へ──いざ出航だぁぁぁ!!」
波が高鳴る。風が歌う。
少年と仲間たちの、本当の旅が、今始まった。
──To be continued.