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魔法
科学と相反するものであり、かつて人間と共存することが許されていて誰もかれも親しんでいた。
そんなのは昔の話。
今は科学が実用化され,ひっそりと人々は魔法という存在を忘れかけていた。
しかし魔法という概念が完全にきえたわけではない。
現代社会とは隔離されたある場所で魔法は扱われている。
そしてこれは
一人の夢見る少女達の物語である。
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【序章1 ー退屈少女と絵本ー】
いつもの何も変わらない日常。
嫌気がさすほどいつも道理。
眠くなるような、授業
耳が痛くなってくるような喧噪
すべてがこの学園を支配してる。
学園は寮だからずっと縛られている
ここには顔見知りしかいないし刺激もない。
きっと、、、、
未来永劫このままだろう
直観がそう
叫んでいる
つまんないの
おもしろいことないかな~
「ななっし~!!!みてみて!!こんなの習得できた!!」
「はいはい。わかったから。」
「ちぇつれないなぁ」
そういいながらジュースを生成する
「はぁ、、、そんなにいうなら小腹へったからマシュマロでも出してくんない??」
「さっき軽くこっちのことあしらってきたのにそんなこという!?」
まぁそんなことも言いながら魔法を使てくるあたりべるさんは根は優しいのだ
不器用だな
全く。
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とは言えども暇なのはまったくもって変わらない。
そんなことを考えながら課題のために図書室に訪れていた。
部屋だとまったくもって課題をする気にもなれない
そう考えると図書室に行くのは必然で,、、、
あと科学の本が読みたい。
あくまでSFをよむだけだ
先生だって本を読むことはよいことだって言ってる。
別にちょっと読むくらい、、、やっべ課題やりに来てるだけだった
「ななっし~も物好きだよね~わざわざ図書室なんだもん」
「そういうべるさんもでしょ。わざわざ人の課題に付き合うのに図書室来るなんて」
「えっ?全然わかんないところを写させてもらうつもりで来たけど?」
他力本願かよ、、、、
まぁいいや
そこまで邪魔されることもないだろうし、、、、
今回の単元の魔導書を探す。
いつもと変わらない古びた魔導書
いつもと変わらないつまらない難易度の問題
別に本当は魔導書なんて見なくても解ける
だからあくまで魔導書なんて参考程度の気休めである
「ふぅ、、、」
「さっすがななっし~。解くの早い~」
「でしょ!」
「あれ?ななっし~とべるじゃん」
そう声をかけてきたのは好青年な茶髪、、、、というかオレンジ髪のさもくんがいた。
「課題やりに来てるなんて偉いじゃん」
「そういうそっちもでしょ?べると違って写しにきた訳でもなさそうだし」
「まぁそうなんだけど、、、、ってべるもしかしてななっし~のうつしてるの?」
「うぐっ、、、」
まぁ図星である
わざわざそのためにきたのだそりゃ写すに決まってる
「だめだよ?ちゃんとやんないと?」
まぁべるのことだからなんか言い返すんだろうな、、、
「う、うん!」
あのべるがすぐに納得した!?
ってか二人とも顔赤くない???
えっそういう関係なの?
なに付き合ってんの?
「そういえばさ」
と咳払いをしてからさもくんが話を切り出す
「地下二階の図書室って知ってる?」
「「地下二階!?」」
「うん」
「えっ地下一階までなんじゃないの!?」
「表沙汰だとそうなんだけどこの前魔法の研究で来た時にみつけちゃってさ」
う~ん、、、さすが優等生
「ななっし~たちも一緒に行かない??」
「なんか秘密基地みたいで面白そうだね!!」
「気になる!行ってみたい!!」
「じゃあついてきて!!」
子供の様に無邪気に笑うさも君についていくのだった
「porta aquae」
さも君がそうスペルを唱えると床の一部が少し歪み階段が現れる
押し寄せてくるいまだかつてないドキドキ
なんとなくいけない気もするし、さも君がやり始めたから大丈夫かっていう気持ちもある。
「じゃあいこうか。」
そういって私たちは地下二階の謎の図書館へと足を進めるのだった。
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ついた先は一階のような開放的な空間ではなく、重厚な空間だった。
すごく異質な空間である。
でもあんまりいやな感じはしない。
「わぁ、、、すご~い!!!」
先に声を上げたのはべるだった
まぁたしかに心なしか柄にもなくテンションは上がる。
勉強スペースとして設置されている大きな机にはたくさんの魔導書があって辞書も置いてあるのを見る限りさも君の勉強していた跡なのだろう
「机散らかしっぱなしだけどごめんね」
そういいながらすこし片づけ始める
「にしてもすごいねここ。そりゃさもくん入り浸りそうだわ」
「そうそうけっこう気に入っちゃって」
べるが興味しんしんに本棚をみる
案外魔法が好きな子だから普通に気になるのかもしれない。
まぁそこまで魔法に執着していない私でも気になるぐらいなのだからそりゃ熱心に見るのかもしれない。
「わぁ、、、!みてみて!!」
そういっておとなしく本棚を見ていたべるが声を上げる。
そこには古びた絵本が見せられている。
なんだろう、、、
「えっ懐かしすぎん??」
「だよね!だよね!」
二人はまるで当然かのように話している。
だけど私には分からない
何だろう、、、ちっちゃい頃に読んでもらった感じもしないし、そもそも三人でいるようになったのもここ数年の話だし、、、
「えっと、、それ何、、?」
「あっえっと、、」
と言葉をすごく濁される。
二人で顔を見合わせて気まずそうにしている。
「う~んとね、、結構昔にさも君と二人で読んだことがあって、、、」
二人ってやっぱそういう、、
「そのときはななっし~いなかったからさ」
なるほど
もしかしたら、三人でいる前の話かもだし、私が体調崩してたときの話なのかもしれない
まぁそういうことならしゃーなしか。
深く考えるのはやめておこう。
「気になるから今度読んでみるわ」
「、、!うん!!」
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そこに入り浸って一か月ぐらいだろうか今日は珍しく三人がそろっていた
近頃は、べるは高度魔術の取得、さもくんは何かの語学試験か何かでみんなばらばらだったからである。
みんなすごいな
かくいう私は特にすることもなく、たまりにたまっていたラノベとアニメの消化をしていただけだった
そして今現在べるがさもくんにラテン語の小テストの範囲を教えてもらっている横で私はこのまえの絵本を読んでいる
内容といえばよくあるSFもので主人公が宝物を探しに行くお話だった。
よくある物語ではあるがなんとなく惹かれるものがある、
ー非日常ー
変わらない私たちの生活とは裏腹に旅そのものが刺激物であり、非日常である。
もちろん今の生活は成績さえ収めてればなんとかなるし、学校さえ卒業してしまえばあとはそれっぽく暮らせる。
別に働かなくたってかまわない。
働いてもかまわない。
安全と安定に包まれこれ以上ないほどに平和そのものある。
唯一危険なことといえば誰かが魔法に失敗したときに何らかの被害が出るぐらいだろうか。
いうてそんなもんである。
逆に私的にはこんな生活なんて飽き飽きしている。
生まれた時からここにいてみんな同じような生活をしている。
唯一不思議なことといえば、別にさも君もべるも卒業資格なんて当の昔にクリアしているのに今もなお現役学生みたく必死に知識をつけようとしていることぐらいだ。現に二人ともテスト勉強してるし、、、
さも君はなんとなく解釈一致だが、べるに関しては本当に意外だった。
最初こそ、ただ単にさも君が好きで気に入られるために勉強してんのかなとか思ったがその割には何年もやっているのだ。それが全部私の仮説通りの理由ならさすがにすごい執着心だと思うがなんとなくもっと違う理由がある気がする。さすがに。いまいち何を考えているかがわかんない。
「ななっし~?」
と何考えてんの?とでもいいたげな顔をしながらべるがこちらを見てくる。
余計なことを考えながら読んでいたからかすこし、、、いやめちゃくちゃ変に思われたかもしれない
「ななっし~のことだからなんかちがうこと考えてたんじゃない?」
図星である。
なんでさも君こんなに見透かされてんの?
なんかそういう魔法かなんか習得した?
「いや、、、なんかつまんないなって。」
「まーた言ってるよ」
「わたしつまんないでーすみたいな顔してるもんね」
「そんなに??でも、、、、」
「なぁ~んかかわったことしてみたいな~」
「じゃあなんかすればいいじゃ、、、ななっし~なんか魔法使った??」
「えっなんでって、、、へっ!?」
見てみると何故か絵本が光っていた。
この中に光属性をメインとしているのは誰もいない。
やったとしてもさも君ぐらいだろうか、、、
そうはいってもさも君すらすごく驚いた表情をするのを見るにきっと何もしていない。
じゃあなんで、、、
絵本は少しずつ形を変えて今もなお光続けている。
だんだんと光が落ち着き、見てみると、、、、
地図に代わっていた
「な、、、、なんで、」
「しかもその地図ってここら辺のさらに奥の地形だよねしかも誰も行ったことのない、、」
「べるこれって、、、」
「、、、、だよね、、、、?」
いったいこの二人は何を話しているのだろう。
なんか気まずいから省かないで?
「何かわかったの?」
「絵本の内容さ、一応読んだでしょ?」
「ほんとに導入だけね」
「お宝を探しに深い森の奥に旅に出るのがこの絵本の主なストーリーなの、、それでさ、、、絵本の内容とこの地図、、、、酷似してるんだよね」
「へ!?まじで!?」
「だから、、、、」
「旅ができるってこと!?」
「よはそういうこと」
旅、、、、旅か、、、
いいね退屈しなさそう
面白いかな
「私行ってみようかな」
「ななっし~いくの!?」
「えっうん面白そうだしいってみようかなって」
さも君とべるが顔を見合わせる
えっ何々?
二人とも何があるの?
ってか私が省かれてる感じ?
「ななっし~、、私たちもついていっていい?」
「えっあっうん。いいけど何かあるの?ってかべるは試験勉強するために今さも君に勉強付き合ってもらってたんじゃないの?」
「それはそうなんだけど、、、」
「まぁ別に私はかまわないよ」
「ありがと!!」
「ってかなら準備しに行こうよ!!」
「だね!!」
「ほらさも君も!!」
「はいはい」
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とりあえず学園から出て町のほうに出る。
こっちまで来ると私の実家としぇいどさんの実家がある。
いったん私の家まで行くか、、、、
「一旦うちよっていい??」
「いいよ~」
「ただいま~」
ってお母さんいなかったか、、、
確か押し入れに寝袋が四つぐらいあった気がする
「あった!!」
これでさも君たちのほうに戻れる、、、!
案外あっさり見つかってよかった
「次々!!しぇいどさんのとこのパン屋いこっ!」
「ななっし~ノリノリだね」
「こんなに浮かれてるの久々じゃない??」
「確かに」
今までずっと退屈だった生活に別れを告げられるのだ。
そんなのうれしいに決まってる
まぁさすがに浮かれすぎたかも、、、
でもいっか!!
だって楽しみなんだもん!!
「ほらほらはやく~!!」
「はいはい」
ガラス張りのドアを開ける。
もともとのお店であるお花屋さんと隣接しているからか外装は心なしか周りのお店と比べてすごく綺麗に見える。
カウンターの方に行くとしぇいどさんのお母さんがいた
「お久しぶりです!!
「いらっしゃい。」
「これとこれとこれと、、、全部三つずつください!」
「了解。もしかしてしぇいどに用事があった?」
「あぁ~、、私たち旅に出よっかなって思ってるんです」
「あらっ」
「だから最後に挨拶ぐらいって思ったんですけど、、、」
「ごめんなさいね~しぇいどはまだ学校のほうにいるみたいなの」
「そうでしたか、、、それじゃあ、、行ってきます。」
「行ってらっしゃい」
こうして明るい光に包まれているお店から出る。
「べる、さも君。明日いつもの時間に森の入り口ね!!」
「はいはい」
こうして今日は学園の寮じゃなくて実家へと帰路をたどる。
そのほうが待ち合せまで近いから。
一年中バラが咲き誇るこの小道は少しだけ非日常を感じさせる。
ここら辺はしぇいどさんの実家の土地だからきれいな花が年中咲いている。
明日にはもう見れないのだ。
今日楽しめるだけ楽しんでいこう。
案外レジャーシートとかあると便利なのかな?
なに持っていこう
お菓子とかもあるといいよね
次見るときにはどんな花になってるかな。
旅自体もそうだけど、旅が終わった後のこの町の姿も楽しみだな。
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【序章2 少女の悩み】
私はとりあえず部屋に戻っていた。
ななっし~が明日からの準備をしてくれるらしいので特になにかするわけではないのだけれど。
とれあえずラテン語のテストは受けれなくなっちゃったからキャンセルして、、
けど戻ってきたころにはテスト受けれるように、、、
いや、、、受けないのかもしれない
そもそも金輪際使わないのも
けど、、、一応データベース化して持っておくに越しておくことはないか
もしかしたら約に立つのかもしれない。
「いった、、、」
やっば
右腕に爪ひっかけちゃった
あしたから旅に出るってのに右腕にも変な傷できちゃったのはやばいかも
まぁパーカー一生着てるから傷できたところでって感じなんだけど。
、、、、、、、、、
このまま旅に出てもいいのかな、、、?
ほんとに?
ほんとは学園にいたほうがいいんじゃ、、、
いや、、、
学園は年単位で探し続けた、、、
でも、、さも君が地下二階の図書室を見つけたようにほかにも隠し部屋がある可能性だって、、、
どうするべきなの?
、、、
旅に出るならもうそろそろ寝ないと。
、、、、
さもくんのところに行ってみよう。
けどこんなじかんに男子寮いくのはこわいな、、、
投影魔法かなんかで手紙的なあれになるっていって前にさも君とやったんだっけ、、?
ま、まださもくんならおきてるよね、、、?
『さもくん見えてる??』
『うん。どうしたの?なにかあった?』
『別に何かあったってほどじゃないんだけど、、そっちいっていい、、、?』
『そっちって、、俺の部屋ってこと?』
『うん』
『俺はいいけども、、、時間的に怖いから女子寮の門前でまっててあげるから一緒に行くでいい?』
『うん。私も怖かったから連絡したんだよね。』
『そっかそっち行くから準備して待ってて』
『了解。じゃあ門前で。』
そういってベッドからおりる。
いまはノースリーブのワンピ着てるから、、、
若干暑いけど傷隠したいな、、、
カーディガンかなんかはおればいいかな。
会うのはさも君だし、、、
ちょっと暑いけどいうてすぐそこだし冷感魔法はしなくていっか。
よし、、、
行こう。
あんまりさも君待たせたくないし。
女子寮の廊下は基本静かで少しだけ薄気味わるい。
けど寮さえでて中庭まで来るときれいな月に照らされた花々と噴水が見れる
その一本道を抜けると男子寮のある門へと行くことができる。
うっすらと人影が見える
低木の隙間からみえる白っぽい布とオレンジに近い茶髪ですぐにさもくんだって認識できる。
「さもくん!」
「ん。早かったね。じゃあいこっか。」
さも君のパーカーの袖をつかみながら進む。
男子寮は女子寮とちがって廊下とかがお祭り騒ぎなので少し、、、というか結構怖い。
そんななかわたしが一人で歩く勇気はないのでいっつもさも君に迎えに来てもらってる。
階段を二回のぼって三階の一番奥のへや。そこがさも君の部屋である。
「お邪魔します」
「少し机散らかってるのは気にしないでね」
見てみると読みたくもないようなすっごく分厚くて難しい言語の魔導書が置かれていた。
多分私でも読むのがぎりぎりぐらいの言語、、、
「さも君やっぱすごいよね。」
「なになに急に。べるも十分すごいじゃん」
「いや、、、これってあれだよね最高レベルの魔導書だよね、、?」
「うん。」
「どう考えてもさも君のほうがすごいじゃん大枠はちゃんと読めば私もギリギリわかるだろうけど習得するためにはって意味ではまったく読めないもん」
「どうしても習得したいやつだからさ」
「それっていっつもなにか教えてくれないやつ?」
「うん。けどそのうちちゃんとおしえるから」
「ほんと!?」
「ほんとほんとw」
「やった~!!」
「なんだ元気そうじゃん」
「、、?」
「久しぶりに甘えてくるから何かあったのかなって思って。いつもなら今もまだべるも魔導書読んでるころでしょ?」
「うん」
特に何もないのでベッドに腰を掛ける
こんなにふかふかだったっけ、、、?
ってか馬鹿みたいにいまはしゃいじゃったからはずかしいし体温絶対上がってる、、ってか暑い、、
カーディガン脱ご、、
「さもくんはさ、、、もう学園に何もないと思う?」
「う~ん、、、あるかないかだけでいうならあると思うよ。現に一番ほしかったこの魔導書があったことを考えるに。図書館だけじゃないと思う。教室だって寮だって。」
「だよね。けどそんななか旅にでちゃっていいのかな、、もしまだしかけがあるのなら、、、」
「まだ探したほうがいいんじゃないかって?」
「うん。」
「たしかに探しているものはあるかもしれないけどあまりに情報がなさすぎるから見込みはないと思う。だとしたら今度は学園の外を探すのもてだと俺は思う。学園がすべてではないからさ」
「そう、、、なんだけどさ、、、」
「心配?」
「ちょっとだけ、、、」
「、、w」
「えっ何々!?急に笑うじゃん!?」
「いややっぱ何かあると思ったらそんなことだったんだと思って」
すごく安堵したような表情に変わる
ずっと立ってたさも君が私の横に座る
そっと私の手の上にさも君の手が重ねられる
「大丈夫だよ。ちゃんと守るから。二人でもどろ?」
「、、、うん!」
「てかべる腕にかすり傷できてんじゃん!?」
「うぐっ」
「も~なにやったの??」
「爪変な風にひっかけちゃって、、、」
「ったく、、、右腕でよかったねほんと」
「うん、、、」
そういいながら引き出しから魔法薬をとる
「腕見せて」
「はい」
そういって薬を塗ってくれる
なんやかんや言いながらも面倒見がいいのだ
「これで大丈夫そうかな」
「うん!」
「ならよかった」
「ありがと!さもくんおかげで吹っ切れたかも!」
「そっかならよかった。」
「そろそろ帰るね!」
「送ってくよ」
「ありがと」
そういいながらさもくんの指を絡める
「やっぱ今日甘えに来てんじゃんw」
そういいながら手を握りなおされる。
「彼女って勘違いされてもしらないからね?」
「別に明日からいないんだからいいじゃん!」
「べるがそれでいいならなんでもいっか」
べつになにか話すわけではないけど歩幅を合わせてこうやって一緒に歩く時間が好き。
こんなことさらっとできちゃうイケメンなのになんで彼女できない、、、ってかつくらないんだろ?
いまはこれがうれしいからいっか。
「ついたよ」
「今日はありがと。私のわがまま付き合ってくれて、、」
「ん。べつにたまに甘えてくるかわいいべる見れたし気にしてないよ」
なっかわいいって、、、
「かわいくないもん、、」
さも君から目をそらす
だって、、、
そっと自分の左腕をなぞる
「それじゃあちゃんと今日はやすみなね?」
「うんさも君も。」
「俺はあともうちょっとで魔法習得できそうだから起きてるよ。」
「あっごごめんめっちゃ邪魔しちゃったよね、、」
「ちょうど行き詰って時だったしむしろ息抜きになったよ?」
「な、ならよかった」
「それじゃ、、、」
「べる」
最後に真剣なこえで名前を呼ばれる。
「旅の時しっかりサポートするつもりだけど、、、、もう絶対一人で無理しないでね」
「、、、うん。わかってる。もう子供じゃないよ。」
「なら大丈夫そうかな。その言葉、、、信じるからね。お休みべる」
「うん。お休み。さもくん。」
そういって自分の部屋に戻る
そう早くに行くわけではない。
なら最後にちゃんと魔導書を読んでみてもいいかもしれない。
未来の私たちのために。
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【序章3 飢えた退屈少年】
この世界は壊れている
いるのはたったふたりだけ
ビル、住宅、科学技術は残っているため俺たちは生存可能
よってあまり不自由はない
ただ、、、
何もないというのはつまらなかったりする
肌寒いなっとおもって目が覚める
少々冷房が効きすぎたかもしれない
目が覚めると幼馴染のそいつしかいなかった
まぁ二人しかいないから当たり前なんだけど
「凸さん?おはよ今日は早いね」
「今日は早いねっておま、、、はやく起きろっていったのうたちゃんでしょうよ」
「そうだけど、僕は護衛としてしか見てないからね」
「そんなもんかよ。これでも一応幼馴染なんだけど」
「そんなもんよ」
そういいながらうたちゃんはロケットペンダントのなかの古ぼけた写真を見る
そこには俺とうたちゃんとあいつの三人の写真だった。
「懐かしいなそれ。いつのだっけ」
「、、、」
「なんかいえよ」
「準備できた?」
「はいはいできてますよっと」
「じゃあいこ」
「じゃあいこってお前昨日の地図まにうけてんのか、、?」
「探知機が反応したし年月もあってる。狂いはないはず」
「ふ~ん面白そうだからいいけどさ」
「凸さんそれしか言わないよね」
「そりゃこの世界つまんないし」
「いろどり、、、いないからね、、」
「それはうたちゃんだけでしょ」
「うっさい。凸さんだっていなくなったの相当痛手でしょ!」
そういって軽く殴られる
いたくもかゆくもない
「はいはい。全部研究漬けにした人の火力っすね」
「いいだろべつに!凸さんとちがって脳筋ばかじゃないんだから!!」
「はいはい。」
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そう昨日のことだった。
昨日うたちゃんと図書館に遊びに行ったときだった。
俺が目に止まったのはかわいらしいいかにも子供受けのよさそうな絵本だった。
うたちゃんはほかの本を読んでいたし、俺は俺で飽きて外に行こうとしていたときだったのでそのまま読んでみようって直観で思った。
手に取って読んでみると、よくある王道ファンタジーみたいで途中からいっかって思い始めていた。
でもなぜか引き寄せられる。
そう思った
なんとなくだれかの思いが強く反映されているようなそんな気がした。
裏表紙を見てみるとかすれていて読めないが名前が刻まれていた
なんとなく二つぐらいみえた気がする
シールもはってあって誰かが好きで読んでいたのかもしれない
よく見てみると色あせている切り身っぽいシールと蝙蝠のシールがはられていた
「きっとこいつらこの本好きだったんだろうな、、」
「凸さん何読んでんの?ってあ奇遇だね僕も同じ本みつけててさ」
そういってカバンの中に入れていたであろう本を取り出す。
「その感じだとそこまで読んでないでしょ?」
「まぁな、、すごく大事にしてた感じがしてさ、なんか俺なんかが触っちゃいけない感じがして。よかたらそっちのやつ二人で読まない??」
「うん」
そういって俺はもともと自分が読んでいた方の絵本を傷まないようにそっと置く
「じゃあ読むよ」
内容は同じ本だからさっきと変わらない
主人公である男の子がお宝を探すような王道ファンタジー
ただ、、、、、
さっきより胸騒ぎがする。
どうしてだろう
読み上げるうたちゃんの声が頭にちゃんとはいってこないほどに、、、
「おとこのこはいいました、、たからものはきみだったんだね。あいたかった。そうだよね!だってきみは、、へっ、、、?」
世界観に合わない素っ頓狂な声がする。
見てみると絵本が光っていた。
わけがわからない。
それは魔法のようで、、、
いや魔法なんて当の昔に滅びたはずだ、、、、
当の昔って言っても十年ぐらい前だけど
「地図、、、?」
でてきたのは地図だった。
「これって、、、!」
うたちゃんが急いで端末を確認する。
「凸さんいこう!」
「行こうってどこにだよ」
「ここだよ。」
「この地図の赤く囲まれてる場所へ」
「ここって、、、おま、、!」
「僕は行く、、絶対にいくんだこの場所へ、、、、だってここは、、、!」
「、、、しゃーないな。いまの生活にもあきたから刺激ありそうだし、うたちゃん一人だと死にそうだからついてってやんよ」
「ありがとう、、、凸さん。僕、、」
「その先はまだいうな?」
「わかってるよ。そのときまで言わない。」
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そして今に至る
「よし場所わかった、、、!」
「でどこなん?」
「すっっっっごい森の奥」
「森ってあそこのことだよな?」
「うん。そもそも森に入るまでだけでもすごく時間かかると思うよ。」
「そうだよなぁ、、、、」
「のんびりいこ。時間は無限だから。」
「だな。そうだ昨日俺がもってた方の絵本もってこうぜ。昨日読んでた方は地図に変わっちまっただろ?」
「うん。じゃあ道は反対だけど図書館よってこっか」
こうして俺たちの旅が始まるのだった
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