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「ごめんね。」
囁くような声が後ろから聞こえて、俺は後悔した。
謝るべきなのは俺なのに。何やってんだ。
こんなんだから、人に嫌われるんだな。
大きなため息をつき、ベッドに顔を沈めた。
桃くんの洗ってくれたお風呂に浸かりながらさっきのことを考える。
あのとき独り言として扱っておけばよかったかな、もっと言い方を気にしていればよかったな、などと、考えれば考えるほど僕にも非があって、悪いことをしてしまったなあ、と反省する。
気づくと、湯船の中に一時間以上浸かっていた。おかげでのぼせてしまい、慌てて風呂場から出る。
脱衣所の時計の長針をみると、十二を回ろうとしていた。