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短い話
オリキャラ注意
神サマから貰ったお花
コンコンと突然自身の部屋にノックが鳴り響く
こんな朝早くに起きているのは自分だけなはずなのに…そう思ってはゆっくりと扉を開ける
「ぇ、怜?どうしたの、こんな朝早くに…」
そこに立っていたのは器を抱え、ただこちらを見つめる怜だった
「その器は…?」
これはな、と言って話し始める怜の話をしっかりと聞く
なんとその器の中は大量のエディブルフラワーという食べれる花らしい
黄色や赤、色んな色が入った綺麗な花の器に少し気を取られる
「で…って、聞いてるか?黒美」
あぁごめん、と言っては話の続きを聞く
「これってな、神サマから貰った食べ物なんだ」
全部食いきれっていう命令らしい、と言っては自身の机の上に置いてはそう言う
そうだ忘れてた、怜って一応狐の子みたいな感じだったよね…そう再認識してはじゃあ一緒に食べよっかとなるべく笑顔で言ってみる
「え、いいのか?」
そう言ってくる怜に対して、それが目的でここ来たんでしょ?と言っては少し顔を背けながらもまぁそうなんだけなと少し笑っている
顔には出さないか嬉しかったのか嬉しそうに食器棚から小皿とフォークを2人分取り出し、目の前に置く
そんな事をしている怜を見ては少し気になることがあったので聞いてみる
「そういえば、アズと紗知は誘わなかったの?」
そう聞くと、しっかり丁寧に説明してくれる
「あの二人は半人間だろ?そんな二人がこんな神サマから貰った訳わかんないやつを食べたらどうなるか…」
そう言っては自身の頭の後ろに手をかけカチッという音が鳴ったかと思うとそれと同時に彼がつけていた狐のお面と口につけている布が外れる
狐のように少しつり上がった目にまるで野生動物のような牙が露になる
「久しぶりに見たな、怜の顔」
「そうか?そんな事ないと思うがな」
そんな何でもないたわいもない会話を交わしてはこれ案外美味しい!そう言ってはフォークで花を刺し、少しずつ食べ進める
ほのかな甘みや酸味、辛味が一斉に押し寄せる独特な味が口の中に広がる
それと同時にウィスキーを持ってきてはおもむろに自身のウィスキーグラスに注ぐ
これは俺と黒美だけの内緒だからなと絶対守れよと言う怜には物凄く圧がかかっており、一瞬だけウィスキーを注ぐ手が止まる
だがまたすぐにそれに対してはいはいと返事をしては足を組み軽く伸びをする
怜がこうやって人を頼ってくることは滅多にない、よほど不安だったんだろう
怜の珍しいお願いを快く受け入れる事にした
これを一人で食べてしまったら俺はどうなってしまうか分からない
だから今だけは縋らせてくれ
オワリ
コメント
6件
おぉー!!食べれる花ってあるんだ?! 怜が人を頼るなんてなんか珍しくて可愛いなぁ 一緒にお花を食べてる2人を想像したら可愛い!!!!
くそがき