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ルル
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【原作の展開】> 『監獄のデザイア』第三章『血塗られた監獄合同戦(ジョイント・ブラッド)』。
隣国の超苛烈な全寮制監獄学校『グリムガル殺戮学園』との合同交流戦。
原作では、相手校の残虐非道な総長「暴帝ヴァルザ」率いる精鋭たちが襲来し、生徒たちの命を賭けた血まみれの監獄賭博(デスゲーム)が開幕。
地下に潜伏するルシアンは、この抗争を利用して両校の主要戦力を共倒れさせ、両学園の完全崩壊を裏で目論む悲惨な大規模抗争の章であった――。
【ルシアン視点の実際】
「……へえ! 他校との交換留学・合同交流会か!」
俺――ルシアン・ヴァルハイトは、中庭の掲示板の前でパッと目を輝かせた。
前世の記憶が蘇ってからというもの、この学校はマジで最高だ。
先日の『新緑のピクニック感謝祭(※原作のサバイバル収奪戦)』もすごく楽しかったし、監獄学校という割にイベントが盛りだくさんで飽きない。
(他校の生徒たちがやってくるのか! 修学旅行みたいでワクワクするな。アイリスちゃんにも他校のお友達ができるといいな!)
相変わらず思考が100%ピンク色の俺は、掲示板に書かれた「殺戮」「殲滅」「生存率」といった物騒な漢字をすべて**「他校との文化交流・親睦会」**と爽やかに脳内変換していた。
「あ、ルシアンくん。交流会の準備、大変そうだね……」
雑用係の衣装を着たアイリスちゃんが、トポトポと歩み寄ってくる。天使だ。
「アイリスちゃん! 交流会楽しみだね! 他校の美味しい特産品とか売店に並ぶのかな?」
「ふふ、どうだろう……? あ、私、交流会でお客さんに出すおもてなしのクッキー、ルシアンくんのおかげで上手に焼けるようになったの」
「本当!? 俺、絶対一番に食べる!!」
俺たちが甘々な空気で盛り上がっていると、真横で親友のミーナちゃんがガバッと胸ぐら(※自分の)を掴んで絶叫した。
「アイリス正気!!? 相手はあの『グリムガル殺戮学園』だよ!? 拷問と殺人が授業科目にあるっていう狂った学校だよ!? 『おもてなしのクッキー』なんて出したら毒殺の仕掛けと勘違いされて一瞬で首飛ぶよ!!」
「えっ、グリムガル? なんかミリタリー系の厳しい学校なのかな? 伝統校って大変だねえ」
「『大変だねえ』で済む話じゃないのよ!! ルシアン、あなた何とか言いなさいよ! 昨日、相手校の先鋒隊が校門を壊して入ってきたとき、あなたが横を通り過ぎただけで相手の巨漢が泡吹いて倒れたって噂聞いたんだけど!?」
「え? ああ、あの暑さで熱中症になっちゃった人? 経口補水液あげたらよかったかな」
「威圧で脳のキャパ飛んだだけだよ!!! 会話にならない!! 胃が痛い!!」
ミーナちゃんは頭を抱えてどこかへ走り去っていった。
熱中症対策は大事だと思うんだけどな。
【原作の展開との対比(シェイド&ジローの解釈)】
その頃、裏社会の取引が蠢く地下回廊。
「シェイドの旦那……グリムガルの暴帝ヴァルザが、精鋭五十名を率いて本気でこの学校を潰しに来てますわ……!」
関西弁の情報屋ジローは、冷や汗で服をビショビショにしながら報告していた。
「奴ら、地下の補給線を断ち、アイリスちゃんのいる雑用区画を真っ先に占領して人質にする計画です! どうします!?」
「フフフ……案ずるな、ジロー」
闇の中から現れたシェイドは、邪悪かつ完璧な笑みを浮かべていた。
「ボスの御心はすでに決まっている。ボスは私にこう命じられた。『他校の行儀の悪い生徒たちがアイリスちゃんのクッキータイムを邪魔しないよう、相手校のトップを本日中に物理的に黙らせろ。ついでに相手校の敷地権を裏で買収しておけ』とな……」
(『無茶苦茶や!!!』)
ジローは心の中で血反吐を吐きながらツッコんだ。
(相手は一国の軍隊並みの武力を誇る『暴帝』やぞ!? それを『行儀の悪い生徒』扱いして、お茶会の邪魔やからって即日解体・買収命令出す奴があるか!! ただの『デートの邪魔すんな』っていう超絶職権乱用やろがい!!)
「……ジロー、グリムガル学園の買収書類の準備を急げ。ボスの恋……ゴホン、極秘計画を滞らせるな」
「ほんまにこの学校のせいで胃に穴空いて死ぬわぁぁ(泣)」
【交流会当日:原作主人公アーサー&相手校ラスボスの視点】
「クソッ……! 始まったか、他校との血の抗争が……!」
監獄学校の大広間。
勇者アーサーは、剣の柄に手をかけながら息を呑んでいた。
大広間の扉が蹴破られ、グリムガル殺戮学園の頂点――「暴帝ヴァルザ」が巨躯を揺らして現れる。
その背後には凶悪な猛者たちがズラリと並んでいた。
「ヒハハハ! この軟弱な学校を今日から俺たちの奴隷にしてやる――」
ヴァルザが咆哮を上げようとした、まさにその瞬間。
大広間の特設VIP席(※ルシアンが無意識の威圧で生徒会から強奪した特等席)で、ルシアンがアイリスの手作りクッキーをパクッと口に含んだ。
「ん〜! アイリスちゃん、このサブレサクサクで超おいしい!」
「ふふ、よかった! あーん、もう一個食べる?」
「食べる!!」
――ズドォォォォン!!
ルシアンの脳内で「アイリスちゃん可愛すぎる爆発」が起きた瞬間、**無意識に全開となった【絶対不可侵のラスボス気圧】**が波状攻撃となって大広間全体に炸裂した。
「ガハッ……!? な、なんだこの……圧倒的な……絶望の重力は……!!?」
最前線にいた暴帝ヴァルザが、ルシアンと一瞬目が合っただけで膝を突き、ガタガタと全身を激しく痙攣させ始めた。
(ば、化け物……! この学校には……世界を滅ぼすレベルの『影の真王』が潜んでいたというのか……!? 俺たちは……虎の尾を踏んだどころか、神の領域に土足で踏み込んでしまった……!!)
「ひ、ひぃぃぃっ! 撤退だ! 全員撤退!! グリムガルへ逃げ帰るぞ!!」
かつてない恐怖に顔を跳ね上がらせた暴帝ヴァルザは、一戦も交えることなく、部下たちを押し退けて脱兎のごとく逃げ出していった。
その光景を、アーサーは呆然と見上げていた。
(な……なんだと……!? あの凶悪な『暴帝』が一瞬で心を折られて逃げ出した……!?)
アーサーの【直感】が、恐ろしい真実を告げていた。
(間違いない……! ルシアンは相手校の侵攻を予知し、少女に食べさせてもらった『禁忌のクッキー』の魔力を引き金にして、概念レベルの精神破壊兵器を放ったのだ……! 他校の買収どころか、敵の心を一瞬で折って降伏させる……これが……これがルシアンの『甘味外交(ダーク・サブレ)』……!!)
「恐ろしい男だ……! 暴力を使わず、『イチャイチャを見せつける圧』だけで他校の軍勢を崩壊させるなんて……!!」
アーサーは敗北感と恐怖に打ち震えながら、静かに物陰へ姿を消した。
【ルシアン視点】
「あれ? 他校の人たち、もう帰っちゃったのかな?」
クッキーをモグモグしながら、俺は遠ざかっていく他校の生徒たちの背中を不思議そうに見送った。
「挨拶くらいしたかったのになあ。あ、でもアイリスちゃんのクッキーが美味しすぎて、みんな気後れしちゃったのかも!」
「ええっ、そんなことないと思うけど……ふふ、ルシアンくんがたくさん食べてくれて嬉しいな」
「明日も明後日も絶対食べるよ!」
(他校との交流会も、みんな平和的に打ち解けられて(?)大成功だったな!)
自分が圧倒的なラスボスパワーで相手校の総長をトラウマにし、陰で学校ごと買収して併合したことなど1ミリも気づかず、俺はアイリスちゃんと甘々なお茶会を続けるのだった。
コメント
1件
うわあ…もうこの温度差、癖になるね…!(笑) ルシアン、交流会を完全に修学旅行だと思ってて「他校の特産品楽しみ!」って…あの掲示板に「殺戮」「生存率」って書いてあるのに脳内全部ピンク色に変換してるの、怖すぎるし面白すぎるよ…! ミーナちゃんの胃が痛くなる気持ち、めっちゃわかる…「威圧で脳のキャパが飛んだだけ」って熱中症扱いするところがもうね、ラスボスって自覚ゼロなのが最高すぎる。 そしてシェイドの「お茶会の邪魔だから即日解体・買収しろ」って…完全にデートの邪魔排除マシーンじゃん!ジローのツッコミが正義すぎて笑った。 アーサーの「イチャイチャ見せつける圧で軍勢崩壊」って考察も、もう完全に別の意味で正解っぽいのがすごいよ…クッキー外交、これからも続けてほしいなあ🌙