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【原作の展開】> 『監獄のデザイア』第四章『断罪の地獄試験(地獄の期末テスト)』。
監獄学校『ディスペア』の恐怖の定期試験。
原作では、最下位の成績をとったクラスや個人は即座に地下拷問室へ送られ、強制労働または処刑となる惨殺イベント。
影の支配者ルシアンは、試験問題の魔導書に凶悪な呪いを仕込み、成績上位の優等生たち(=アーサーの仲間たち)の脳を狂わせて自滅させ、学園の秩序を完全に崩壊させようと画策する章であった――。
【ルシアン視点の実際】
「……ふむふむ。『学期末・定期学力テスト』か!」
俺――ルシアン・ヴァルハイトは、廊下に貼り出された「赤点=即・地下拷問室行き」という血塗られた文字で書かれたテスト日程表を見上げ、爽やかにうなずいた。
前世の記憶が蘇ってからというもの、この学校はイベント盛りだくさんで本当に退屈しない。
ピクニック(※サバイバル収奪戦)も他校との交流会(※グリムガル殺戮学園の降伏)もすごく楽しかったし、ついに学生の醍醐味である定期テストの季節だ。
(まあ『地下拷問室』とか書いてあるけど、要するに『赤点取ったら居残りで補習授業を受ける』っていう学園モノの定番コメディイベントでしょ! 監獄学校らしい大げさな表現だなあ)
相変わらず脳内お花畑な俺は、過酷なルールをすべて「青春学園ラノベのノリ」へと全自動変換していた。
だが、ひとつだけ重大な問題があった。
(……やばい。アイリスちゃん、雑用が忙しくて全然テスト勉強できてないじゃん!!)
アイリスちゃんは毎日の雑務(※俺がルンバを導入して激減させたものの、まだ少し残っている)のせいで、教科書を開く時間すらなさそうだ。
このままだとアイリスちゃんが赤点を取って、補習(※原作では拷問)を受けさせられてしまう!
(そんなの絶対ダメだ!! アイリスちゃんには満点を取ってもらって、放課後は俺とテスト打ち上げのパフェ(※シェイドに作らせる予定)を食べに行ってもらうんだから!!)
俺の脳内ラブコメエンジンが、爆音を立ててフル回転を始めた。
「アイリスちゃん! 今日からテスト当日まで、俺がマンツーマンで家庭教師をするよ!」
「えっ……!? で、でもルシアンくん、私バカだし……迷惑じゃ……」
「迷惑なんてあるわけないじゃないか! 大丈夫、俺の『特製ノート』があれば絶対に満点が取れるよ!」
「ルシアンくん……! ありがとう……私、頑張るね……!」
(勝った。放課後の図書室で密着勉強会イベント発生だ!!)
俺たちが甘々な空気で盛り上がっていると、隣で血の気を失ったミーナちゃんがガバッと俺の袖を掴んだ。
「アイリス正気!? ルシアンの『特製ノート』って何!? 昨日彼が図書室で何か書いてる時、図書室中の魔導書が恐怖で勝手にページを破って自滅してたって噂だよ! そのノート開いたら頭爆発するんじゃないの!?」
「え? ああ、図書室の古い本? ページが破れそうだったから、俺が無意識の魔力で補強してあげたんだよ。みんな大事に使わなきゃね」
「魔力で圧迫して物理破壊しただけでしょ!!! もうダメ、正論が何一つ届かない!! 拷問室行く前に私の胃が破裂する!!」
ミーナちゃんは胃を押さえて撃沈していった。
勉強のストレスかな? 栄養ドリンクでもあげよう。
【原作の展開との対比(シェイド&ジローの解釈)】
その頃、校舎の地下裏通路。
「シェイドの旦那……ルシアンの兄貴が全教科の『試験予想問題ノート』を自作してアイリスちゃんに渡しましたわ……!」
関西弁の情報屋ジローは、冷や汗を滝のように流しながら報告していた。
「あ、あのノート、一体どんな恐ろしい呪い呪文が仕込まれてるんです……!? 読んだ人間の精神を破壊する古代兵器ですか!?」
「フフフ……甘いな、ジロー」
暗闇から現れたシェイドは、メガネの奥の目を妖しく光らせた。
「ボスは……出題者である『教師陣の脳』を昨夜のうちに無意識の圧で完全ハッキングされたのだ。そして、ご自身がノートに書いた問題と寸分狂わぬ内容を、そのままテスト問題として出題するよう強制された……!」
(『無茶苦茶や!!!』)
ジローは心の中で声が枯れるほど突っ込んだ。
(教員の脳を直接書き換えて『自分がアイリスちゃんに教えた問題しかテストに出ない』ようにしたんか!? ただの超絶職権乱用&カンニングの究極形やないかい!! どこが『特製ノート』やねん!!)
「……ジロー、テスト後にボスが執り行われる『祝勝パフェ会』の最高級苺の準備を急げ。ボスの深謀遠慮を滞らせるな」
「試験問題の改ざんよりパフェの苺が最優先なんかい……ほんまこの学校狂っとる(泣)」
【テスト当日:原作主人公アーサーの視点】
「くそっ……! これが……これが『地獄の期末テスト』か……!!」
大テスト会場。
勇者アーサーは、配られたテスト用紙を前に滝のような汗を流していた。
原作通りの難易度なら、解くことすら不可能な古代呪導数学や暗黒歴史が出題され、生徒の半数が発狂するはずだった。
だが――用紙を開いたアーサーは目を疑った。
(な、なんだこの問題は……!? **『アイリスちゃんが好きなクッキーの焼き時間を求めよ』『アイリスちゃんが微笑んだ時の空間歪曲率を計算せよ』**……って、全部ルシアンとモブ少女に関する奇問・珍問ばかりじゃないか!?)
アーサーの【直感】が、恐怖の事実を弾き出した。
(しまっ……! ルシアンは試験問題そのものを『自らの精神汚染空間(ラブコメ空間)』へと書き換えたのだ……! 奴のノロケを受け入れ、正解を導き出さなければ即座に赤点=死! なんという悪魔的な精神拷問……!!)
ふと前方を見ると、ルシアンの『特製ノート』で勉強していたアイリスが、スラスラと満面のエビス顔でペンを走らせていた。
「ふふ、これルシアンくんと昨日一緒にやった問題だ♪」
(終わった……!!)
アーサーは絶望に打ち震えた。
(あのアラガミのような難解なテストを、あの少女だけが満点で解いていく……! ルシアンは『試験』という国家システムすら自分の彼女を立てるための茶番劇に変えてしまったのだ……!!)
ルシアンがふと後ろを振り返り、アーサーと目が合った。
ルシアンは爽やかに「テスト頑張ろうね!」と親指を立てる(サムズアップ)。
(『貴様らに解けるかな? 俺とアイリスの愛の歴史を』……そう言いたいのかルシアン……!!)
「くそっ……! 降伏だ……! 俺には……俺には奴のノロケ問題を解く解答用紙(愛)がない……!!」
アーサーはペンを折り、敗北の静かな涙をテスト用紙に零すのだった。
「ふぅ〜! テスト終わったねアイリスちゃん!」
試験終了のベルが鳴り、俺はアイリスちゃんの席へ駆け寄った。
「うん! ルシアンくんが教えてくれたところ、全部そのまま出たよ! 私、生まれて初めて満点取れちゃうかも……!」
「本当!? すごいよアイリスちゃん! よーし、約束通りテスト打ち上げにパフェ食べに行こう!」
「うん……♪」
(いや〜、監獄学校の定期テスト、みんな真剣に受けててすごく良い雰囲気だったな! アーサーくんなんて感動のあまりテスト中に泣いてたし、青春だなあ!)
自分が教員全員の脳を無意識の圧で書き換え、テスト問題を「アイリスちゃん専用満点セット」に変破し、全校生徒をノロケ問題で全滅させたことなど1ミリも気づかず、俺はアイリスちゃんと甘々パフェを食べに向かうのだった。
コメント
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読み終えたわ!第6話、めっちゃ良かった🔥 ルシアンがテスト問題を「アイリスちゃん専用満点セット」に脳内書き換えしてるの、本人は無自覚で「青春だなあ」って感動してるのが最高にシュールで笑ったわ。アーサーが「俺には奴のノロケ問題を解く解答用紙(愛)がない…!」って敗北するシーン、シリーズ通しての空気感が凝縮されてて好き。 シェイドとジローの解釈違いも毎回楽しい。次も楽しみにしてるわ!
ルル
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