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「ルカ兄…入っていい?」
いつもなら何も言わず勝手に部屋に入るのに、ヒナは遠慮がちに聞いてきた。
「いいけど…」
俺がそう言うと、ヒナは真剣な眼差しで俺を見た。
「ルカ兄、教えて。私を守るために私を隠れ家に置いて行って、meoにいる間、何があったの?」
ああ…そうか
ヒナはもう、俺がいないと何もできないような子じゃない…
「………それ、は…」
言おうとしても言葉が出ない。
あんなことになったのは、俺が原因だから…
多分、直接的にはそうでないのかもしれないけど
それでも、それでも…行動してしまった俺は…
「ルカ兄?」
ヒナの言葉で、俺ははっとする。
「急にぼーっとしてたから…大丈夫?」
「あ、うん…」
「………きっと、すぐには話せないことなんだよね…なら私はしつこく聞かない。けどいつか、ルカ兄に話してほしい…」
ヒナは「急に来てごめんね」と申し訳なさそうに言って部屋を出ていった。
「……………」
3年前の、あの日の惨劇
俺が選択を間違えた結果の末路
俺は、俺は一体…どうしたら良かった?