テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「リリアナー!」
今日も朝からビーズ達の不愉快な声が響いている…。
リードとナッツは外に出ると木陰の影の中から家を見つめている三匹の元へと向う。
ブラッドがネズミの二匹に気がつくと…
【リードとナッツか…珍しいなお前達がこんな日の高いうちに外に出るなんて】
(…昨日…リリアナがあのババアに叩かれた…)
二匹が悔しそうに話すと…
【なぁにぃ…!!】
周りの木々がザワザワと揺れ動く…
【また…あのやろうリリアナを傷つけたのか!】
(そうだ…しかも無理難題を突きつけて…)
【何をしろと?】
(痩せる料理を作れ…だそうです)
【はっ?リリアナの料理はあんなに美味いだろうが!?それをバクバク食っていくるのはあいつらだろう!】
(それで食いすぎて太っちまうんだと…だから食べても太らない料理を作れと…)
(出来なかったら…またお仕置をするっと言ってました…)
【グッゥ!何処までも自分勝手な人間共だ!】
【やっぱり…滅ぼしちゃおうよ…】
ファイの体が赤黒く燃えだす…
【ファイ…おさえろ…リード、ナッツ。リリアナはどうしてるんだ?】
(洗濯も忘れて料理の準備をしています…)
(洗濯物だって…忘れたら…また…)
【また…なぁに?リリアナを叩くって言うの?】
ギョクが毛を逆立てる…
(そうならないように…お三人の力を借りたい…)
【…あいつらの物を洗うなど…虫唾が走るが…リリアナの為だ…】
【僕もやるよ】
【僕だって!】
【ギョクはあの実を取ってこい…あれがあればリリアナの料理の役にたつだろう…】
【あの実を?いいの?人間が食べても…】
【あいつらなら構うもんか…だが!決してリリアナの口には入らないようにしろよ!】
【もちろんだよ!】
ギョクは頷くと…闇の中へと消えていった…
【それで?洗濯物は何処にあるんだ?】
(こっちです…)
リード達が走り出すのをブラッド達はゆっくりと後をついて行った…。
「はぁ…どぉしよう…痩せる料理なんて…どうやって作ればいいんだろ?」
リリアナは作った料理を前にため息をつく…
「とりあえず…さっぱりとした料理を作ったけど…食べすぎたらやっぱり駄目だよなぁ…豚のさっぱりサラダに豆腐のステーキ玉ねぎのスープ…こんなんじゃ痩せないよね…」
どうしようと頭を抱えていると…
「リリアナー!」
ビーズの怒鳴り声が聞こえた
「あっ!料理の事ばかり考えて洗濯を忘れてた!」
リリアナが急いでビーズの元に向かうと…
「リリアナ!洗濯物はどうしたの!」
「あ、あの…えっと…」
「もしかして忘れたの!」
その瞬間、バッ!っと扉が風で開く、そこにはヒラヒラと洗濯物が風にふかれて揺れていた…
「な、何よ!ちゃんとやってるんじゃない!なんで言わない!」
ふん!ビーズは気に入らないとばかりに険しい顔をして部屋へと戻って行った…。
「ふぅ…でも誰が?」
リリアナは洗濯物を見に外に出ると…
「ブラッド!ファイ!あれ?リードにナッツ?お前達もブラッドと友達だったの?」
誇らしげに座る四匹の元に向かうと…
【リリアナ…あいつに叩かれたそうだな…】
「えっ?なんでそれを!あっ!リードとナッツね!」
二匹を見ると心配そうにリリアナを見つめている…
「うっ…そんな顔されたら…何も言えないよ…」
【リリアナ…もうあいつらの面倒を見るのはやめるんだ…お前はここを出てお前の幸せを見つけろ…】
「でも…」
リリアナが困ったように笑っている。
ゆ な 𓂃 🖤
49
「やっぱり家族だから…見捨てられないよ…」
【あいつらはリリアナを家族だと思ってなくてもか?】
「………」
リリアナは悲しそうにブラッドを見つめる
「ブラッド…そんな事言わないで…」
リリアナはごめんっと小さく謝ると…家の中へと走っていった…。
【リリアナ…泣いてたよ…】
(俺達には今まで泣いてる姿なんて見せた事無かったのに…)
(ブラッドさん!)
リードがブラッドを睨みつけると…ブラッドは放心状態だった…
【リリアナが…リリアナが…泣いた?俺が泣かした?俺が?俺が?】
ブラッドの体から黒い闇が広がっていく…
【シ、ブラッド!おさえて!魔力が漏れてるよ!】
ファイがブラッドの頭をツンツンと突くと…闇が戻っていった…
【リリアナを泣かせてしまった…】
ブラッドがズズズズ…と闇に紛れながら地面に沈んでいく…
【ブラッド!?】
【リリアナの所に行ってくる…】
【どうやって?犬の姿で家には入れないよ!】
【…闇に紛れて行ってくる…】
【その姿…リリアナに見せるの?】
【俺は…リリアナを泣かせてしまった…嫌われたとしても謝りたい…】
ブラッドの身体が完全に闇に消えていった…
【もう!ブラッドは…僕は魔王様に相談に行ってくるよ…ふたりはブラッドとリリアナの様子を見ておいてね】
(言われなくても)
(わかっています)
二匹は家の中へと戻っていった…