side 元貴
元貴 はぁ…
何故か夜は毎回疲れている。若井と、あの浮気者と話したからかな…
ガチャッ
そんなことを考えているうちに部屋の扉が開いた。
若井 あれ元貴まだ寝てなかったの?
元貴 …うん
なにそれ。「まだ」ってなに?早く女と電話したいの?
早く寝た方がいいの?早く若井の時間を作った方がいいの?
若井 元貴…?どうしたの?
若井に声をかけられてハッとした。
僕の頬には一滴の涙が零れていた。
元貴 いやなんでもないから!大丈夫だよハハ、
若井 大丈夫じゃないって…!俺が近くにいるから大丈夫だよ!
何が大丈夫だよだ。好きって言う気持ちも何もかもが無くなったその瞬間
僕は家を飛び出した。
若井 ちょっ…元貴?!
追ってこない…か。涼ちゃんの家に泊めさせてもらおう
ピーンポーン
涼ちゃん はいはーい…って元貴?!どーしたのそんな顔してこんな時間に!
元貴 ごめん事情は後で話す。泊めさせてくれない?
涼ちゃん いいけど…
ガチャッ
元貴 おじゃましまーす
涼ちゃんの優しい香り。涼ちゃんの家だと分かった途端に僕は地面へ倒れ込んだ
涼ちゃん …とき!元貴!
元貴 あれ、涼ちゃん
涼ちゃん 玄関で倒れたんだよ!何が起きたか話してよ!!
そういう涼ちゃんの目には涙が溜まっていた。
元貴 若井と色々あって…
今までの事を全て話した
涼ちゃん あぁそっか…辛かったね
僕は涼ちゃんにすがりつく様に泣いた。
周りから聞いていると発狂にしか聞こえないような泣き声で、
そんな僕を涼ちゃんは優しい目で見てくれた
元貴 (あぁこれだよ僕が求めてた優しさは)
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