テラーノベル
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ある日。
人間の世界、エマたちのもとに 「光の柱」 が立った。
まるで空を貫くように伸びる、まぶしい銀の光。
周囲の空気が揺れて、そこから――誰かが現れた。
白いコートに、淡い灰色の髪。
柔らかく微笑むその人に、最初は誰も声をかけられなかった。
でも――
「……えっ、え、まさか……」
「うそ……うそでしょ……?」
そして彼は、笑った。
「ふふっ、大きくなったねぇ……フィルも、ドンも、ギルダも――」
そして、目の前の3人に視線を向ける。
「……そしてエマ、ノーマン、レイも^^」
「シンム兄ちゃん!!!!!!!」
ドンが一番に駆け出した。
ギルダが泣きながら続いた。
フィルが「ほんとに…ほんとに……?」と信じられずに近づいた。
そして――
エマ、ノーマン、レイは
一瞬言葉を失って、そのあと全力で――抱きついた。
エマ「……シンム、兄ちゃん……ほんとに、ほんとに、ほんとに…!」
ノーマン「僕、ずっと……!後悔してた、あのとき止められなかったこと……!」
レイ「生きててくれてよかった……っ……よかった……!」
みんなが泣いた。
でも――シンムは泣かなかった。
優しく、そっと撫でてくれた。
「えへへ、泣き虫さんたちだねぇ……^^」
「でも、ほんとに…よく生きててくれた、僕の、大事な弟たち。妹たち。」
そのあと、シンムはゆっくり語る。
「ねぇ、見てこれ……人間と鬼の世界、行き来できる機械なんだ」
「もう、どっちも“閉じた世界”じゃないよ。
僕はこっちに、何度でも会いに来られる。
だから…もう、さよならじゃない」
その日は、泣いて、笑って、いっぱいお話した。
・ギルダは「お兄ちゃんがまた来てくれるってだけで、安心するよ…」とほほ笑み
・ドンは「もう絶対帰らせない!」とじゃれつき
・フィルは「また絵本読んでね!」とニコニコし
・エマ、ノーマン、レイはただただ隣に座って、静かに微笑んだ
――それだけで、幸せだった。
シンムの独白(夜空の下)で
「僕が願っていた未来はね、君たちが笑ってる世界だった」
「それが叶ったなら、もう……言うことないや^^」
でも、とシンムは小さく言った。
「ほんとは、もう少しそばにいたいなって、思ってたよ」
次の再会は――“またすぐ”だから
エマ「じゃあ、また来てよ」
ノーマン「次はこっちが鬼の世界に遊びに行くから」
レイ「……あの場所、今どうなってんの?」
シンム「ふふ、ちょっとした“学校”になってるんだ♪」
「――鬼が、学べる場所に、ね」
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