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ーー夏休みーー
母「ゆの、今度近所で夏祭りがあるみたいよ」
ゆの「夏祭り…?」
母「えぇ、響くんと行ってきたらどう?」
ゆの「何日?」
母「8月の16日よ」
ゆの「きいてみる」
ゆの「響、8月16日に夏祭りあるみたいだけど一緒に行く?」
響「いいのか⁈」
ゆの「なんでそんな食いつくわけ…?」
響「俺、夏祭り行ったことないんだ」
ゆの「えっ…⁈」
ゆの「まぁあたしも3〜5年生は行ってないや」
響「なぜだ?」
ゆの「ちょっと色々あってね…」
響「?まぁいい、楽しみにしてる」
ゆの「あたしも楽しみにしておく」
ーー8月16日ーー
母「ゆのー」
義父(ちち)「響ー」
ゆの「別々で呼ばれたね…」
響「だな」
ゆの「あたし、行ってくる」
響「俺も」
ゆの「ママ………何?」
母「今日、響くんと夏祭り行くでしょ?だからゆのの浴衣買ったのよ」
はいって差し出される浴衣
ゆの「えっ…準備、良すぎでしょ…」
母「4年ぶり?なんだから楽しんでらっしゃい」
ゆの「ありがと…ママ」
あたしだけ浴衣で響が洋服だったら変かな…?
そんな考えが頭を過ったが今は目の前の楽しみのことの方を考えていたかった
久しぶりの夏祭りっていう楽しみを
ーー夕方ーー
ゆの「ママ…似合う?」
母「似合うわよ、行ってらっしゃい♪」
ゆの「うん…」
響「ゆの、行こうか」
ゆの「えっ…⁈なんであんた浴衣なの?」
響「それはこっちのセリフだ」
ゆの「えっ?ママにもらったけど…」
響「俺も父からもらったんだが…」
ゆの「あたしたち一緒だね(笑)」
響「だな(笑)」
ーー夏祭りーー
響「何か食いたいものあるか?」
ゆの「うーん………」
『ゆの様、何か食べたいものありますか?』
『うーん…かき氷一緒に食べたい』
『いいですよ!一緒に食べましょう!ゆの様はかき氷、何味にしますか?』
『ブルーハワイ』
『じゃあ雛乃はいちごにします!』
ゆの「…かき氷一緒に食べたい」
響「いいぞ…ところで美味いのか?それ」
ゆの「美味しいよ、味も何種類かあるし」
響「ゆのは何味にするんだ?」
ゆの「ブルーハワイ」
響「俺は後で決める」
ゆの「まぁ減るもんじゃないからゆっくり決めな」
あたしたちはかき氷のお店を探しながら響は何味にするかずっと考えていた
ゆの「どう?美味しい?」
響「美味いな」
響、結局メロン味にしてた、あたしはブルーハワイ…あの時と同じ味がするようでしない
実際、同じ夏祭りに来ているし、お店も一緒だし選んだ味も一緒…だから味は同じはず…
なんだけどあの時と同じ味はしない
響「ゆの?どうした?」
ゆの「なんでも…」
言葉では何もないフリをしたけど
なんでだろ…なんでかき氷の味が違ったんだろ…
そう思ってた
響「あれ…なんだ?」
ゆの「………どれ?」
ゆの「あぁ………金魚すくい」
響「金魚をすくうのか?」
ゆの「そ」
響「俺と、どっちがたくさんすくえるか勝負しろ」
『どっちがたくさんすくえるか勝負です!』
『いいよ』
『雛乃の勝ちですね!』
『どうしてポイが全然破けないの…⁈』
『全部濡らせば破けにくくなるらしいですよ!』
『初耳なんだけど…』
ゆの「(ニヤリ)いいよ、勝負ね」
まぁ裏技知らないどころか脳筋気味の響があたしに勝てるはずもなく…
ゆの「あたしの勝ち♪」
響「なぜだ!なぜポイが破けないんだ!」
ゆの「全部濡らせば破けにくくなるらしい…」
響「ずるいぞ!」
ゆの「ずるくない、あたしが知ってただけ」
響はちょっと不機嫌そうな顔をする
ゆの「花火、始まるけど見る?」
響「見る」
単純だな………響
ゆの「じゃあこっち来て」
響「わかった」
ゆの「ここ穴場、綺麗でしょ?」
響「あぁ…綺麗だな」
あの時もここで見たな…
響「なぁ、ゆの、来年も2人で見ような」
ゆの「うん、見ようね」
響「約束だぞ」
ゆの「わかった、約束ね」
『来年も2人で見ましょうね」
『うん』
あの時も同じ約束をしたな………
2度と叶う日は来なかったけど…