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いたいのいたいのとんでいけ。

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いたいのいたいのとんでいけ。

1 - いたいのいたいのとんでいけ。

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2025年04月20日

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⚠︎︎体調不良ねたです!!!!












✦・┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・✦



「いだ…っ」

朝、どことなく違和感を感じて普段より少し早めの時間に目が覚める。

それもそのはず……頭痛が襲ってきたからだ。


ガンガン響く痛みに快適な睡眠を邪魔されて不満を覚えて、再び寝てやろうと目をつぶって謎の抵抗をしてみる。



頭痛になることはあまり無いし、天気も良さそうなので気圧の関係という訳でもない、となると風邪や感染症も疑われるが、最近はあまり外に出ていないのでその可能性は低い。


今の段階の痛みでは動けないほどでは無いけれど、1度意識してしまうと痛みがより一層酷くなっていく気がする。


やはりもう一度寝付こうにも寝付けないので、抵抗も虚しく薬を取りに行こうと仕方なくベッドから起き上がった。



ぼーっと歩きながら、今日は事務所でミィーティングがあったことを思い出す。


…こんな状態で出て大丈夫かな。

心配をかけてしまうのも申し訳ないし、何より自分の体調のせいで会議が滞るのが嫌だ。



痛む頭を使ってあらゆる可能性をイメージし、

万が一を危惧して、とある提案をグループチャットに飛ばした。




ごめん、今日少し頭痛が酷いから俺のうちに集まってもらってもいい…?




数分後、薬を飲もうとコップに水を注いでいると、スマホが揺れる。





大丈夫?




了解〜




少し酷いってどっちだよ大丈夫か?安静にしろよー。




優しい仲間でよかった。

ほっと胸をなでおろして、手に持っていた錠剤を飲み干す。

ズキズキした頭の奥の痛みも、薬に即効性がないせいだと言い聞かせてメンバーを招く準備を始めた。






━━━━━━━━━━━━━━━





「っし、終わりー!みんなお疲れ」

「あ”〜〜〜〜モンハンやりてぇ〜」

「こさも〜〜〜」

「俺と作業してくれる人いないの」

「いません」

「いません」

「ぅわあぁらんらん俺が…っ!」

「……みことぉ〜〜泣」

「そうやってられるのも今のうちだぞらん。みことはそのうちこっち来るから」

「ちょっ、まにき!」


あの後、みんな本来事務所にいる時間に俺のうちへ集まって、予定通りの会議が進められた。


その間も頭の痛みは収まらなかったけれど、特段集中できなかった訳でもないのでとりあえず安心だ。


だけど、メンバーの大きな声や高い声は頭に響く。

ぶっちゃけ頭痛を舐めてたところもあるけれど、こんなにキツいとは。

今度いるまちゃんも労わってあげよう……と密かに胸の内で誓っていた時、ふいにらんらんの顔がこちらに向く。


「すちは?」

「ぇ、?あ、ごめん聞いてなかった」

「?この後予定あるかなって」

「あー、特にない…」


言ってしまってから後悔する。

多分、会議には出れてるところを見てあまり重い頭痛では無いと思われているのだろう。

予定がないと答えれば、ほぼ確定で遊びか何かに誘われる。

……実を言うと朝より少し痛みも酷くなってきているし、もう今日はあまり大人数とは接したくない気分。


やっぱ眼科行かなくちゃ行けなくて、なんて適当な嘘で断ろうとした時、


「じゃ、俺とすちは予定あるからお前ら帰れ〜」

「ぇ、」

突然らんらんがそんなことを言い出した。


当然この後2人での予定なんてない。

なんでそんなこと……と思っているうちにも、他の4人は各々荷物をまとめてお邪魔しました〜と部屋を後にしていく。


そしてみるみるうちにこの部屋には俺とらんらん2人きりになった。


この後なんかあったっけ、と声をかけようとすると、突然手首を掴まれた。


「えっ」

「はいはいこっちね〜」


そして何故かぐんぐん引っ張られていく。

リビングを出て辿り着いたのは…寝室?


促されるままに入ってベッドに座らされると、目の前にらんらんがしゃがみこんで、俺の両手をぎゅっと握った。


「すち、結構痛むよね、大丈夫?辛いね。今日なるべく早く終わらせたから、もう休みな?」


「…えっ?」


こころなしかいつもより低く柔らかい声でそう言って、心配そうに俺を見上げるらんらんを驚いて見つめる。


「……顔に、出てた…?」


バツが悪そうにする俺に、らんらんは少し笑って俺の背中に腕を回す。

「そんな心配するほど出てない出てない大丈夫笑。

ふいに見た時に辛そうにしてたから」


その暖かい体と優しい声に、ただでさえ頭痛で弱ってる俺はより一層駄目にされてしまう。


本能のままらんらんに自分の体を預けると、ふっと笑みを零したらんらんは、回す腕に力を込めて俺を抱きしめた。


「……いたぃ、……ぅぅ”〜……っ」


「痛いね痛いね、大丈夫だよ

いたいのいたいの、とんでけ〜…っ」


背中をさする温かい手に、まぶたが重くなっていく感覚がする。

朦朧とする意識のなかで聞こえた「無理させちゃってごめんね…ありがとう」という言葉を皮切りに、俺のまぶたは完全に落ちた。








━━━━━━━━━━━━━━━



「……寝ちゃった」

とろんとした目をしていたすちは、やがて俺の腕の中ですぅすぅと寝息を立て始めた。

軽い体を少し持ち上げてベッドに寝かせ、その艶やかな髪を2、3度撫でる。


LINEが来た時ももちろん心配はしていたものの、みんなで話し合っている最中にふと見せる苦しそうな顔を見て、症状が酷そうなことは十分察することが出来た。


早く休んで欲しいという一心で、予定より大幅に巻いて終わらせた為、もしかしたらメンバーは不思議に思っていたかもしれない。





無理をさせてしまった申し訳なさと、頼ってくれないことへの寂しさを誤魔化すように、すちの綺麗な寝顔を眺める。




「ら、……んら、…………んん”、……」

「…わっ!?」


ごろんと寝返りをうってこちら側に体を向けたすちに、突然腕をガシッと掴まれて引き寄せられ体が傾く。


「……んー……いっ、しょ……」

「…なぁに、どしたの」

「いっしょに、ねょ、ぉ……」


「……も〜しょうがないな〜」

「…にこにこじゃん」

「甘えん坊すっちゃん可愛いねぇ」

「そゅの、いぃ……」

「はいはい笑、じゃ、お邪魔しますよーと」


シングルベットに男二人はさすがに窮屈だけれど、今はその温もりが心地いい。


やがてまた直ぐに目を閉じたすちと、向かい合うようにして寝転がる。


気づけば寂しいなんて感情はなく、俺の心は幸福感から晴れあがっていた。


幸せそうに微笑んで眠るすちのおでこに1つ口付けを落として、俺も瞼を閉じた。

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初コメ失礼します! 最高すぎます🫶 フォロー失礼します!

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