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福乱
福→←乱←太
シリアスでもなんでもありません。なんならギャグです。
福乱がいちゃいちゃしてるだけ。
朝5時。
福沢が見たのは一通の手紙。
福沢さんへ
楽しそうだから僕も社員寮で暮らすね!!
乱歩
目の前で人が殺されたとして、表情一つ変えず、少しの動揺も見せず、嘗て銀狼と呼ばれた福沢であっても
「…は?」
乱歩の奇想天外なところには、思わず素の声が出てしまうものであった。
「いやぁ乱歩さん。真逆貴方が社員寮で暮らすとは」
私の処に来てもいいですよ♡
なんて声が聞こえてきそうだった。
僕はこいつがとことん嫌いだ。
入水だの心中だのうるさいし、僕への下心も見え透いている。
「やだなぁ、乱歩さん相手に下心を隠すなんてあの社長でもできやしませんよ。」
「なんでそこで社長の名前がでてくる」
「乱歩さんのことなら何だってわかりますよ。愛の力ですかね♡」
おまけに僕の思考を読んでくるときた。
まぁ僕の超推理には及ばないけど!
「あ、これ何処に運べばいいんです?」
「全部適当でいいっていってるだろ!」
今の会話を聞けば大体分かるだろうが、僕は今太宰に引っ越しの荷物運びを手伝わせている。
僕は何もしてないけど。
「乱歩さんのお手伝いをさせて頂けるなんて光栄です♡あぁ、これはもしや『手伝ってくれたから僕のこと滅茶苦茶にしていいよ♡』とか言われるやつでは…?」
「こっち見んな」
「つれないですねぇ。おさむ泣いちゃう。しくしく。」
「乱歩!!!」
「社長?!」
低くてよく通る声、おまけに叫んでて大きいから地震でも起きたのかと思った。
「乱歩、これはどういうことだ」
ピラッと差し出されたのは一通の手紙。僕が書いた手紙だ。
「おやなんとも乱歩さんらしい…」
「どういうことって、そのままの意味だよ」
「そういうことではなく、どうして急に出ていくなどと言い出したのか聞いている」
「いやだから、楽しそうだからって書いたじゃん」
「俺では駄目だったのか…」
メンヘラみたいなこと言い出したので流石に止めた。
「で、どしたの」
「嫌いきなり出ていくとか言われたらビビるでしょう」
「考え直せ乱歩。どうしてもと言うなら社員寮にすむメリットを簡潔に述べ、私を納得させろ。」
「面倒臭い父親みたいですね」
「社長そんなに僕と一緒に住みたいの?」
「いや、お前が居ないと妙に落ち着かんのだ。」
「恋では?」
「恋じゃない?」
「恋ってなんだ…?」
「いやぁそこまで言われちゃしょうがないよね!引っ越すのはやめにするよ!太宰、僕の荷物全部運んどいてね!」
「私のさっきまでの苦労は!?」
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