テラーノベル
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ATTENTION
・「BL」「nmmn」「赤桃」「irxs」
上記の言葉に聞き覚えのない方は閲覧をご控えください
・吸血鬼パロ
・一部桃赤要素アリ
上記のことが大丈夫、守れる方のみお進みください
桃「あー……腹減った。」
近くにはネズミが通っていそうな汚い路地裏の壁にもたれかかる
立って歩いて獲物を探して食う。
ただそれだけのことを出来るほどの気力が残っていない。
たまたま通りすがった人間を呼び込んで飲む。それしか今には出来る手段が残っていない。
桃「……俺…ここでタヒぬん?」
桃「……まぁ、吸血鬼って生きてちゃいけない存在だもんな……笑」
『吸血鬼』。
よく漫画とかアニメとかで見かけるそういう『吸血鬼』
人間の血を吸って生き延びていくあの『吸血鬼』だ。
俺達みたいな吸血鬼は人間にとっては存在してちゃいけない敵であって、嫌われてて、見つけ次第殺さないといけない相手。
別に俺達吸血鬼は人間たちを嫌ってるわけでもないし、中には「仲良くしたい」だなんて馬鹿げたことを言ってるやつも居る。
桃「血を吸うにしてもちょっとだけなのにさー、勘違いで殺そうとしてきてさ……笑」
多分、俺はタヒぬ。
こんな暗くて汚いところに人間が立ち入るわけがない。
俺はぽつりぽつり言葉を発す。
誰にも聞こえない、誰にも耳に入らなく、虚しく寂しい声を発す。
桃「……誰か助けてよ…………」
そう発した時、隣でガサッと物音がする。
誰か来てくれた?と思って建物が連なっている方へと顔を向ける
赤「だ、大丈夫…?」
赤くて透き通った綺麗な瞳をした少年がこちらに声を掛ける
手を差し伸ばし「立てる?」とも訊いてくる。
……俺が吸血鬼だということに気づいていないのか??
桃「大丈夫………じゃない…笑」
赤「えぇ…俺の肩、掴んでよ」
桃「………いいん?」
俺を持ち上げてグイッと引っ張ると俺の腕を自身の肩に乗っける
俺はフラフラする足をグッと地面を踏みしめて、彼の歩くテンポに合わせて俺も歩く
1つ、2つ、3つと足を動かすにつれて彼の家らしきところが近づいてくる
それは特にでかいわけでもなく、小さいわけでもない普通の2階建ての家だった。
その家に彼は俺を運び、玄関の1段上がるところで座らされる。
赤「何処か痛い所ある?」
桃「……ない。」
赤「そう?……お腹は減ってる?」
桃「うん。」
赤「用意するね。」
簡単な会話だけを交わし彼はまた俺を持ち上げリビングにあるソファへ座らされる
歩けないからここまでしてくれるのは助かるが、こんなに俺にくっついては彼が変なもの扱いされてしまう…。
血だけ貰ってとっとと帰ろう。
桃「ねぇ、こっち。来てくれる…?」
赤「ん?ご飯作ってるんだけど…」
桃「いいから。」
食い気味でそう話す
その俺の勢いになにか察したのか料理してた包丁をまな板に戻し俺の元へ向かってくる
やがて、横に座り俺の方を向き「どうしたの?」って不思議そうに訊いてくる
桃「……ごめんね。」
俺は彼の首筋辺りに噛みつきズズッと1吸いする。
それがどうも今まで飲んできたのとは違うくらい甘く口内に旨味が広がり、所謂「幸せ」状態になる。
とても美味しかったせいで、1吸いで腹が十分に満たされた。
そのため、スッと彼の首元から離れると彼はびっくりしていた。
桃「……ごめんね。」
そう彼に1言吐き捨てられると俺の首元にかぶりつく
なにをしているんだ?なんて考え事をしている間に俺の血が吸われていくことが体全体で感じられる。
身がブルッと震える。
しまった、コイツは吸血鬼だった。
桃「………ん。」
赤「ぇっと……、これで十分?」
恐怖を心の中に押しつぶして言葉を発す。
もしかしたら殺されるかもしれない。
なんて恐怖心を煽る考えが脳をよぎる。
桃「……へぇ、逃げないんだ。」
赤「逃げてる方が殺されるに決まってんじゃん。」
即答してやると彼は心底驚いたような顔をしていた。
なにか俺は可笑しいことを言ったか?
桃「………興味深い。」
桃「お前、俺の餌になれ。」
赤「は?」
ここに来て泊まらせてもらってからいくつほどの日時が経ったのだろう。
互いに警戒してた気持ちも着々と打ち解けあって、今では普通に話せるほどではある。
どうやら、彼の名は『りうら』というらしく、現役大学生とのこと。
やはり泊めてもらってるから「血を飲ませろ」だなんて言える立場じゃない。
桃「……………」
しかし、数週間飲んでこないと腹は減る。
もちろん人間が食べている食事でも腹は満たされるが血を飲まないと人間が食べている食事だけでは生きていけない。
そろそろ飲ませてもらわないと本当に飢えタヒぬ
桃「り、りうら…?」
赤「ん〜?どったのー?」
オドオドしながら彼に向けて「血を飲みたい」と告げる。
そうすると俺が思っていた返事とは違う返事が返ってくる
赤「あーね?オッケよー。」
そう言って服を少しだけ脱ぎ首元を見せる。
「はよ飲め」とでも言いたいかのように俺の口元に近づけてくる
桃「いや…別に、首元じゃなくてもいいんだけど……」
赤「え、そうなん?」
目をまん丸くしてこちらをジッと見つめてくる
手首とか腕とか本当にどこでもいい。ただ、あのときは非常事態だったから首筋あたりを噛ませてもらっただけだ。
赤「でも腕とかに噛み跡つくの勘弁だから首元にしてー」
いつものようにアホっぽいがかっこいい声でそう言われる
首元に噛み跡とか大学で絶対に騒ぎになるだろ……なんて考えながらも渋々齧り付く。
口についている牙でぷつっ、と穴を開けて血を出し舌で吸い取る
赤「ん〜、いたぁ〜。」
桃「……痛かった?」
赤「地味にね。」
そうなのか、これって痛いのか。
なんか、普通に吸ってきてる人間は「痛い」という表情より「怖い」という表情を顔に出すもんだから痛いのかどうかなんて聞いたこともなかった。
…でもたしかにそうだよな、牙というとんがった針みたいなもので上げられて傷口を舐められるようなもんだもんな。
桃「……これからは気をつけるけど……我慢も頼んだ。」
「うへぇ〜」と舌を出して嫌そうな顔をする。
ごめん、ごめんよ。でもこっちも生きるためなんだ。許してくれ。
赤「………りうら、ないくんの血を飲んでみたいかも。」
桃「……は??」
普通の表情に戻って、急に真顔になったと思ったら急になにを馬鹿げたことを……
俺の血を……飲むぅぅ???
赤「んーっと、腕を出してもらってもいい?」
と言われるもんだから、長袖の袖をめくって彼に差し出す。
どーせ上手く血を飲めるわけでもないし貧血じゃないし、まぁいっか。
なんて考えながら考えていると急にピリッとした痛みが腕に走る
桃「っ……」
顔を歪めると痛みを感じていることに気づいたのかりうらが「痛い…?」と訊いてくる。
いてぇよバカ。なんて言えるほどじゃなくらいの尋常じゃない痛みが腕を襲う
赤「ん〜……こうかなぁ〜。」
ザラザラした舌が傷つけたところから出た血を飲む
傷つけたところに舌が当たるせいで先程よりもより強い痛みが襲ってくる
桃「っ……、りぅ…ら……(涙目」
赤「………っ、♡」
泣きそうな俺を横目で見てくれたから辞めてくれる!なんて思ってたら不吉な笑みを浮かべてまた吸い続ける。
……なんでだよ。
桃「いた……ぃ…っ(涙」
赤「んふっ、かぁいいね♪」
桃「ぅ…、やぁ………」
「可愛い」と発してそのまま吸い続ける。
ピリピリとした痛みが電撃のように走り続ける。
俺が血を吸ってる時、こんな感じだったから日頃の仕返しか…?
いや、血を出すときは痛いかもしれないが、吸血鬼が血を吸いとる時は、痛くない。と、どこかの本で読んだことがある。
赤「……ん、美味しかったよ♡」
桃「…俺の血が………???」
赤「うん、好きな人だからかな♪」
衝撃的発言される。
まさにポカーンとした顔になっていると思う。
赤「大好きだよ、ないくん♡」
end
コメント
2件
私も🐤彡が飲んだところから血飲みます((