《ルート4・👑🪴》
※R-18、微👾🪴
せんせーのことを意識し始めたまちこちゃんを、なんとしても自分のものにしたいドS閣下のお話。
〜💚side〜
「「最初はグー、じゃんけんポン!!!!」」
たかがじゃんけんに、なぜこんなにも白熱しているのか。
ギラギラと燃える男どもとじゅうはちは、汗をかくほどの勢いで右手を振った。
💛「っしゃ、優勝ーw」
💜「いや、まだ私も残ってるんですけど??」
❤️「ごめんねまちこさん、勝っちゃった…」
まだ三人も残っているのに勝ち誇っているニキニキと、それに反発するじゅうはち。反対に、申し訳なさそうにこちらを向いて謝るキャメさん。
💙「あーくっそ、ニキに負けたのガチで悔しいんやけど」
🩷️「こうなったら18号に勝ってもらうしか……!」
じゃんけんに負けたせんせーとりぃちょは、悔し紛れに捨て台詞を吐いている。
──ノリで始めただけだろうに、よくここまで続けられるな。
ある意味、感心だ。
💚(それにしても、ビジネスなのにオフでもカップルごっこする意味って……)
せんせーの悔しそうに細められた目と伏せられた長い睫毛に、思わず見惚れてしまう。
声はたまに聞くガチトーンで、少しだけ“期待”してもいいのかな、なんて。一度そう思ってしまえば後には引けなくて、どうしても彼を意識してしまっていた。
その端正な横顔をぼんやりと眺めていれば、「チッ」という小さな舌打ちの音。チラ、と周りを見ても、誰もそんな素振りは見せていなくて。
頭をぶんぶんと振って、気の所為だということにした。
でも、じゅうはちに勝って欲しいのは私も一緒。りぃちょ達と一緒に胸の前で手を組んで、お願いだから、と祈る。
しかし。その願いは、叶うことはなく。
💛「はーーい、俺の勝ちーーww」
ニキニキがとんでもなくウザイ顔をして、高らかに笑う。
私が思わず顔を顰めると、それに気づいたせんせーが高速でツッコミを入れた。
💙「いやいやまちこ、嫌すぎて顔歪んどるやんけ」
🩷️「ちょ、まじやんwww」
そこまで直ぐに気づかれると、彼が私をそれだけ見ているのではと錯覚してしまう。
何でもないフリをしてそんなことないよー、と返そうとすれば、ニキニキが後ろからぱっ、と口元を抑えてきた。
💛「……ほら、行くよまちこり」
💚「え、ちょっ…」
ぐい、と不意に腕を引っ張られて、足が縺れそうになる。
心做しか低く、不機嫌そうなその声に文句を言う程の勇気はなくて、私はそのまま彼に腕を引かれて部屋へと歩いた。
軽く荷物を纏めてから、ニキニキと二人で食事処に向かう。
未だにニキニキは“ちょっと話しにくいメンバー”の一角で、微かに廊下に響く無機質な足音が何とも居心地が悪い。
気まずくならないように中庭を眺めるようにして歩けば、ピンク色にライトアップされた数本の桜の木が目に入った。
💚「──綺麗……」
思わず足を止めて、呟く。
彼はそれに気づいているのかいないのか、少しだけスピードを緩めて私の隣を歩いていた。
◆ ◆ ◆
💜「──で〜? 実際どうなの、せんせーとは♡」
男性陣と別れて、じゅうはちと二人で温泉に入る。
広くて心地の良い露天風呂には私とじゅうはち以外誰もいなくて、舞い落ちる桜の花びらを眺めながら私達は恋バナに勤しんでいた。
💚「どうなのって…特に何もないよ!w …でも、裏でもあのノリだとどうしても勘違いしちゃってさー、、」
ちょっとだけ意識、しちゃうっていうか。
俯きがちに、そう答える。
話を続ける度に私の声は薄れていって、語尾に至っては殆ど掠れ声になってしまった。
💜「えーまちこ、可愛いぃぃ!」
それはもう恋愛感情だよ、なんて。 そんな私を見て、途端にニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべながら揶揄うじゅうはち。
顔があつくて、耳まで真っ赤になっているのが自分でも分かる。
💚「〜〜もういいじゃん、ね、もう上がろ!?」
照れ隠しをするように捲し立て、私はざぱりとお湯から上がった。
そんなときに聞こえた、壁の向こうから聞き馴染みのある誰かの声。
💙「──っちょ、おいニキ、押すなってw」
💛「そこにいたボビーが悪い」
高い壁を隔てた奥には、男湯の露天風呂がある。
同じタイミングで温泉へと行ったから、必然的に壁の向こうではしゃいでいるのは紛れもなく女研の男性陣だ。
覗きはできないようになっているが壁は壁、向こうの声が聞こえてもおかしくはない。
🩷️「ねー、もう俺逆上せそうなんだけど……」
❤️「うーん…桜も温泉も十分堪能したし、そろそろ上がろっか」
暫くすると、壁の向こうから音は聞こえなくなって。
💜「あっちはあっちで楽しんでるみたいだねw」
💚「うん…w」
こちらも程良く身体は温まっていて、良い頃合いだと二人で浴場を後にした。
◆ ◆ ◆
💛「…まちこりってさ、もうボビーがまちこりのこと好きって気づいてたりする?」
部屋に戻るなり、先に帰っていたニキニキから唐突に投げかけられた質問。
💚「…えっ、と……」
声音はいつもと変わらない。なのに、何かが違う。緊迫した空気に、言葉が詰まる。
正直、そうでないかとは思っていた。勘違いだったら物凄く惨めだから、あくまで冗談として流してきたけれど。
彼はそんな私を一瞥すると、大きく溜め息をついてまた一つ言葉を投げかけた。
💛「……じゃあさ。まちこりはボビーのこと好きなの?」
💚「…!!??」
一気に顔に熱が集まって、赤くなっていることが分かる。
出来るだけ動揺を悟られないように、「そんなこと、ないよ」と一言。その声はあまりにも弱々しくてか細くて、消え入りそうなほどだった。
💚(なんで、そんなこと……っ)
そこまで考えて、はたと気づく。
先程の露天風呂で、男湯の楽しそうな声がよく聞こえたということは。此方に、壁の向こうの声が聞こえていたということは。
💚(さっきの会話、聞かれ……!)
此方に向こうの声が聞こえていたのなら、逆も然り。此方の声だって、彼処に届いているに決まっている。
──どうしてこんな簡単なことに気づかなかったのだろう。
結論に達するまでにそう時間は掛からず、仄かに赤かった顔は一気に青くなる。
💛「──図星、だよな?」
沈黙を破って、低い低い声でそう囁くニキニキ。
嫌だ、怖い、という意思とは反対に、ゾクッ、と腰が疼く感覚。 否が応でも身体が反応しているというこの状況に、心底吐き気がする。
グイッと強引に腕を引かれ、私はそのまま布団に組み敷かれた。
💛「…教え込んでやるよ、まちこりのこと好きなのはボビーだけじゃないってな」
そんな何処ぞのBL漫画を彷彿とさせる台詞を吐き捨て、私の上に覆い被さる。
なんでもない、ごく普通の女の子ならときめくところなのだろうが、恐怖と混乱で頭がいっぱいの私にそんな余裕はなくて。
彼の瞳の奥で揺らめく妖しげな光を、恨めしげに睨みつけた。
◆ ◆ ◆
〜💛side〜
今俺は、親友の好きな女を抱いている。しかも、同意はなしで。
人として、最低なことをしている自覚はある。 友情が壊れてしまうことも、まちこりからの信用がゼロに戻ってしまうことも分かっている。
でも、俺の理性がこの溢れ出る衝動と支配欲に勝ることはなかった。
まちこりと関わり始めたのは俺の方が先。好きになったのも、それを自覚したのも、俺の方が先。
それなのに。それなのに、まちこりが先に想いに気づいたのは俺ではなく、ボビーだった。
💚「ん、ふっ…ん、や……っ♡」
くちゅ、と彼女のナカで指を動かしながらそのひとつひとつの襞を刺激すると、俺の腕の中でまちこりが小さく喘ぐ。
💛「…声、抑えなくて良いから」
耳元でそう告げてから、強引に彼女が口元を抑えている手を引き剥がす。無性にイライラして、俺は思いっきり彼女の敏感になっている剥き出しの肉芽を弾いた。
💚「ん、あ、やだっ…!♡♡」
見れば、泣きそうになりながら顔を真っ赤にしてイくのを我慢しているまちこり。
必死に此方を睨みつけているその涙の溜まった双眸に、背徳感と征服欲がゾクゾク、と背中を駆け巡る。
愛用しているジャージのズボンを下ろし、準備万端のそれを取り出して彼女の薄い腹に当てる。
比較的大きな自身のそれは華奢なまちこりの臍のあたりまで届いていて、彼女は唇を噛みながらそれを見つめていた。
💛「ほーらまちこり、欲しいってちゃんと言ってごらん?」
💚「っ…♡」
それを見せながらこう言えば、大抵の女は堕ちる。しかし、まちこりは目を逸らして首を横に振った。
💛「……はっ、強情だな。…ま、そーいうとこも可愛いんだけど♡」
自然と口角が吊り上がる。
彼女の弱い耳をぺろりと舐めて、そのまま低く囁いた。
💛「…俺以外のこととか、全部忘れなよ?」
好きな男のことも、元彼のことも、全部全部忘れて。俺だけのものに、なってしまえば良いのに。
【ルート4・完】
コメント
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ドSニキニキと自分の気持ちに負けないように、でもどこか堕ちてるまちこちゃんの物語…これ系最高です。普通のお話でも書いて欲しいジャンルです、