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──────ノイズ視点──────
「遺言そのいち!!」
茶子さんの目から涙がこぼれ落ちても、彼女の笑顔が枯れることはなかった。そう、そこで思い知る。俺が思っている以上に茶子さんは強いのだと。
「私のことを忘れて欲しい!これは代償で消えるはずだけど…多分、誰かは分からないけどあなたは覚えてるんだよね?」
…強いだけでなく、勘も鋭いらしい。あえて否定しない。ここでなにか言えばそれは了承と同義だからだ。
「そして最後!!私を殺して?」
その瞬間、木々が茶子さんに怯えるかのようにざわめいた。
──────茶子さん視点──────
言い切った遺言。もう、悔いはない。死人に口なし、と言う割にはお願いを沢山してしまったような気もする。まあ、もう考えなくても良い事だ。戦争中に死んだ場合、魂を破壊されるらしい。──────魂の破壊。輪廻転生と言う可能背を手放し、真の意味でこの世の塵と化す。神ならではの、最大の脅し。どんなに善行を積んでも、大勢を不幸にしても、神を信じる信者でも、結果的に全員死ぬ羽目になる。残るのは一種族。そんな、理不尽に、抗いたいというエゴが出てしまったのかもしれない。
私は、判断を誤った。目の前の人が、可哀想だったから同情してしまったのかもしれない。人間と思って、油断して、舐め腐っていたのかもしれない。…殺さなくてもいいかも、と思ってしまった。
今でも思い出せる。私が人を殺していれば、すすり泣く声。 人間の声。神に縋らないと生きていけない可哀想な人々。神を信じているから救われてると信じている狂信者。ただただ哀れで、かわいそうで、私が救わないといけなくて。だから、未練だけは無くしてあげようと、話しかけたのが間違いだった。──────そう、そいつが天使なんて、思っていなかった。
からだを貫通した光、腹を抉るように通った光線に、驚き、固まる。そう、固まってしまったのが悪かった、なんて今なら言い訳できる。相手が、私が驚いているのを待ってくれるわけもなかった。二撃目、肩を打ちぬれる。3撃目、4撃目。再生しようとした傍からその部分を撃たれる。再生が遅くなる。植物が本能的に光に集まり、お願いを聞いてくれなくなる。5撃目。頭を撃ち抜かれる。まだ、再生できる。6撃目心臓を狙われるが、何とかお願いを聞いてくれた植物が守ってくれる。反撃する、予定だった。
──────妖精が、背後から心臓を一突き。植物の制御が効きにくくなった本当の原因を知る。──────この子が、植物に命令していた。普通、私よりも弱いその子が私の植物を操れるわけない。ただ、その子は泣き叫びながら嗚咽して、叫ぶ。
「しねぇぇぇぇぇええええッッッ!!!!!おまえなんかしんでしまえッッ!!!うらぎりものがァァァッッッ!!!!」
こんなにも小さな妖精は、普通喋れないし、周りに関心を持たず、きまぐれに動く。こんなにも他人に執着することは無いはずだった。
彼女は胸元に大粒の宝石をつけたブローチを身につけていた。──────種族長の証。それは、人間の種族長の証だった。
そんな思考を巡らせている間に私は重力に従って落ちる。いつもは優しく話しかけてくれる植物は今は無言だった。まだ、再生しようと思えばできるはずだった。小さな妖精に刺された程度じゃ私は死なない。それに、致命傷では無いのだ。でも、もう、心がダメだった。親身にしようとした人間に裏切られ、植物に裏切られ、挙句の果てに自身の仲間の妖精に刺される。もう、生きたいなんて思えなかった。この世の全てに嫌われたような錯覚。みんなに好いてもらえるようにあんなに頑張ったのに。人間を守って。妖精に自衛の手段と、他種族と友好に過ごせるように頑張って。
戦争たった一つで。今まで助けてきた人たち全員に裏切られる。もう、嫌だった。
──────パリィィィン
宝石が割れる音がする。妖精の種族長の証。私の大切だった物。綺麗で、美しくて、キラキラで。見てるだけで癒されるような、そんな宝石。それが、粉々に砕かれる。──────種族長が死んだ瞬間だった。
「あは…アハハハッッwアハハハ八八ノヽッッ!!!しんだ!!やっとしんだ!!!ざまぁないッッ!!私の友達を殺してッッ!!!妖精を裏切ったやつにお似合いの末路だわッッwww!!!」
あぁ、この子の友達は人間の種族長だったのか…なんて、遠くなっていく思考で考える。敵対していた天使は、抜かりなく、私にトドメを刺しに近づく。
もう、どうでもいいような気がした。
誰かの叫び声のような声が聞こえた。その瞬間、妖精も、天使も、鎖──────いや、薔薇の茎のように殺傷力を持つ棘が、2人の体を貫通する。辺りには薔薇の花びらを集めたかのような赤い絨毯が作られる。天使の羽は黒ずみ、純白の翼を枯らし、天使の輪もひび割れ、しばらく痛みに悶絶したあと、気絶する。天使は簡単には死ねないらしい。妖精は一撃で、ブローチを貫通して、殺される。
カッカッと焦るように足音が短間隔で鳴る。そう、その靴を鳴らし、足を走らせているのは、私が愛する菓子だった。
「菓……子…………?」
「茶子…?茶子ッッ!!!大丈夫ッッ!?ねぇ!!」
菓子の焦った声が聞こえる。あぁ、唯一の気がかりのことを忘れていた。こんなにも大事なことを忘れていたなんて、私は最後まで馬鹿だったようだ。私は、誰も幸せにせずに、みんなから恨まれて死んでしまうのかもしれない。途端に恐怖が襲いかかる。ならば、いっそ──────
「菓子…あなたに、能力を託したいの…。」
「──────え?」
私の存在を消してしまえばいい。
ここで切ります!茶子さんの死んだ原因について今回は触れてみました!んー…純粋に可愛そうですね。私も茶子さんと同じ状況になったら死にたくなりそうですね〜。善行を積んで、頑張ってきたつもりがそれが返って最悪の結果になる。現実でもありがちなシチュエーションでもあると思います。こういうのにしたのはそっちのほうが共感しやすいと思ったからです。まあ、それは人によると思いますけど。
それでは、下にこの物語の雑学的なやつ載せときまーす!(時間があるので)
茶子さんと菓子さんの関係
2人は本当の姉妹じゃありません。唐突に何言うんだコノヤロウ、と思うかもしれませんが、姉妹じゃありません。よく考えてみてください。2人とも種族違うでしょう?これが伏線ですね。それと、無意識にやっていない限り、2人は姉、や妹、などと呼ぶことがなかったはずです。すみません。無意識に書いてたらその限りではありません。ではどういう関係か?
菓子さんの飼い主がなくなり、餌がなくなってしまった盗みばっかりで生活してい菓子さん。しかし、そんな時に餌をくれる茶子さんにあった訳です。そんな彼女に感動した菓子さんは盗みを辞めます。菓子さんはその時初めて自信を『化け猫』だと認識しました。今まで猫だと思ってたんですね。そして、茶子さんについて行くことに。
茶子さんに言葉を教えて貰ううちに、飼い主の言っていたことについて思い出します。『正義』。猫の時は何を言っているか理解できなかったが、いまなら飼い主が正義に関係する──────裁判官をやっていたことを思い出し、自身も正義について考え始めます。
茶子さんは、自信を尊敬し、敬ってくれる菓子さんに嬉しいと思うと同時に距離を感じます。そして、ぶっ飛んだ提案だが、後の関係に築いた言葉を言います。『姉妹ごっこをしよう』と。
茶子さん的には菓子さんと距離を詰めたかったから提案したこれでしたが、菓子さんがそれをきっかけに完全に心を許してしまい、『ヤンデレ』が発動し、茶子さんはそうなってしまった原因は自分だと、責任を持ち、2人は姉妹になることを誓いました。共依存的なね?(割と菓子さんの依存度が高め)…つまり、血は繋がってない赤の他人だけど義姉妹ということになりますかね?というのが二人の関係です。めめ村に入るずっと前からの関係だったので、お互いめめ村の中で一番仲の良い同士ですね〜。
8万いいね達成!ありがとうございます!本来は8人目として茶子さんをあげるべきなんですが、いかんせんがんますさんを描いてたら上手く行きすぎてしまって…なので今回はがんますさんを納品させてもらいます。次は…!!次は茶子さん書きますので…!!てことでどぞ!(差分2枚あります)
タブレット買って嬉しくて描いたら予想以上に上手くいったので…。あ、涙は私書いてないので。アイディスペイントの機能を使っただけです。なんか自分の絵を証明するために透かし?でしたっけ?入れた方がいいみたいな…まあ、それは後に考えます!この絵をAIに学習させるやついると思えないのでw
それでは!おつはる!