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おばけとおばけ

1 - 第1話 おばけのみどり

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2025年08月02日

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パッと思いついた物。

最近すこし忙しすぎて眠れぬ🥱


神様なんていない。

良い事も悪い事も平等に訪れるなんて嘘をついたのは、一体どこの誰なんだろう。


「おばけのみどり!」

「みどりゴースト!」


俯いて、服の泥を落としながら昇降口の横に設置されている水道に向かって歩く。

その間にも、カラフルなランドセルを背負った子供達が俺を見てクスクス笑った。


「今日は泥だらけだ!」

「ねぇ、なんのおばけだったの?」

「怪獣みたいなやつじゃない?」

「ばっか、ちげぇよ、みどりみたいなヤツだろ!色が白くて、汚れてて気味が悪い!」


大袈裟な身振り手振りで話す男の子の言葉に、周りの子供が手を叩いて笑った。


「ヘドロのみどり!」

「みどりとヘドロでみどろだ!」


きゃははははっ…!!

耳につく笑い声も、チャイムが鳴れば慌てたように遠ざかっていく。

始まりは、言葉を覚えた頃から。

大した大きさの無いこの町じゃ、一度の失敗で二度と立ち上がれない状態になってしまう。

そんな最悪に向かって、俺は誰よりも早くスタートダッシュを決めてしまったらしい。


『おばけが見えるなんてうそばっかり!』


嘘じゃ、無いのに。

今日だって長細い首が真ん中でぽきっと折れた黒いお化けに追いかけられて、いろんな狭い道を走って走って、途中で転んで田んぼに落ちて、それでようやく学校に着いたのに。


『そーゆーの、知ってる!』


1年生の頃、そうやって必死に遅刻の弁明をする俺を見たクラスの女の子が俺を指差した。


『嘘ばっかりでみんなを騙そうとする人の事、サギシっていうんだよ!』


先生が止める間もなくざわめきが広がった。

女の子を中心にして、波のように。


『みどりはサギシだって!』

『ばぁちゃんがサギシに騙された事ある!』

『お金とか持ち物をとられちゃうんだ!』


数拍の間があって、クラスメイトが互いに顔を合わせた。

ヒソヒソ声が、ピタリと重なった瞬間。


『あの子の側には行かないようにしよう!』


その言葉は徹底され、近付かない、話しかけない、返事をしないの3つが言わずとも当たり前となる。

そうして俺は、クラスのおばけになった。


「……」


バシャバシャと水を頭から浴びて、ランドセルにいつも入れているタオルで拭く。

俺のランドセルの中身は少ない。

えんぴつ2本と消しゴムの入った筆箱と、新品のノートが1冊。

それからタオルと、絆創膏がいくつか。


「……」


教室には行かずに、裏手にある小さな鳥居に向かって走る。


『ねぇ、しってる?』

『小学校の裏にある、真っ赤な鳥居』

『あそこには猿の形の像があるんだって』

『その像には昔この学校の先生をしてた人が鬼となって封印されてるんだよ』

『鳥居に近付いたら、鬼になった先生が現れて、近くにいる子供を切って殺しちゃうの』


そんな噂があるからか、鳥居には生徒どころか先生すら寄りつかない。

実際に近付いた子供が怪我をしたとか、先生が近付いて熱を出したとか、ジツガイが云々って言ってた。

それでも撤去されないのは、高学年のクラスを担当している背の低い先生が撤去に断固反対しているから…らしい。


「…草だらけ」


何回かボランティアの人がこのあたりの草むしりをしているのを見かけたことがある。


「…」


鳥居の近くの石灯籠の側にしゃがみ込んで、足元の草をぷちぷち引き抜いていく。

すぐに指先が土と草の緑で汚れる。

チャイムが鳴った。


「1時間目は…体育かぁ……」

「さぼりかぁ?」

「!?」


突然聞こえた声に慌てて振り向けば、ジャージ姿で竹箒を持った男の人がニヤニヤ笑って俺を見ていた。

…このニヤニヤ顔に、嫌な感じはしない。


「ウン」

「あらら、素直ね」

「不審者?」

「違う違う!ここのセンセーです」

「ふぅん……」


春とはいえ、地球温暖化の進んだ今の日本でニット帽を被った長袖ジャージの教師なんて今まで見た事ない。


「俺、見た事ないよ」

「そ…れはぁ、ホラ!俺、非常勤だから!」

「ヒジョーキン?」

「そ、他の先生が忙しい時だけ授業出るからあんまり見た事ない……カモ」

「…まぁいいや、センセの名前は?」


俺の言葉に待ってましたと言わんばかりの顔で笑いながら手を差し出してきた。


「俺は猿山らだ男!」

「!」


邪気の無い笑みを向けてもらえるのも、手を差し出してもらうのも久し振りで、俺は少し呆気に取られてしまう。

それに、今の自分の手は土と草で汚れていてきたないから、この手を取ろうものなら嫌な顔をされてしまうかも。


「あ、あの…俺、こっち汚れてるか、ら?」


指先を見せて汚れていると示したのに、その手をグイッと引かれてあっという間に流されてしまう。


「ハイ、あくしゅー」

「ちょっ…!」


慌てて握られた手を引っ込めようとしても変に力が強いのか、引き止められてしまった。

こんな薄暗くて湿っぽい場所にいるからか、らだおセンセーの手は冷たくて、でも今の俺にはなんだかそれくらいが丁度良かった。



・余談(飛ばしても問題無い)

ストーリーを考える時はある程度漫画のようにコマ割りされたイラストが頭の中で広がるのですが、その頭の中で読まれているマンガをモノにする程の画力も表現力も無いです。

それでもどうにか皆さんと私の(rdmdで溢れかえってるしょうもない変態の)思考を共有したくて自分なりに試行錯誤しているのですが、何光年も後になりそうです。

先は長い。


余談が長くて申し訳ないです。

要約すると、100万分の1ぐらいの確率でこのストーリーの(初心者が書いた)マンガを載せるかもやもしれませんね🤔

pixivは消え去るかも。


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