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#感動
こはる
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#死に戻り
こはる
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第4話
〜誘拐事件〜
あれから、一ヶ月が経った。
夏も終わりかけている時期に入った。仕事も、こなせているし、家事も手伝わせてもらってる。
殆どは、掃除だけど。
ニルスさんとは、全く話せない。というか、学校に行ってしまって、帰ってきても話せるような雰囲気になれない。
落ち込んでいるような時を見計らってお茶を注いでも「ありがとう」と抑揚の無い声で言われるだけで、こちらからも口を開けない。
私も、どちらかというと人見知りしちゃうから分かるけど、それでもよ。一応、一つ屋根の下に住んでるんだから……全く知らないのよ。
まぁ、学校に行ってる隙に、埃とかを掃除したり、少し換気をしたりする。物をいじるとバレそうなのでできないけど……ま、本の種類くらいは、見えるから魔法を頑張っているのは分かる。
あ、部屋の掃除に魔法は使ってないからね。使うと残留魔力が残るかも知れないから……いや、そんなのラノベの中だけかもだけど、一応ね。
今日は定休日なので、午後から外で一人散歩。
休日の日課になった。ここは治安がいいから、聖騎士さんとか、沢山いるらしい。
……隠密部隊っていう、裏の人たちを捕らえる部隊が多いって聞くけど……
私は、カールさんから貰ったお小遣いで、花の植わった小さなプランターを買った。
花は可憐で、必要最低限な家具しか置いていないシンプルな私の部屋には丁度いい。
……こう見えて面倒くさがりなんだよね。
私はご機嫌のまま、花の植わったプランターを抱えて大通りを歩いた。
❂
あの子って、何だか引っ掛かるんだよな……
ませてるし、気にかけるくせに、話さないし。そして、エリカの妹だし。
顔のパーツは確かに似てるけど、髪色が濃い。それに、エリカの所為でこっちに来たんだろ。あの両親も、あの子なら何とかなるとか思わないのかね……
魔力も多い方ではあるし、頭は良いし、生活力は高いし、優良物件過ぎるだろ。
何でこっちによこすんだろうか……分からない。
別に話したくないし、話さなくても生きていける。
あ、そういえばお茶切らしてたんだっけな……
帰りに買っていくか……
「ニルス。最近、様子がおかしくないか? 相談だったらいつでものるぞ」
声をかけてきたのは、幼馴染のラルフだ。ストレート質の赤髪に、深い海のようなマリンブルーの瞳。
「俺が落ち込むなんて、街を潰すくらいの嵐が来ないとないぞ。ま、忙しいのは変わらないけどな」
「無理すんなよ」
俺の肩をポンと叩いてからラルフは、門をでた。
俺が学校の帰り道で茶葉を買い終わって家に帰ろうとしたら、母さんが大通りを走っていた。
「母さん。何があったんだ?」
「リナが……帰ってこないのよっ……今、までそんな事っ、無かったのに……」
あの子が……
大通りには、あの魔力は無かったはず。あるなら、誘拐か……
「大きな道を通ってきたけど、そんな魔力は無かった。あの子の魔力は分かりやすい。俺が探すから、母さんは帰って」
「ニルス……お願いだから、無事に帰ってきて」
「大丈夫だよ。俺はもう成人したし、母さんに守られる程、弱くはない」
そう言って俺は、母さんに茶葉を預けてから、走りながら散策魔法でエリカの妹を探した。
しばらくして、街を一周した。もう、月が昇っている。
くそっ……見つからない……
考えられるのは、街から出た……? いや、誘拐と言ったほうが合ってるだろう。
俺は、木々が生い茂る森に入った。
街の近くでも、強い魔獣はよく出る。それに、川も流れているから、何かの間違いでそこに落ちたとするのなら……
そんな事が頭を過った瞬間、川の下流の方からあの子の魔力が見えた。それと同時に、他の魔力も見えた。
急いで散策魔法で確認すると、あの子と、ガタイの良い魔道士だった。多分、拐った本人だろう。
マズイっ……バレたのか?
俺は、川の下流の方へ全力で走った。
息が切れてきた頃、川が見えた。昔から体力が少ないから、あまり走れない。
近づくにつれ、嫌気が差してくる。
「おい、近づくな」
低い声が俺の鼓膜を震わせた。多分、光魔法を使って不安にさせているのだろう。それに、姿変えの魔法も使っている。
「それは、こっちの台詞だ」
俺は、不安をどこかへ飛ばすのと同時に、その人も押さえつけた。
でも、直ぐに逃げられた。魔法で移動されたんだろう……
俺は、夏なのに冷たい川に入ってあの子の体を持ち上げた。
冷え切っていて、震えていた。瞳は光が灯ってない。息まで冷たかった。
脈は弱いけど、速い。魔力の動きも、あまり良くない。
「大丈夫だ。直ぐに帰って、温めてやる。もう少しの辛抱だ」
もう、声を出せないのだろう。相づちのように手を握った。
俺は、自分の体温でこの子が凍え死なないように抱いた。自分も正直、寒かった。
夏の終わりで残暑が残るこの時期の夜も、真冬のように寒い。濡れた服が氷のように身体の体温を奪っていった。
コメント
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こはるさん、第4話読み終えたよ〜!😭💕 ニルスくんがリナちゃんを探すシーン、めっちゃハラハラした…!いつも距離あるのに「大丈夫だ」って抱きしめるところでグッときたよ…!冷えたリナちゃんを自分の体温で温めようとするニルスくん、もうツンデレの極みじゃない??🥺💖 次、2人の距離がどう変わるのか気になって仕方ない…!続き楽しみにしてるね!🌸