その後は組合のトップ、フランシスコによる久作くんの異能を利用したテロを鎮圧すべく、横浜を駆け回っていた。
「全く、面倒なことをするもんだねぇ…おっ!」
「羅紫!危ねえから下がっとけ!」
事態を鎮圧すべく駆け回っているとマフィアの連中と出会い、何故か中也と共闘することにいつの間にかなっていた。
「ん、ありがとう中也。でも私、『マフィアの狐』だよ?」
「そういえばそうだったなァ…じゃこの状況手前1人でなんとかしてみろよ?」
今は呪いのかかった一般市民に四方八方を囲まれている。
無実の市民を殺すわけにもいかず手こずっていた。
「うふふ、煽っても何もでないよ?」
「ハッ、それでもやるんだろ?狐さんよぉ?」
「まあね。……異能力、平家物語、!」
自分を異能で浮かせ、周りに大量の矢を出す。
「よい、しょ!!」
一気に街の中へ飛ばし、呪いのかかった人だけ異能で縫い止める。
いやあ便利!
「どーよ中也。やっぱり私の異能が最強だわ。と言うことで別の地区に行ってくるわ。後片付けよろしくう〜」
「ッチ、助かったのに素直に感謝の言葉が出てこねぇ…」
矢に乗って移動していると上から落ちてくる人?が見えた。
「あれは…敦少年?」
何かに撃たれているようだし、異能で迎撃&鎮圧。
その後また異能で敦少年を拾う。
「うわあ!!!って、羅紫さん?!」
「やあ敦少年!紐なしバンジーとはやるじゃあないか!!」
どうやら攫われて白鯨に閉じ込められていたのを、組合の女の子に救って貰ったらしい。
「え、女の子に助けて貰ったの?ださ。」
「うう…面目ありません…と言うか、異能力者の狙撃手がいます!早く離れないと!」
さっきから撃ってきてるのそいつか…うまいこと矢で粉砕させてるけどそろそろうぜえな…
「分かってる。…さて!人間が落ちたら死ぬ高度は大体10メートル!ここの高度は地上100メートル!人虎の敦少年なら…いけるよね?」
「ええええええ羅紫さん、とてつもなく嫌な予感が…」
「それ〜!!うふふふふ!」
「アアアアアアアアアアア!!!!!!」
我ながら悪魔的所業。落下死しない様にちゃんと矢を這わせてるけど…お、上手く着地してるぅ!
「んまあじゃあ次こっち!かかってきな。」
その合図とともに狙撃手からの狙撃だけでなく、白鯨からの銃撃も降り注ぐ。
「ウヒャア!!久しぶりの弾幕だ!」
矢を使い交わしつつ、避けきれない分は矢で迎撃。それを繰り返し一時的に攻撃が止んだところで自分の周りに大量の矢を出す。
「止まった!チャンス!くらえぇ!」
こんな感じ
一気に白鯨へ放った瞬間、先ほどとは比にならない位の弾丸の雨が降り注ぐ。
「わあお!撃たせた後のいわば着地狩りってとこね。やばやば。」
折角打った矢も全て消滅し、絶体絶命のピンチ…が、
「ー弾丸に当たれー」
その言葉をきっかけに白鯨に放った矢は踵を返し、巨大化して弾丸を蹴散らしていく。
「うふふ、矢は操作出来るのだよ。ってアアアアアア!」
“指示”を自分の乗っていた矢にもかけてしまい、真っ逆さまに落ちていく。
「やべえええええ!!矢!!矢!!くっそ、落ちる速度速すぎてついていけん!し、しぬううう!って中也!!!!!」
おちていっていると地上に片付けをする中也が見えた。
「ちゅーやぁー!!受け止めてー!!」
「羅紫?!なんで落ちてって、やべえ!」
すぐさま中也自身が無重力となり、私のところまで浮遊してキャッチする。
「何やってんだ莫迦か!!」
「うわああああ!!流石に死ぬかと思ったああああ!良かった中也がいて!!」
本気で恐怖だった。中也が受け止めてくれて一気に安心感が襲い、泣きそうになる。
「ちょ、おい!抱きつくな!と言うか、泣くなよ?泣いたら手前直ぐ寝るからな。ぜってえ泣くなよ?」
そんなこと言われても無理。泣く。
「びええええええええ!!!!」
「なんだこのでけえ赤子は……」
もうそこからの記憶は、ない!!ごめん中也!!
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