あなたの横顔コレクション
パシャリ
カメラ音が鳴らないようにシャッターを切る
「今日も可愛いのぜ…♡」
魔理沙は誰にも聞こえないようぼそりと呟いた。
「魔理沙、おはよう」
すると急に声をかけられる
「わっ…びっくりした、なんだ霊夢か」
「何コソコソしてるのよ。なにかやましいことでもあるの?」
やばい、バレるわけにはいかないのだ
「なんでもないぜ〜!」
名も知らぬ愛しき人は電車へと乗ってしまう。
私とあの人が会えるのは月曜日の10分間だけ
あぁ…あの人の名前を知りたい。あの人の神聖な肌に触れたい
そんなことを考えながら今日も電車へと乗り学校へ向かう
「魔理沙ー!おはよ〜」
一見ロリに見える金髪美少女が近付いてくる。
「おーフラン」
「今日も可愛いね♡魔理沙♡」
「おー」
「もーさっきと同じ返事しないでよ!!適当じゃん!私傷ついちゃったな〜?」
意味ありげにこちらを見つめるフラン
なにが言いたいのかは分かっているが一応聞いてみる。
「で、なにが目的だ。」
「魔理沙、私と付き合っ…」
「すまん、無理だ」
何百回目ともなるやりとりだ。もうルーティン化までしてる気がする
「はー…なんでそんなな私に固執するんだ?」
「だって魔理沙が好きだもん!!」
「フラン将来はヤンデレだな、」
そんな話を、しながら教室へと向かう。
フランは一年生なので階段で分かれた
「じゃあーね!!今日も一緒に帰ろうね!!」
「一緒に帰ったことねーよ」
色々な人に話しかけられるが頭の中はあの人のことでいっぱいだ
(あの人に少しでも近づけたら…あの人と同じ学校だったら少しは違ったのか)
「魔理沙、考え事しながら歩いちゃダメよ」
「…レミリア」
「偶然あったのだから一緒に行きましょ」
「ん」
レミリアとはさっきの金髪美少女の姉で私と同じ学年だ
「レミリアー!!」
「あら、モブ子。じゃあね、魔理沙
もう考え事しながら歩いちゃダメよ」
「おー…」
(さて…今日も頑張るかぁ……帰りにもあの人に会えるといいな…)
「さて今日も頑張るか」
その次の朝
なんと、その人がハンカチを落としたのだ
これはチャンス以外の何者でもない
と思い拾いその人に声をかける
すると携帯の画面がチラリと見えた
「…え?」
驚きの声を上げるとその人は、バッとスマホを隠す
スマホの画面に写っていたのは
「霊夢の写真…?」
霊夢の横顔笑った写真私が写ったものもあるが顔にばつ印をつけられていた
「あ…なんで……もしかして…霊夢を盗撮してたのか…?」
盗撮してたことよりも好きな人が私の親友を好きだったことに絶望した
「バレてしまったものは仕方ないわね。そうよ?私霊夢様を盗撮してたの。あんたさぁ単刀直入に言うわ、邪魔なの」
敵意を向けられる
あぁ…好きな人から敵意を向けられるのはこんなにも苦しいことなんだと初めて知る
そして、あることを思いつきスマホの写真フォルダをその人に見せる
「なによ…これ…私の写真…?」
「私はっ…あなたのことが…好きです」
「…気持ち悪い。よく告白してきたわね。私は霊夢様のことが好きなのそれわかってて告白してくるとか頭おかしいの?」
トンっと軽めに突き飛ばされる
「それでも私は好きなんだ…なんでもするから付き」
「あーもう!!鬱陶しいのよ!!」
ドンっと強めに突き飛ばされる
そして不幸にも電車がその時来てしまった
私の体に浮遊感が走る
私は突き飛ばされホームから落ちたのだと理解する
あの人は絶望感のある顔でこちらを見ていた
あぁ♡その顔も写真に収め…
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