テラーノベル
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「今までありがとうございました。」
「はい。もうこんなことしないでよ。」
「…はい。 」
「君みたいな若い子最近捕まること多くなったんだよ。」
「そうですか、」
「女の子なんだからこんなこともうしないでよ。」
「はい。」
「更正できると思ってるから。」
「…」
「…w出来るわけないじゃないですか。」
空が綺麗。
久しぶりに見た気がする。
これからどうしよう。
母親の手術費を稼ぐ為に家に入ったけど7軒目の家の向かいの住人に見事ばれて通報。高校生だから罪は軽くなったけど2年も容れられたよ。
今年で19。
住むところ失くなっちゃったよ。
パパ活か。下品なことはしたくないけどもう何でもいいや。
無駄に良いスーツを着た冴えないおぢに声をかけてラブホで抱かれる。路地裏で抱かれることもあったけな。口臭とか毛とかキツかったけど、どうでも良かった。金さえあれば生きていけるし。
中出しされてもピル飲んでたから避妊出来てた。中出しされた奴からは結構金が貰えた。
きたな。
まだ19で酒が買えないから酒を盗んで独りで溺れる。
罪悪感なんてなかった。
むしろずっと酒に酔って優越感に浸ってた。
こんな馬鹿みたいな生活を続ける自分にそろそろ嫌気が差す。もっと刺激が欲しい。
そんなことを考えていたら神様が都合の良い人間を私の前に召喚したのだろう。都合の良い女が私に声をかけて来た。
その女は「ひな」というらしい。
「あんたの名前は?」
「…あ、あい。」
「かわいい名前してるのに何でこんな酒飲んでんの?w」
「ど、どど、どうだっていいいだろ…」
「あ、たしの好きにささ、せてよ。」
「…」
「あいって吃音?」
吃音。
「わ、わ、分かんない。」
吃音ではないと思う。きっと酒のせい。昼から馬鹿みたいに酒飲むから脳も限界なんだろうな。
「た、た、ぶん酒のせ、せい…」
「酒のせいって、あいどんだけ飲んでんのw」
独りじゃない。
その感覚が幸せだった。
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