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第11章雨の中
数日後。
放課後、また雨が降った。
あかねは昇降口で空を見上げていた。
「今日も傘ないのか」
聞き覚えのある声。
「ボスキ!」
ボスキが傘を持って立っていた。
「……入れよ」
「いいの?」
「濡れて帰るよりマシだろ」
二人で歩き出す。
以前と同じ道。
けれど、今日は少し空気が違った。
「ねえ、ボスキ」
「何だ」
「最近、私のこと避けてない?」
「……」
「前はもっと話してくれたのに」
ボスキは黙って歩き続ける。
「私、何か嫌なことした?」
「違う」
「じゃあ……」
あかねは少し迷ってから聞いた。
「もしかして、文化祭の準備で一緒にいる人のこと?」
ボスキの足が止まった。
「……気づいてたのか」
「なんとなく」
「……」
ボスキはため息をついた。
「俺は、あいつが嫌いなわけじゃねぇ」
「うん」
「ただ……」
言葉が続かない。
「お前が、あいつと楽しそうにしてるのを見ると……嫌だった」
あかねは目を丸くした。
「……嫉妬?」
「……ああ」
ボスキは少しだけ俯く。
「何度も同じこと言わせんな。恥ずかしいんだよ」
「ふふ……」
「笑うな」
「ごめん」
あかねは笑いながら、少しだけ嬉しそうな顔をした。
「でも、私……」
「……何だ」
「ボスキが嫉妬してくれるの、嫌じゃないよ」
「……」
ボスキがあかねを見る。
「むしろ……嬉しい」
「……あかね」
その名前を呼ぶ声は、いつもより少し優しかった。
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コメント
1件
え、この第4話、めちゃくちゃ良かったです…!雨のシーン、前回と同じ構図なのに空気が全然違うんですよね。「嫉妬」って言葉をボスキが認めるシーン、あの照れくさそうな感じが本当にリアルで、つい「わかるわかる」って頷いちゃいました。あかねの「嫌じゃないよ」「嬉しい」の返しが優しくて、二人の距離が確かに縮まったんだなって感じられて、すごく温かい気持ちになりました。次が気になります!