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____僕はする事もなく世界中をフラフラしてた。ずっと図書館に居るのも飽きたけれど、だからと言ってどこか行く宛も目的もあったわけじゃ無いから。
「君に“飽きる”なんてあったんだ」
そのすまない先生のある意味失礼極まりない言葉に風夜は眉を顰める。
「どういう事だよ?」
「君は神様に作られた存在なんだから、普通ならそんな感情持ってなさそうだし」
「まぁ、確かに“普通は”ね……続けるよ」
風夜は物憂げな表情のまま意味深な言葉を残し、続きを話し始めた。
そんな時だったかな。依頼終わりか何か知らないけど行き倒れてたすまないくんを見つけたのは。起こして話を聞いてみると「腹が減って動けない」だって。生まれて初めて大爆笑したよ。まあ、その時はたまたまバイトしててそこで貰ったパンがあったからそれをすまないくんにあげたよ。ただの余り物のパンだったのに余程お腹が空いていたのか、実に美味しそうに食べるものだからまた大爆笑してしまったよ。
「たぶんですけどそれいつもですよ。何を食べる時もすまない先生はとても美味しそうに食べるんです」
今度はブラックが口を挟んだ。当然ですよと言わんばかりだ。
「だって美味しいんだもん」
とすまない先生が言い返すが
「リアクションが大袈裟すぎますよ。いい意味で、ですが」
とブラックはバッサリ切って捨てた。
「僕まだ途中なんだけど」
風夜がイラつき気味にそういうと
「あ、すみません」
とブラックが謝った。
「続けるよ」
その後、助けた恩だかなんだか分からないけど僕はすまないスクールに編入した。楽しかったよ。普通の授業もあったけどそれ以上にサバイバルの授業なんかもあって、それがとても楽しかった。すまない先生が今ではもう絶滅してしまった蛇一族に洗脳されて本気で戦ったり、記憶喪失になったみんなの記憶を取り戻す為に記憶に潜り込んだり、都市伝説とかSCPから逃れる為にセキュリティを作ったり……本当に本当に楽しかったんだ……
「待って蛇一族って何?」
「すまない一族と対立してた、ヤマタノオロチを崇拝するイカれた一族さ」
またもや口を挟まれたがもう注意するのも面倒になったのか普通に答える。
「すまないくんが不老不死になったのも____ボソッ」
風夜がそう溢したが最後がうまく聞き取れなかった。
でも、そんな日も長くは続かなかった。ある日どうしてかは分からないけど急にヤマタノオロチが復活したんだ。【すまないスクール】は元々来たるべき世界の危機____つまりヤマタノオロチの復活に備えて設立された学校だった。そしてまたすまないくんの仇敵でもあったから、すまないスクールの生徒達全員でヤマタノオロチに立ち向かったんだ。結果は勝利。ヤマタノオロチを“封印”ではなく“討伐”することに成功した。でも____
「でも____その代償として、すまないくんは
“ヤマタノオロチの呪い”を受けて不老不死になってしまったんだ……」