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ようやく行けた中学校も、手で数えられるほどしか行ってない。
それでも辛くて、母に学校に行きたくないと泣きながら話した。
元母親は所謂“毒親”で、私の話も聞かずに
「仮病。しっかり勉強して完璧になりなさい。」とだけ。
そんな母を怒鳴って、私を優しい目で見てくれたのが、お兄ちゃん。
その時には既に父は他界していて。
父親代わりがお兄ちゃんだった。
「学校に行かなくてええ。てか休め休めw 別に完璧やなくても生きれるしな?w お前は愛されるために生きてや。____そっちの方が兄ちゃん嬉しいわ。」
お兄ちゃんの言葉は、どれも裏がなくて心の底から言ってる事だからって分かってるから安心出来るんだろうな。
「あー、泣かんといてやぁw」
いっつもニコニコしていて、でも馬鹿で。
そんなお兄ちゃんが大好きだった。
気が付くと、またベットの上。
この天井を見ると、また始まるんだな、って感じる。
昨日は大雨で、私は家に帰ったけど結局体調が悪くなり搬送
退院、帰宅、搬送
これが一連の流れ。
まともに遊んだことも無くて、学校も小学生まで。
中学校なんてまともに行ってない
でも、お兄ちゃんの夢なんて珍しいなぁ…
そんな事を考えながら私はまた眠りに着いた。
今日は珍しくお兄ちゃんが見舞いに来た。
いっつも仕事で忙しいから滅多に来ないんだけどね。
『何や、怪しい。急に見舞い来るとか』
「別に怪しかないやろ?!」
『私にとっては怪しいんや。』
「えぇ…」
そんな事言いつつも、本心はとっても嬉しい。
看護師さん以外の人達があまり来ない“特別病室”。
人の体温が長い間感じられるのは、この一時だけだろう。
「なぁ、聞いとる?」
『お兄ちゃんの惚話嫌いやー。』
「なっ!」
まぁ、こんな時間も、少しあっていいよね?
時は進み、翌年
今年で丁度十七歳の私は、去年より身長が伸びて大人びいた見た目になった。
それと同時に、病気も進行が進み、手術をしなれけばいけない所まで進んだ
今、私は手術についての資料を読んでいる
私の病気は、簡単に纏めると“心臓病”。
そのまんまで、心臓に病気があることを示す。
急死が多いからあまり外に出れない。
激しい運動も控え。
この決断で、全てが変わると言っても過言ではない。
正直、私は受けたいのだが、一つ、心配な所がある。
それは、成功率が50%な事。
60とかだったらまだ良いんだけどな…
と、頭を抱えて夕暮れまで考えた。
そこだけ、そこだけが悩みだった
『あ”ー…無理やぁ…』
夕暮れの病室に一人の少女の声が響いた