テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#殺し屋
透稀 しづ
1,079
なな STPR推し!
259
#ご本人様には関係ありません
コンソメパン
571
1,762
『BLACK LIST』
第二話「メイドカフェ潜入!」
しま視点
「今日は任務だよ。」
朝、本部へ行くと、麗華さんが机に地図を広げていた。
「任務ですか!」
「駅前にあるメイドカフェ『Sweet Memory』。」
私は首をかしげる。
「そこがどうしたんですか?」
「裏で武器商人が集まる場所なんだよ。」
「えぇっ!?」
可愛い店なのに!?
「だから潜入する。」
麗華さんがニコッと笑う。
「今日は四人でメイドになるよ。」
「はい?」
⸻
三十分後。
「恥ずかしい……。」
鏡の前にはメイド服姿の私。
「似合ってる。」
律さんが笑う。
律さんもメイド服姿だった。
小柄だから完全に女の子にしか見えない。
「律さん可愛すぎません!?」
「そう?」
「お客さん絶対騙されます!」
「昔も潜入で何回か着たよ。」
「経験あるんですか!?」
「あるよ。」
さらっと怖いことを言う。
⸻
「着替えたよ。」
カーテンが開く。
「……。」
私は固まった。
「え?」
羅美さん。
水色の長い髪。
黒と白のメイド服。
立っているだけで絵になる。
「似合います?」
「めちゃくちゃ!!」
「ありがとう。」
本人は照れた様子もなく微笑む。
その横で麗華さんも着替えて出てきた。
「どう?」
黒いロングメイド服。
ボスなのにオーラがすごい。
「店長にしか見えません。」
「昇進したかな。」
「してません!」
⸻
店へ入る。
「お帰りなさいませ、ご主人様♡」
可愛い店員さん。
私たちは奥の席へ座る。
「しまちゃん。」
麗華さんがメニューを渡す。
「好きなの頼んで。」
「本当ですか!」
「経費。」
「最高です!」
「私はプリンパフェ。」
「やっぱり。」
「僕はオムライス。」
律さん。
「僕はショートケーキ。」
羅美さん。
「羅美さんも甘党なんですね!」
「うん。」
少し笑う。
「甘いもの食べると落ち着く。」
「意外です!」
⸻
料理が運ばれてきた。
「おいしいー!」
思わず笑顔になる。
その時。
羅美さんがフォークを止めた。
「……来た。」
「え?」
「六時方向。」
私は振り向く。
黒いスーツの男が三人。
「何が分かるんですか?」
「歩き方。」
「歩き方?」
「軍人。」
「えぇ?」
「腰。」
「腰?」
「銃。」
「分からないです!」
羅美さんはケーキを一口食べる。
「あと。」
「はい?」
「ケーキ美味しい。」
「今それ言います!?」
律さんが吹き出した。
⸻
「合言葉。」
麗華さんが小さく呟く。
男が店員へ近付く。
「ブラックコーヒー。」
「……。」
「角砂糖七つ。」
店員の表情が変わる。
地下への扉が開いた。
「当たりだね。」
麗華さんが立ち上がる。
「行こう。」
⸻
地下。
そこには大量の銃。
武器商人。
「侵入者だ!」
敵が一斉に銃を向ける。
「しまちゃん。」
「はい!」
「初戦闘。」
「うぅ……。」
怖い。
足が震える。
「安心して。」
麗華さんが前へ出る。
「私たちがいる。」
その一言で少し安心した。
⸻
「律。」
「了解。」
パンッ!
一発。
敵十人の拳銃だけが同時に弾き飛ぶ。
「嘘だろ!?」
敵がざわつく。
⸻
「羅美。」
「うん。」
羅美さんが一歩前へ。
刀を静かに抜く。
シャァン。
一閃。
誰も斬られていない。
……ように見えた。
数秒後。
敵全員のベルトが切れた。
「え?」
ズルッ!!
全員のズボンが一斉に落ちる。
「なっ!?」
「うわぁぁ!!」
敵は大混乱。
私は思わず吹き出した。
「羅美さん!」
「命は取ってない。」
真顔。
「武器より先に動けなくした方が早い。」
「発想がすごい!」
律さんがお腹を抱えて笑っている。
「それ初めて見た。」
「試してみた。」
「成功ですね!」
⸻
「しまちゃん。」
麗華さんが微笑む。
「今だよ。」
「はい!」
私はギターを構えた。
大きく弦を鳴らす。
ジャアァァン!!
音の衝撃で敵がよろめく。
その隙に私はギターで敵の武器を弾き飛ばした。
「できた!」
「ナイス。」
麗華さんが嬉しそうに笑う。
⸻
最後に武器商人のボスがナイフを取り出す。
「まだ終わってねぇ!」
一直線に麗華さんへ飛び込む。
でも。
その前に。
ガキンッ!!
律さんの弾丸がナイフを撃ち抜く。
さらに。
シャッ。
羅美さんの刀が男の足元だけを切る。
男はバランスを崩して転倒。
その瞬間。
麗華さんの手裏剣が男の目の前の床へ突き刺さった。
「終わりだよ。」
静かな一言。
男は青ざめて両手を上げた。
「ま、負けだ……。」
⸻
帰り道。
「楽しかったね。」
麗華さんが笑う。
「任務を楽しいって言うボス初めてです。」
「ケーキ美味しかった。」
羅美さん。
「また行こう。」
律さん。
「次は普通にお客さんで!」
私が笑うと、三人も笑った。
最強なのに、どこか抜けていて。
怖いのに、一緒にいると安心できる。
私は改めて思う。
──この三人となら、どんな任務でも乗り越えられる気がした。
コメント
1件
わあ、メイド服姿の羅美さん、めちゃくちゃ似合ってそう…! それにしても“ズボン落とし”で敵を無力化するとは、羅美さんらしいというか、発想が秀逸すぎます(笑)。しまちゃんの初戦闘も、ギターの音で敵をよろめかせるのがもうロックでかっこよかったです。最強なのに抜けてるこのチームの空気感、すごく好きです🌷