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放課後、教室でのこと。
ベラルーシが、ワイワイと笑いながら友達と一緒に帰ろうとしていたその瞬間、モブ子が急に背後から駆け寄ってきた。
「ベラ!!待ってー!!」
その声に振り向いたベラルーシは、うっかり後ろに一歩踏み出し、なんとそのまま足を滑らせて、バランスを崩してしまった。
「あっ、わわっ!」
ベラルーシが転びそうになった瞬間、モブ子が必死に手を伸ばしてきたが、その結果――
「んっ…えっ?!」
なんと、モブ子がその勢いでベラルーシに押し倒す形になってしまった。
ベラルーシはそのまま床に背中をつけ、モブ子がその上に覆いかぶさってしまった。
その瞬間、エストニアが通りかかった。
「えっ、何これ!?」
エストニアの目が見開かれる。
モブ子とベラルーシの体勢を見て、エストニアは目を白黒させた。
ベラルーシは顔を真っ赤にして、その状況に驚いて言った。
「ち、違うの!!これはその…事故で…!」
ベラルーシは必死に立ち上がろうとするが、モブ子が力いっぱい抱きついているため、全く動けない。
モブ子が、照れ笑いしながら言った。
「ご、ごめんね、ベラ!!あはは…ちょっと押しちゃって…」
ベラルーシの顔は、もう真っ赤になっていた。
その時、エストニアがゆっくりと歩み寄り、少しだけ冷静に言った。
「ベラ、そんな姿見られるなんて、恥ずかしくないのか?」
その声は、少しだけ低く、挑戦的なものだった。
ベラルーシは完全に恥ずかしさのあまり、顔を隠すように手で覆っていた。
「エ、エストニア…///」
その声には、さっきの事故による恥ずかしさと、心の中でちょっとだけ感じた新たな感情が混じっていた。
エストニアはそんなベラルーシを見つめ、しばらく黙っていたが、すぐに笑顔を浮かべた。
「まぁ、でも…ちょっと面白かったけどな。」
その言葉に、ベラルーシは思わず目を見開いた。
「な、なによそれ!」
ベラルーシは怒ったふりをしながら、ようやくモブ子から解放され、自分の立ち位置を取り戻した。
モブ子も少し申し訳なさそうに、ベラルーシに向かって言った。
「ご、ごめんね、ほんと…!私がちょっと急いでて…!」
エストニアはその場の空気を読んで、にっこりと微笑んだ。
「まぁ、よくあることだろ。」
その顔は、まるでベラルーシの焦る気持ちを完全に理解しているかのような笑みを浮かべていた。
ベラルーシは、恥ずかしさのあまり、さらに顔を真っ赤にして言った。
「エストニア、あんた…それ、余計恥ずかしくなるから!!」
でもその瞬間、エストニアは少しだけベラルーシを見つめ、目を優しく細めた。
「でもさ、ベラがそうやって怒る姿、可愛いよ。」
その一言に、ベラルーシは思わず息を呑み、顔を真っ赤にした。
「な、なに言ってんのよ…///」
ベラルーシは頭を振って、照れ隠しをした。
その後、モブ子はきちんと謝りながら、二人の元から立ち去っていった。
そして、ベラルーシとエストニアは二人きりになった。
エストニアはにやっと笑いながら言った。
「次から気をつけろよ、ベラ。」
その言葉に、ベラルーシは何も言えずに、ただ顔を赤くして エストニアに視線を合わせることすらできなかった。