テラーノベル
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春休みよ、終わるな
俺は…今、多分だけれど泣いている。どうして曖昧なのか。
それは、喜怒哀楽が、掻き消されているから。
それくらい、感情が昂っているから。
モブ〔お前…魔法っ…〕
『ははっ、いってなかった?俺の事』
これまで俺の事なんて興味がなかったからね。
『へぇ…散々俺の体に暴力振るったのに、紋章の事しらなかったんだ。』
あまりこの紋章は好きではない。厨二病みたいだから。
でも、これは自作自演じゃない。確か…小学2年の頃に出来たもの。
モブ〔お前…でも魔法なんて弱…〕
『thunderbolt』
校庭に雷が落ち、地面が抉れる。全員が驚く。
『弱い?強くはないけれど、余裕でこの学校は壊せるよ?』
全員が怯えるのを感じる。
「おんりー‼︎」
【大丈夫⁉︎】
〈心配したんだから…〉
《無事でよかった…》
『まぁ…魔法なら3歳の頃から操ってるので、ちょっと久しぶりですが、大丈夫ですよ。』
そう。使えるようになったのは、かなり昔だった。
これは、3歳の頃に力を授かった時の話。
夢の中。目が覚めたら、靄がかかったよくわからない空間にいた。
思わず立ち上がると、身体の周りに紫色の光が纏わりつく。
どこなのかわからないけれど、あの時、未来の俺が、話しかけてきた。
『君はさ、これから、この能力で苦しむかもしれないし、辛い事もあるかもしれない。
でも、使いこなせる筈だから…』
そういって、夢が覚めた。
なんとなく母さんと競技場に行って、なんとなく技を出した。それだけなのに、大人達は凄いと称賛した。別に自分は嬉しくもないのに。
でも、母さんが笑顔で褒めてくれるのは、とっても、嬉しかった。
【おんりーってさ…まさかとは思うけど…】
『あはは…バレちゃいましたかぁ…』
モブ〔えっ…世界最強⁉︎〕
周りもざわつく。
「おんりー、いいから一回戻ってきてほしい。」
そういえば空中にいたことを今更思い出した。
【え、世界最強ってこと?】
『お飾り程度の称号ですけれどね』
人が撤退して、ぼんさんと二人っきりになり、屋上は一気に広く見えた。
『まぁ…俺は母さんがあの世で喜んでくれていると信じるしかないので。』
ねぇ、母さん。喜んでくれているの?
玄関が閉まる。そしてその場に座り込む。ふぅ…今日は本当に疲れたなぁ…
『母さんっ…俺さ、また暴走しちゃったらどうしようっ…』
遺影に向かって泣きながら呟く。
あぁ。どれだけ魔法が使えても、
ひゃっはーー⭐︎明日英検の勉強()
だるううううううううううう
コメント
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神ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ