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こむぎ@多忙/たまに書いてる
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マシュー・ボーン振付の白鳥の湖は、男性ダンサーが白鳥を演じて王子と恋に落ちる。キャストは初日の白鳥がイーサン、王子が正人、二日目の白鳥が秋、王子が文也に決まった。秋にとって初めての主役だった。
リハーサルは四人一緒に行われた。文也はイーサンが秋にアドバイスするのを見ては、苦しくなった。正人がその様子を面白そうに見ていた。
秋に頼んで、文也はイーサンと二人きりでランチに行くことが出来た。文也は英語が話せた。
「どうやったらそんなに堂々と踊れるんですか?」
文也はこの前の舞台の直前の緊張を思い出していた。
「僕は自信があるわけじゃありません。いつも六十点くらいの出来映えですよ。」
イーサンはトップダンサーらしからぬ控え目な調子で言った。
「秋とはバレエ学校時代、どんな仲だったんですか?」
文也は率直に聞いた。
「僕たちはソウルメイトでした。しかし僕の弱さから秋を傷付けてしまった。でも今は良い友達ですよ。」
イーサンは真っ直ぐ文也を見つめた。
二人が恋人同士だっのは間違いないが、二人の間にいったい何があったのだろうと文也は思った。でも目の前のイーサンは繊細で良い人だ。自分にも過去はあるのだし、もう考えるのはよそう、と文也は心に決めた。