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愛激重サトル好きィ…
「兄さん!」
『おや、お前が早起きなんて珍しいネ♡』
ほら!ハート!やっぱりなんでもハートつけたら可愛くなるのかな?
「ねぇ、なんでハートつけるの?」
『可愛いから。』
「じゃあわたしもハートつけようかな」
『なぜだい?』
「サトルに好かれたくて」
『なるほど…』
「ねぇ、どうしたら好かれるかな。私は到底わかんないよ」
『まず外見から可愛くなるのはどうかな?』
「例えば?」
わたしがそう言うと、兄さんはどこからかブラシを持ってきて
『まず髪を綺麗にしよう。』
え、わたしこの髪気に入ってるんだけど。
でもサトルに好かれるためなら…
『はい、出来た。』
「…???」
気づいたらわたしは髪を結ばれていた
『ハーフアップ♡』
「可愛い…?」
どこからどう見ても鏡にはイケメンしか写ってない。
『わたしが可愛いと思うものは全部可愛い。』
「なるほど…?」
とりあえず、今日はこの髪型でサトルに会おう
好きになってくれるかな…
『ランダル。』
「あ、さ、サトル…」
やっぱりちょっと辛かったけど、サトルが幸せならそれでいいって思えてきた。
『あれ?今日は髪を結んでるんだね』
「あ、気づいてくれた?」
わたしは一生懸命愛想を振りまいた
『へぇ〜!可愛いね!いいと思う!』
やめてよサトル。きっとその言葉も思わせぶりなんでしょ?
…いや、むしろプラスに考えよう
サトルがわたしのことを可愛いって言ってくれた。嬉しい。
「ありがと!結構気に入ってるんだよ〜」
そう、これでいい。
『ねぇランダル、いきなりだけど』
サトルのその言葉を聞いた瞬間、
わたしの脇腹に何かが刺さった
『…ははっ!可愛い!もっと可愛くなったよランダル!』
傷口が燃えるように熱い。でもサトルに対して一切腹は立ってない。
なんでって、好きだから。
なんなら嬉しすぎて笑っちゃう
そんなわたしを見てサトルは、
『ねぇ、ランダル。泣いてみて?』
って言って来たけど、急に泣けと言われてもどうしたらいいかわからなかった。
『うーん…残念だなぁ』
…嫌だ
サトルの残念そうな顔を見た時、
脳裏にあの時の悲しみや、辛さがよぎった。
…好かれたい。何をしてでも。
そう思ったら涙が出てきた
『…!』
そんなわたしをサトルは優しく抱きしめてくれた。
『よしよし、頑張ったねランダル。』
『最高に可愛いよ。』
その言葉だけで、さっき思い出した悲しみや辛さを忘れることができる。
早く、早くわたしを好きになってよ。
何でもするから…