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55
トム
「付き合ってないの?」
りゅうき
「付き合っとらん」
トム
「なんで」
りゅうき
「知らん」
あと一歩
その日の夜。
りゅうきはベッドの上で転がっていた
ごろん
ごろん
スマホを見る。
閉じる。
また見る。
閉じる。
たくと
『おやすみ』
たった四文字。
なのに。
顔が熱い。
「無理やろ……」
好きだった。
完全に。
認めるしかない。
たくと先輩が好き。
でも。
問題があった。
どうしたらいいか分からない。
翌日。
当然、トムに相談
「トム」
「なに」
「好きな人がおる」
「知ってる」
「どうしたらいい」
「告白」
終了。
「無理」
「なんで」
「無理なもんは無理!!」
「語彙力なくなっとるやん笑笑」
りゅうきは机に突っ伏す。
だって。
先輩だ。
好きな人だ。
緊張する。
すると。
トムが急に真面目な顔をした。
「ねぇ」
「ん?」
「先輩、ずっと待ってると思うよ」
りゅうきが顔を上げる。
「え?」
「りゅうきが気づくの」
沈黙。
トムは笑った。
「見てたら分かるわ笑」
「……」
「めちゃくちゃ好きじゃん笑」
りゅうきの顔が赤くなる。
「知っとる」
やっと言った。
やっと認めた。
トム
(長かった)
放課後
生徒会室
りゅうきは来ていた。
でも今日は違う。
会いたいから来た。
それを自覚して来た。
ドアを開ける。
「失礼します」
たくとが顔を上げる。
そして笑う。
その笑顔を見るだけで。
嬉しい。
好き。
ああ。
本当に好きなんだ。
「りゅうき」
「ん」
「今日元気ない?」
「普通」
嘘だった。
緊張している。
好きだから。
すると。
たくとが席を立つ。
そして。
近づいてくる。
「顔赤い」
「赤くない」
「赤い」
「赤くない」
「可愛い」
沈黙。
生徒会室沈黙。
副会長
(遂に)
書記
(遂に)
副会長・書記
(言った)
生徒会メンバーは気を利かせ生徒会室を出ていく
りゅうき
「先輩!!」
たくと
「本当のこと」
ダメだった。
最近のたくと。
強すぎる。
すると。
たくとは少しだけ真面目な顔になる。
「りゅうき」
「……」
「前にさ」
静かな声。
「好きな人がいるって言ってたよね」
りゅうき停止。
心臓停止。
終わった。
ついに来た。
「う、うん」
たくとは少しだけ笑う。
でも。
どこか緊張していた。
「まだ好き?」
(先輩のことやし)
言いたい。
でも。
言えない。
恥ずかしい。
すると。
たくとが小さく息を吐く。
そして。
「俺ね」
「……」
「応援したくない」
「え?」
「その人との恋」
沈黙。
たくとは笑った。
少し困ったように。
「ごめん、」
そして。
「でも、好きだから」
「っ!!」
ついに。
ついに。
言った。
何ヶ月も。
何ヶ月も抱えていた気持ちを。
たくとは真っ直ぐ見つめる。
逃げずに。
優しく。
「りゅうきが好き」
恋慕渇仰
恋い慕い。
ただ会いたいと願った恋。
その片想いが。
ようやく届こうとしていた
コメント
1件
第9話読んだよ〜〜!!😭💕ついに来たねこのシーン!!たくと先輩の「可愛い」連呼とか「応援したくない」って嫉妬混じりの告白とか、マジで心臓止まるかと思った…!!「好きだから」の一言がもう全部持ってったよね…✨ りゅうきがついに自分の気持ち認めたのも尊すぎるし、トムの「ずっと待ってると思うよ」も効いた〜!この距離感が一気に縮まる感じ、最高にエモいです!!次の展開が待ちきれない…📖🔥