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次は五月の誕生石か……。そういえば、エメライオン元気かなー。まあ、俺の体の中にいるからいつでも話しかけられるんだけどな。
俺がそんなことを考えていると洞窟の奥からインコが飛んできた。
「ヒスインコ参上! ヒスインコ参上!」
「あー、なるほど。翡翠《ひすい》か」
「お前! 噂の誕生石使いか?」
「え? あー、まあ、そうだな」
「じゃあ、今日からお前の髪は俺のベッドだ!」
「え? なんでだ?」
「俺がそうしたいからだ! あと、その条件が嫌なら俺はお前に力を貸さない!」
「そうか。でも、俺の髪はチエミが使ってるからなー」
チエミ(体長十五センチほどの妖精)は俺の頭からひょっこり顔を出すとヒスインコにこんなことを言った。
「残念! ナオトさんの髪ベッドは私のものです!」
「妖精は木の上で寝てろ!」
「嫌ですー。これは今年の四月から私のものなんですー」
「何だとー! だったら、俺と勝負しろ!!」
「えー、勝負ー? 面倒ですー」
「じゃあ、俺の不戦勝だな!」
「むっ! じゃあ、やります!」
「よし! じゃあ、勝負内容を決めよう!」
「決めてないんですか……。うーん、まあ、いいでしょう。えーっと、あっ! ベッドメーキングなんてどうでしょう」
「おっ、悪くないな! よし! それでいこう!!」
え? これって俺の髪を弄《いじ》るってことか? なんかやだなー。うーん、まあ、いいか。別に髪の毛で鳥の巣を作るわけじゃないんだし。