コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
成海目線
高一のとき 学校でいじめが始まった。
しばらくすれば収まるだろうと思っていた自分は家族にお金を出してこの学校に入れてもらっていることから毎日通うようにしていた。
けれどそれは私の妄想だった。
高校二年生になってもいじめは止まらず
一年生の頃は単体だったのに
二年生になると教室で私のことを悪く言っても
誰も止めるような人はいなかった。
先生にも見て見ぬふりをして
クラスのみんなはシカトされる。
私はいつか助けて貰えると思っていた。
中学からの親友の 白咲沙羅 に。
けれど彼女は私のことを気にかけてくれもしていなかった。
中学の頃、私は沙羅のことが好きだった。
優しい性格。整った容姿。
中学一年生 クラス替えのない学校で
一年生の頃から人種は決まっていた。
クラスになれておらず保健室登校になっていた
私に 彼女は話しかけてくれた。
「最近どーしたの?体調不良?」
私は答えられなかった。
自分が惨めだと思われたくなかった。
けれど そんな私に毎日話しかけてくれた。
私は通常登校ができるようになり、
毎日沙羅ちゃん と行動をした。
好きという気持ちに気づいたのは2年生の時
いつも目で追っていたり
手が触れたりするととても恥ずかしくなったりしていた。
私は好きな人が出来たんだと気づいた。
けれど 高校一年生の冬。
同じクラスで私が虐められているということは
誰もが知っている状況にあった。
それは私の上靴がボロボロになって
ゴミ箱の中から出てきた時。
クラス全員で会議となった。
私は泣きながら自分から会議を中止した。
沙羅ちゃんは慰めてくれると思っていた。
けれど 全く話しかけもしてくれなかった。
沙羅ちゃんはいじめにずっと前から気づいていた。なのに…
私は人生のどん底に落ちた感じがした。
大好きな人に見捨てられ クラスでは私の存在はないかのように暮らしている人達。
そして高校二年生になり 生きる気力はないが
死ぬ勇気もなかった。
遺書を書いて毎日風呂に入るたんびに死のうとしているのだが
痛いのかなーとか 苦しいだろうなーとか
考えているうちにやめてしまっている
ある日のこと。
いつも通り遅刻ギリギリに学校へ行き
机に着いた時の話。
1時間目と2時間目が自主となった。
先生が少し遅れるらしい。
私が勉強道具を出し 勉強を始めようとすると
いじめ集団が私の机の前に立ち
教科書を破いてきた。
さすがにクラスの人は驚いたのか
放心状態で固まっている。
すると、頬を真っ直ぐに殴られた。
椅子が転け、机は倒れた
机に私の腹は圧迫され激痛が走った。
私が痛がっていると、1番目立つ女が
「死んだ方がいいんじゃないー?」
と笑いながら言ってくる。
他のやつらもそれに合わせ死ねと唱える。
私は走って教室を出て、トイレにこもった。
私は保健室へ行き 早退させてもらった
その日の夜ずっと出来なかったことの
決意ができた。
「どうせなら学校で死んでやろ」
と思い学校へ行った。
屋上に来て やり残したことは無いかと考えた
一応沙羅ちゃんから心配のLINEが来てないか確認をした。
まあ予想通り来ていなかった。
少し心配来て欲しいからLINEを送った。
すると10分も経たないうちに
沙羅ちゃんは屋上へ来てくれた。
来てくれると思っていなかった。
けれど私は涙をこらえた。
もう死ぬと決めていたからだ
誰も私を止めることなんてできない
「どうしてここが分かったの」
「成海のことならわかるよ」
成海のことなら?
いままで見て見ぬふりしてたくせに。
私は少し腹がたった。
もう飛び降りてやろうと思った
でも
手を捕まれ死んで欲しくないといわれた
明日にして欲しいといわれた。
私はその気持ちが嬉しくて明日までなら
と思った。
次の日 私は海に連れていかれた。
綺麗だね。とつぶやく沙羅ちゃんの横顔は
ほんとに綺麗でモデルさんみたいだった
私たちは崖にのぼり 話をした
「沙羅ちゃんは死ぬのは怖い?」
ちょっとした質問をしてみた。
沙羅ちゃんが手を伸ばし
私の手を握ってくれた。
もう恥ずかしさなんて感じなかった。
私はもうあなたには興味は無い。
「好き。」という気持ちはないのだろう。
けれど何故かモヤモヤしてしまった
沙羅ちゃんが言った。
「成海といればなんにも怖く感じないし、この世界が小さく見える。」
「ありがとう でももう止めないでね。」
「わかってる。」そう言っているような表情をし 崖のふちに立った。
飛び降りる寸前「大好きだよ」と言おうとした
けれど
もう好きなんて思わない。だから
「大好きだったよ」と放った。