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※注意※
この小説は、純度100%の私の妄想で出来たnmmnです。ご本人様には一切関係ありません。
ご本人様はもちろん、その周辺の方々やnmmnが苦手な方の目にも入らないよう、配慮をお願いします。
私の癖を詰め込んだので、誰かの地雷の上で踊り狂っているかもしれません。それぞれで自衛をするようにしてくだ さい。
読後の誹謗中傷等は受け付けておりません。チクチク言葉が届くと泣きます。
かなり昔の情報を元に書いているので、現実との齟齬が生まれています。申し訳ありません。
その他、微BL要素(🦀×🟦👹)あります。
───ピピッ、ピピッ……ボコォん、、、……
小鳥のようにさえずるアラーム、そして遠くで響く爆発音。
相変わらず、忙しい街だ。ほんと、朝っぱらから何やってんだか。
日々爆発音の絶えないロスサントスは、何もかもめちゃくちゃでバカみたいに楽しい。けれど、世紀末みたいな騒音で起こすのは勘弁してほしいものである。
こんなうるさかったら、らだおも起きてしまっただろうな。俺は、隣で眠る恋人を思い浮かべた。眠りを邪魔されて、不機嫌になってなければいいけど。
「……おはよー、らだお」
寝ぼけ眼のままに、らだおを抱き寄せた……しかし、腕の中に収まったのは毛布1枚だけ。
「? らだお?」
不思議に思って、体を起こす。昨夜は確かに隣にいたはずなのに、どこにもいない。
先に起きたのだろうか。いつも俺よりずーっと遅く眠っているはずなのに。今日は雨でも……いや、槍でも降るんじゃないか?
にわかには信じがたい。しかしまぁ、たまにはそういう日もあるだろう。俺は、特に気には留めなかった。
俺は、ぼんやりとした頭のままスマホを手に取った。寝起きはやはりネットサーフィンに限る。TwiXに流れてくる情報を、ほとんど頭に入れずに眺めた。
途中、猫耳をつけた市民を目にした。すぐに、あぁ、今日は猫の日だったか、と納得する。お祭り騒ぎが好きなヤツらだ、こういう日に特別な格好をすることは特に不思議ではない。
「……ん?」
そんなとき、軽快な音と共に、電話が1本届いた。珍しい人物からの電話だった。
『はーい、もしもし市長? 成瀬でーす』
『おはよう。やっと起きたかこの寝坊助め』
『今日休みっすよ、寝るに決まってんでしょ』
電話口で豪快に笑ったのは市長だった。それにもまた、ハテナが頭の上に浮かぶ。
急ぎの問題がない限り、市長は電話をかけてこない。忙しくない時ならアイツは、ぽんっと、目の前に現れる。
なのに、わざわざ電話をかけてくるなんて。今朝はよっぽど忙しいのだろう。それとも、信じたくはないが、俺が何かヤバめな事をやらかしたか。
心当たりはない。ないのが一番、恐ろしい。
半分諦めである。残りの半分は、立て続けに起こるちょっとした不思議への疑問。良くも悪くも、今日は本当に不思議な日だ。
『どーしました、俺なんかした?』
『いや、お前は何も。どちらかと言うと……』
市長は、沈んだ声で話す。少し疲れも滲んでいるように思えた。
『今、らだおと一緒か?』
『らだお?』
思わず、そう聞き返した。
昨日は割と一緒にいたが、アイツが何かしらやらかしていた覚えはない。そもそも、らだおに用があるなら、俺じゃなくて直接電話すればいいのに。
不思議がる俺に、市長は続ける。
『あぁ。お前ら、家一緒だろ? あれ、違ったっけか』
『いや、それは合ってる……けど、らだおがどうかした?』
『あー……ちょっと困った歪みがな。まぁ、多分見た方が早い。その調子じゃ、隣には居ないんだろ』
『まぁ、そうだけど』
『一見は百聞に如かずだろ? それに、俺が説明したところで納得できないと思うよ』
言ってくれればいいのに。そう俺が反抗しようとしたところで、遠くから市長を呼ぶ声がした。
あちら側もずいぶん慌ただしく動いているようで、何人もの人の会話が聞こえる。電話を静かな場所でかけるような余裕すらないということか。少し、同情の念が芽生える。
市長はしばらくその人と話して、すぐに俺との電話に戻ってきた。
『平気?』
『平気じゃない。忙しくなってきたからそろそろ切るな。あ、らだおに会えたら連絡しろよ。じゃ!』
『あ! ちょっと───チッ、切りやがったアイツ……」
もっと聞きたいことはあったが……まぁ、あんなに忙しそうにしてたら、しょうがないか。断念して、俺は再び天井を眺めた。
それにしても、らだおに何があったらこんなことになるんだ。見るのが早い、とは言うが。そもそも一体アイツはどこに?
俺は、スウェットの裾を引きずり、寝室から出た。静まり返った廊下に、俺の声だけが響く。
「おーい、らだお〜。起きてる?」
いくら呼んでも、返事はない。先に出勤したのかもしれない……今日は、俺もらだおも非番だけど。
どっか行ったのかな、とも思いはしたが、すぐにいやいやと首を振った。あの夜型人間の極みみたいなヤツが、朝早くに、それも休みの日だ! こんな日に、外に出るだろうか。
んなまさかな。そう思いながら、俺はリビングの扉を開けた。
「……いた」
やっぱりな。俺の狙い通り、家の中にいたらだおはソファーの上で毛布の山を作って眠っていた。
「らだお〜、んなとこで寝てたら風邪引くぞ〜」
「……、、」
そう呼びかけるが、少しもぞもぞと動くだけで返事はない。よほど気持ちよく眠っているらしい。
寝るのはいいけど、寝室を出て、ここで眠りこけるのはいかがなものか。寝ぼけてか何か知らないが、心配するからやめてほしい。
「らーだーお、ベットで寝ろって……言うこと聞かねぇヤツは、こうだ!」
俺は、毛布を力ずくで引っ剥がした。こうでもしないと、この寝坊助はいつまで経っても起きようとしないのだ。
まったく、困ったやつである。今日という今日は、大人しく起きてもらおう───
「……は、」
……今日は、少し事情が違うらしい。
俺は、毛布の下に広がっていた光景に、驚愕して目をひん剥いた。寝ぼけているんじゃないかと、何度も目を擦って頬をつねったほどだ。
ピコピコ、とふわふわの耳が動く。ゆらゆらと揺れるのは、尻尾だろうか。どちらもらだおの目と同じ瑠璃紺だった。
「……ねこちゃん?」
体を丸くして眠っていたのは、猫耳と尻尾を生やした、らだおだった。
俺は、見てはいけないものを見てしまったかのような気持ちになって、もう一度毛布をかけ直す。そして、辺りをぐるぐると歩き回って、目の前で起こっている状況を、なんとか理解しようとした。
もしやこれが、市長が言っていた歪みというやつか。なんなんだこの、尊厳破壊に特化した歪みは。どう考えてもおかしいだろ。
いやいやいや、もしかしたら見間違いかもしれない。まだ寝ぼけているのだ……きっとそうだ。
俺は、恐る恐る近寄って、もう一度毛布を剥ぐ。しかし、そんなことで異常がなくなるわけもなく、相変わらずおかしい姿のらだおが眠っているだけだった。
すやすやと眠りこけていたらだおだったが、流石に2回も邪魔されれば嫌になったのだろう。ゴロリと寝返りを打って、身動ぐ。
「……ん、ンむ」
いつもより無垢で、高い声。光から逃げるように顔を腕に埋めては、ゴロゴロと喉を鳴らしてぷきゅぷきゅ鳴いた。
その仕草で、その声で。疑念や分からないことへの苛立ちが全て吹き飛んだ。思わず、ため息が漏れる。
「はぁー……なーんて可愛いの………」
寝癖のついた髪を、耳と一緒に撫でる。ぴこぴこと動く耳が愛らしい。無いはずの母性本能が顔を出しそうなぐらいだった。
俺は、夢中になって撫で続けた。可愛い猫ちゃん。俺の、宝物。
「らだお〜、らだお……かわいいね、お前は」
いつまでそうしていただろうか。幸せな時間を過ごしていると、らだおが一際大きく伸びをした。
ゆっくり、ゆっくりと目を開く。青色の宝石が、顕になる。
バチリ、と目線がかち合う。真っすぐな瞳孔が、はたと俺を見つめた。その美しさ、異質さに目を奪われ、息が詰まった。
瞬間、らだおが腕を振り上げた。
驚きに硬直した体に、躊躇なく手が振り下ろされる。指先に、ナイフのようにギラギラと光る爪が見えた。
それが迫ってくる中、俺にできるのは……叫ぶ、とにかく叫ぶことだけだった。
「キ゚ャーーーーッ!!!! イヤーーーーッ!!!!」
「!?!?」
俺の渾身の叫びに驚いたらしい。らだおは慌てて身を引いた。
「……、、、」
瞳孔が真ん丸に膨らんでいる。姿勢は低い。先程まで可愛く鳴いていた口は、今や低く唸るだけである。
あわや、ぶん殴られるところだった。ぞわりと悪寒が背筋を走る。距離感を誤った。まさか中身まで猫だなんて、思ってもみなかった。
まだ、心臓がバクバクしている。赤ちゃんみたいな顔をして寝ていたのに、今ではまるで猛獣だ。
「らだお? 怒った?」
「、、……」
俺の言うことも、すっかり分からなくなっているらしい。一歩近づけば、ヘビのような鳴き声で威嚇される。
普通の猫ちゃんなら、引っかかれても死にはしない。だがこのサイズだと、流石に不味いかもしれない。俺よりデカいコイツに、覆いかぶされてボコボコにされたら、どうしよう。
「うーん……ま、とりあえず市長に連絡するな。早めに直してもらわんと困るし」
俺が側から離れると、らだおは見開いていた目を細めて、丸くしていた体を伸ばす。まだ耳は後ろに向いているが、少しだけ警戒は解けたらしい。
これでまぁ、一安心か。俺は、くるりとらだおに背を向けて、スマホを取りに寝室へと向かった。
緊張が解け、途端にぐるると腹がなる。遅くまで寝ていたから、腹が減ってしまった。らだおもきっと同じだろう。
俺は、振り向きざまに尋ねる。
「なぁ、らだお───」
腹減ってない? そう続くはずだった俺の言葉は、どんっ、という鈍い音に遮られた。
衝撃が走った、と思えば、そのまま転倒し、いつの間にか視界いっぱいに天井が広がっていて。冷たい床の感触が伝わる。
自分の身に起こったことを理解する前に、強烈な痛みが俺を襲った。ろくに受け身も取れなかったから、とにかく痛くて痛くて、顔を歪める。
理由もわからないままにらだおに馬乗りにされ、その爛々と光る瞳と目が合った。先ほどまでの警戒心に溢れた目ではない、明らかにこちらを獲物として見ている。
嫌でも、再び振り上げられた手が見えた。それはどんどん迫ってきて、ついには目の前まで。
あぁ、猫は狩猟能力に長けた動物だったな。
俺は、痛みに備えて体を強張らせる。そして、気安く隙を見せたことをひたすら後悔した。
…
……
………
「───で、今に至るってワケか」
市長は、部屋の隅で丸まって眠るらだおを見て、ため息交じりにそう言った。
しばらくはボッコボコにされていたのだが、疲れて眠ってしまえば楽だった。すやすやと寝息を立てているときだけは、本当に静かで助かる。
「いや〜、とんでもないなやっぱり」
「コレ歪み?」
「歪み。なんでこうなるんだか……コレに関しては、俺もよく分かんないんだよな」
市長はため息をついて、こんもりと盛り上がった毛布の山を眺めた。こんなふざけた歪みですら対応しないといけないのだから、市長とはやはり大変な仕事だ。
それより。と市長は俺を哀れみの目で見る。
「ずいぶんズタボロだな」
「背中向けたら、ばぁーって飛びかかられたんすよ」
「猫は狩りが得意だからな。遊びで生き物を狩り尽くすようなヤツらだ、普段のらだおだと思わない方がいい」
それは本当にそうだ。俺は、腕に貼ったいくつもの絆創膏を、これまた傷だらけの手で撫でた。
格闘の中で、顔面は守ったものの腕はもうズタボロだった。猫パンチなんて生易しいものではなく、半ば抉るように引っかかれるのだ。
日々の仕事で痛みには慣れているが、ここまでボロボロにされると流石の俺もたまったもんではなかった。なんなら、鉛玉より辛い。
「他にもこんなふうになってる人いるんだけどさ、ここまでガッツリ猫化してんのはらだおだけなんだよ」
「え、他にもいんの?」
「いるよ、TwiXとか見なかった? ま、みんな耳生えたとかそのぐらいだけど」
「耳生えた……あー! あれか!!」
俺が今朝、猫耳のアクセサリーと見間違えたのは、まさかの本物だったらしい。まさか、街全体でそんな事が起きているとは思っても見なかった。
恐ろしい歪みだ。何人のクールぶったヤツが犠牲になったことだろう。絶対に1人でも多く探し出して、おちょくってやらなければ。
躍起になる俺に、またまたため息をつきながら、市長は言った。
「それでだな。未知の歪みすぎて、直すには時間かかりそうなんだ」
「ハ!? こんなん会話も出来ないし、どうしろと??」
「だーから直すのに時間がいるんだよ。ちったぁ考えろ!」
軽い言い合いになると、俺らの声に驚いたのか、らだおがムクリと顔を上げた。ぐ〜っと大きく伸びをして、気持ちよさそうに寝転がる。
「あ、起きた」
「おぉ〜、思ったより猫ちゃんだ」
機嫌が直ったのかと安心した矢先に、また警戒モードに入ってしまう。
市長のことも忘れてしまったようで、らだおはピンと立っていた耳を倒した。チェーンソーのような、低い唸り声がした。
「……らだおサーン?」
そう呼びかけるだけでも、シャー!と威嚇される。これ以上近づいたら、またパンチが飛んできそうだ。
完全に、他所の家の猫だ。そんな姿に市長は面食らって、興味深そうにらだおの顔を覗き込む。
まさか、近づかれると思ってはいなかったのだろう。らだおはすっかり怯えてガッチガチになっている。今にも引っ掻こうと振り上げた腕は、行場を失って宙で固まった。
「はぁー、こりゃすごい。おーい、らだお。俺だよ俺、山下ひろしだぞ」
「…、、、………」
「はぁはぁ、なるほど……」
らだおをじっくり観察して、ウンウンと何度も頷く。その間、らだおは何をされているのか分からない様子で、体を縮こませていた。
じっくと見回して、市長はおもむろに立ち上がる。
「おっけー分かった。長くても、1週間ぐらいで直せそうだ」
「マジすか! もうちょいかかると思った」
「ま、2人ともよく頑張ってくれてるからな。俺もちょっと気合い入れてみるよ」
「あざーす!!」
「おうおう、たまには俺のありがたみを知れよ」
じゃ、また。そう言って、市長は火花と共に消えた。バチバチとスパークする音に驚いたのだろう、らだおの尻尾がボワっと膨らむ。
しばらく辺りを警戒して、危険から身を守るようにらだおは毛布を頭まで被った。勇ましい……というより、喧嘩っ早いなと思っていたが、案外臆病そうだった。
さて、どうしたらいいんだろう。とりあえず、猫の手懐け方をネットで調べる。俺の平穏のためにも、引っかかれないぐらいまでは仲良くしたい。
「へぇー、やっぱ匂いに慣れさせるのが大事なんか。らだおは、俺の手ぇ嗅ぐ?」
恐る恐る、手を差し出す。これ以上はあまり近付きたくない。またズタボロにはされたくないのだ。
しばらくすると、毛布の山から顔がにゅっと出てきた。静電気で髪が浮いている。俺の顔と手を交互に見やり、恐る恐るといった様子で鼻を近づけた。
息が、手の甲にかかる。あったかい。すんすん、と嗅いだ勢いで、鼻先が触れる。恐ろしい猛獣のようだったが、こう見ると本当に、子猫みたいだ。可愛い。
満足したのだろうか、すっと顔が離れる。これで、少しでも安心してくれたらいいのだが……特に、変わった様子はない。
「ダメ?」
「……、、」
らだおは、チラッと俺を見やり、また毛布の中に隠れていった。
まぁ、ここまでは想定内。1週間もあるんだし、これからゆっくり距離を縮めていけばいいのだ。焦ることはない。
「ま、仲良くしような、猫ちゃん」
隙間から覗いた尻尾が、反応してか、偶然か。まるで返事をするように、ピコピコと動いた。
お久しぶりです、らいむです。
ついに、stgrに手を出してしまいました。いったい、私はどれだけ昔の話をしているんでしょうか……。
元々、stgr全盛期の頃に別アプリで二次創作を上げていた人間なので、なんだか懐かしいです。同時に、悲しさもこみ上げます……夜更かしして📡さんを見送ったのが、まるで昨日のようです。
また、初めてのシリーズものにもなります。予定としては、毎月22日に更新していくつもりです。にゃんにゃんデーです😺
一体、いつまで飽きずに続けられるのでしょう……失踪したらすみません。
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