・ご本人様とは関係ありません
・完全創作です
「もちさん遅くないっすか?」
不破が目の前の2人に話し掛ける
その言葉は、ここにいる全員が思っていることだった
「剣持さんがここまで遅くなること、あんまりないですよね…」
そう、いつもなら必ず撮影の15分前に来ていた
剣持刀也が、撮影時間を過ぎても現れないのだ
撮影時間から十分遅れたぐらいならいいのだが
今は撮影開始時間から一時間ほど経っている
「事故とかにあってなければいいんだけど…」
「そんな物騒なこと言うなや殺すぞ。」
「ちょっと僕にだけ酷くない!?」
軽く言い合いをしている間も、重い空気が流れていることは事実だった
「…僕、ちょっともう一回スタッフに確認してきます。」
「お前にしては珍しくいいことするやん」
「僕のことなんだと思ってんだくそアニキ」
加賀美視点
さて、どうしようか。
撮影時間から一時間ほど経つが、
一向に剣持さんがこない
先ほど電話は何回かかけてみたが、繋がる様子は無かった。
頭の中で、この状況をどうしようかと考えてみる。
事故に遭っている可能性が少なからずあるのが怖い
なら、
もう一度電話をかけたら出るかもしれない。
プルルルル…プルルルル…
はたして本当に出るのだろうか。
ここまで電話に出ないと不安になるから
早く出て欲しい。
「…もしもし…?」
ずっと待ち望んでいた声が耳に響く
そう、その声をずっと待っていたんです。
無事だったことに安心しながら
まだ頭の回ってなさそうな彼に話しかけた
剣持視点
プルルルル…プルルルル…
電話が鳴り響いている。誰からの電話だろうか。 今何時だ…?そう思ってベッドから体を起こそうとするも、何故か僕の体が言うことを聞いてくれない。
重い体を無視して、なんとかスマホを取る。
「…もしもし…?」
「…あ、もしもし、剣持さん?」
え、 社長…?なんで…?
もしかして僕、やらかした?
「…はい、剣持です。すみませんが社長、今の時間って…」
「あ〜…えっと…9時半です。撮影が始まってしまうため電話をかけたのですが…」
「…!すみませんすぐ行きます!!本当にごめんなさい!」
「いえいえ、撮影の時間は遅らせて欲しいとスタッフにお願いしておくので、ゆっくりで大丈夫ですよ。」
「…わかりました。本当にすみません。じゃあ、一旦切っていいですか?」
「はい、分かりました。じゃあ、私達はスタジオで待ってますね」
あー!!
まじで何やってるんだ僕!!
考えてみれば、
最近は配信と学校生活の両立で
睡眠が取れていなかった。
さっきから頭痛がするのも睡眠不足から来ているのだろうか。
早急に準備してスタジオに向かわなければ
僕のせいでみんなに迷惑をかけるわけにはいかない。まあ、もう迷惑はかけてしまったが。
とにかく急いで電車に乗らないと
ズキズキと痛む頭を無視して、
僕はスタジオに向かう準備に取り掛かった。
加賀美視点
電話をかけてみたが、普通に寝坊していたらしい。事故ではなくて良かった。
とりあえず剣持さんは無事だということを伝えなければと思い、2人に呼びかける。
「甲斐田さん、不破さん。今剣持さんに電話かけてみたんですけど、事故には遭ってなさそうです。」
加賀美の言葉に、2人は心底ホッとした
ような表情を見せた。
「良かった〜。めっちゃビビったわ。じゃあ普通に寝坊っていうことっすか?」
「はい、すぐスタジオに向かうと仰っていたので、くると思いますよ。」
「まじで焦った〜!!びっくり させるなっ てもちさぁん!!」
剣持さんが無事だということを知った途端、
2人は各々のリアクションを見せる。
「…さてと、気長に待ちますかね〜。」
「そっすね〜。にゃは、もちさん最近お疲れ
だったもんな〜。」
不破さんの言う通り、最近の疲れが溜まって起きれなかったんだろう。今度何処かで手土産でも買ってあげようか。
そんな事を思いながら、彼がここへくる時を待った。
剣持視点
ベットから出たあと支度をして
電車に乗ったはいいものの、
さっきからずっと頭が痛い。
寝不足のせいだろうか?
しかし、寝坊しといてすいません体調不良ですは罪悪感がある
今日だけならいけるだろう。
今日の企画もそんなに体張るものじゃないし
頑張れ剣持刀也。
そんな意気込みを心の中でいれながら
スタジオへ向かった。
この後酷い目に遭うとも知らずに。
コメント
1件
すいません間違えてアカウント消しちゃったので別で作ります