病院に到着した
鉛のような体を
引きずるかのように歩いて
見慣れた院内を歩く
1ヶ月ぶりに来たんだ
掲示板もポスターも
なんとなく変わっていた
でも、それに気づいたのは帰りで
今はただ
憶測と願望に
感情を揺さぶられる
あぁ、…、、、
引子さんの泣き声が
廊下まで響いてる
勝)喧嘩…したまんま…、、、ッ、、
病室のドアに手を掛けて
足を止めた
もう、俺がこの病室に入る意味は
ないんじゃねぇか…、、?
自分と喧嘩した奴が
お見舞いなんて
普通に考えりゃ…
気色わりぃよな、、、、
その時、ドアが開いた
医者か…
医者か…、、笑
、、、人事だと思いやがって…
俺の幼馴染の身体も、
気にしねぇで、、、
好き勝手に針ばっか刺しやがって…、、、
その時
懐かしい声が聞こえた気がした
幻聴ってやつか、
出)そんなー、お母さん泣かないでー…
勝)……いず、、、、く、、?
懐かしい声の主が
こっちを不思議そうに見つめる
走った
医者を無視して
勝)…、、、、ぎゅ
その時だった
出)…、、っ??
出)、、だれ、?
幻覚に幻聴…
もう、どうなったっていい、、
俺が…どうなってもいい
幻聴、、
もっと聞きてぇ、、、
この10秒で収まってしまうファンタジーは、
頭で整理するよりも先に
足が…
…いや
全身が
こいつを求めていた
勝)(今の出久の言葉しっかり聞き取れなかった…)
感情の方が先走って
勝)…い゛、、、ず、く、、、、ッ
勝)、、ッ、ずく、、…、。。
勝)、おふざけ、、、がぁ、、ッ、゛、、
勝)やりす、、、ぎ 、ッ、、、ん、だ、、、よッ、、
ベッドが椅子の背もたれみたいに
折れてて
それでと自分で頭を起こすことすら
難しいような
弱弱っちい
幼馴染が
懐かしい声の持ち主だった
勝)…ごめん、
勝)、、ッ、、ごめん、
その時、医者が誰かを 連れてきて
出久の体を検査すると言い、
折れていたベッドを倒して
出久は運ばれていった
、、、、なんだろ
病室から出久の姿が消えた後、
不思議に思った
不思議そうな目で
おまえが俺を見るから、
まぁ、そうか……笑
目覚めた瞬間に
成人した喧嘩相手を見たら、
そりゃ、不思議に思うよな、ぁ、、、
…脳がバグってきた
夢が現実かと、
頭ん中がうるせぇ







