テラーノベル
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彼はゆっくりと私の首に手を当てた。
「……いいんだな?」
頷けば彼は何を考えているのか分からない目をしていた。
「アーサーッ!?!!」
「頼む…アメリカぁ!!俺を止めてくれぇッ
止まれないんだッ…!!!!」
息が霞む、静かに無くなる視界に喜びを覚える。
どうせ死なないのに。
「アメリカァッッ!!早くしろッッ!!!」
「違うんだ …イギリス…違う…動かないんだ。
体が、指先まで動かない …、」
「おい菊ッッ!!!俺らに何したんだ、ッ、!?」
まさかね…私に聞かないでくださいよ、
なんでそんなに嫌がるんですか、
何故そこまでして私を庇えるのですか、
「あはッ、ぅ゙、はははッ!!」
時計の音 。
ぽちくんとたまはどこ… ?
ほんとは分かってるのになぁ 。
殺されたんだ。殺されてしまったんだ。
世の中の悪に 。愛していたのに。
何をやっても救われぬ。
彼の金髪の髪が、何もかもを許してしまうような日光が美しく反射している。
なんて綺麗なんでしょう。なんて健気なのか。
あなたという方が、どうしてそこまで。
あなたの髪を見ると、愛犬を思い出して、
涙が止まらない。
何度も私を呼ぶ声が、ずっと、耳から離れないのだ。
あなたの目は…あの夜の星に照らされている草原のような色をしているのですね 、
お願い 、 貴方なら 、
やってくれると信じています 。
静かに 安らかに どうか 、 眠らせて
「 おい 、菊 、起きろ 」
目が覚めれば 私はいつも通り布団に入っていた。
周りには皆さんが。
「菊 もう大丈夫だからね 」
「アメリカさん …」
え?
「ころ、した …?」
「 桐も椿も 、消滅させておいたんだ。
これでもう辛くないね。彼らが居なくなったら、
君があいつらに奪われることもないだろうし」
「何言ってるんですか…?」
「心配するな菊。もうお前を脅かす奴らはもういないからな。」
「だから、何言って、」
「 もう自由だからな 。」
頭の中が真っ白になった。
殺された、?どうやって?消された?
有り得るはずない、どうやって???
私の中のものを消すだなんてことできるのか
出来るわけない、違う、なんだ、なんなんですか
あぁでも、何故か孤独を感じる。
桐…椿…。読んでも彼らは返事をしなかった。
「 菊さん!!!!!」
襖を勢いよく開ける大阪に皆驚き笑って、
みんな大阪と菊だけを残し、別室で待機した。
「 菊さん!!!菊さん…!!!!
ほんまッ、ほんまどうしよか思ったわ、!!
菊さん置いていこうとしたことほんまに許さへんからな!!
ごめんなさい、許されることやない。
わかってる。それでも謝らせてください。
ごめんなさい、ごめんなさい、
化け物やなんて、言ってしもて、いや
それだけやない、謝りきれひん、
許さないでください、俺は、本当に、、 」
私はそっと、彼の頭に手を置く。
「もうよいのです、私の方こそ、
本当にごめんなさい。」
彼は勢いよく私のうなじを掴み、自身の懐に抑え込む。大声で泣く彼に困惑してしまう。
ね、椿、桐。
もう居ないんですね、本当に。
アメリカさん…許さない。
コメント
1件
『自由』に「逃がさない」、『許さない』に「ありがとう」——ルビの二重構造に背筋が震えました。アメリカさんの言葉が優しさの皮を被った呪いにしか見えなくて怖い。桐と椿のいない菊さんの、ぽっかり空いた孤独が痛いほど伝わってきます。大阪さんの慟哭にもらい泣きしました。どうか本当の自由が訪れますように。
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