【 わんく! 】
※負けヒロイン蜂楽を書きたかっただけ
※黒潔表現あり、イングランド戦に勝った時
※どろどろかもしれない
※息抜きです
ここはモニタールーム。Zチームの時から変わらなく、誰も居らず静かに映像だけが流れていく。
体操座りをして、一人それを眺めている男がいた。黄色の鮮やかなインナーカラーに、真っ黒の艶やかな髪色。可愛らしい容姿をした男は、蜂楽廻といった。
彼の視線の先には、ドイツ棟の”黒名蘭世”と”潔世一”が勝利を噛み締めている光景。時間は午後23時。きっとこの試合は終わって、この二人はもう眠っているところだろう。蜂楽がこの光景を見て、苦しんでいるとはつゆ知らずだと思うが。
蜂楽は自身の爪を前歯で噛んだ。爪だから痛みを感じないものの、歯を離せば虚しさが残った。
「…………潔」
かつて相棒だった名を呼ぶ。棟が違うから、今ではもう呼ぶ機会も少なくなってしまっているけれど。もう一度”潔”と呼ぶも、本人は返事をしてくれなかった。当たり前だけれど、また胸が苦しくなった。
「あーー……これが寝取られってヤツ?」
そう呟くと、チッと舌を鳴らす。棟を違うところに選んだこの短期間で、自分よりも仲良くなっているだなんて。自己嫌悪と並びに、潔の隣で笑っている男___黒名蘭世に苛立ちを隠せない。
「潔ったらァ、浮気?」
モニター越しの舞い上がっている潔に触れる。体温もクソもないが、本当に触っている気がして少し嬉しかった。
自分の相棒は潔だ。そして潔の相棒は俺。それはどちらとも思っていると思うのに、こんなに感情が揺さぶられるのはきっと蜂楽だけだ。潔は喰って喰って喰い終わったらすぐ捨てる、そんな男だから。
だから、奪い返すしかない。
黒名蘭世に目を向けている今現在、蜂楽がどれだけアピールしたとしてもきっと目を背けられる。
じゃあ、サッカーで魅了するしかない。
かつて潔が、自分にしたように。
「浮気はだめだよ、潔。
____大丈夫、奪い返してあげるから。ちゃんとこっちに戻っておいでね」
コツン、とおでこをモニター越しの潔に当てる。
数秒それをするとおでこを離し、機嫌を取り戻したのかルンルンでモニタールームから出ていった。
「おいおい、お前さっきまでは不機嫌そうだったのに機嫌戻ってんなぁ?」
我らがマスター・ラヴィーニョが、スキップを踏みながら歩いている、ルンルンな蜂楽に話しかけた。さっきまでは普通に人を殺しにかかりそうだったほど不機嫌だった彼は、今ではいつも通りの愛想良い笑顔が咲き乱れている。
「え!気づいた?ラヴィーニョ!俺、誓ってきたんだぁ!潔に♪」
ニコ!と爽やかに笑う蜂楽。ラヴィーニョは”潔って誰だよ”と肩をすくめる。
「ドイツ棟のせーんーしゅ!俺の相棒なの♪
ま、寝取られされたんだけど…今から奪い返すんだ!」
「ネトラレ……??……おう、まぁ頑張れよ~」
寝取られという言葉がわからなかったのか、適当に言うとラヴィーニョは去っていった。眠そうに欠伸をしているから、きっとこれから寝るのだろう。今現在は午後23時だし、寝ても間違いない。
「……俺が世界一のストライカーになって、潔と楽しく過ごすんだ」
ねえ、潔。だから俺を視て。
~おまけ~
「はァァ?????潔の相棒は俺だし!!!」
「古い古い。新しい相棒は俺に決まっている。なぁ、潔。俺ら二人で”惑星ホットライン”だろ?」
「なんでお前ら争ってるんだよ!!!そして蜂楽は自分の棟に帰れ!!!(ドイツ棟)」
「だって寂しいじゃん!!潔不足!!!!」
「でしゃばるな古妻が。」
「ァ゛?手加減はしないよ~????(怒)」
「だから蜂楽は帰れ!!!そして俺を寝させろ!!!!(午後24時)」
コメント
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通知働いてくれマジ頼む.......(通知来なくて凹んでる人) 負けヒロイン蜂楽可愛すぎました() 舌打ちした所ちょっと発狂しましたね((( ラヴィさん出てきたの嬉しかったです。 おまけ可愛かったですありがとうございました。()