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三文小説
「んっ……グスッ」
「ほら、もう泣かないよ‥」
「コクッ……グスンッ…」
「…チラッ」
「(泣くのも仕方がないか…)」
珍しく涼太は“別室”で泣いている。
「いいの…?」
「お兄が身体冷やさないように!ちゃんと使って?」
「うん…ニコッ ありがとうっ」
数ヶ月前、涼太は妹からブランケットを貰ったそうだ。この頃体調を崩していた涼太を思っての行動だろう。
「でも…何で青色?綺麗だけど…ブランケットって言ったらブラウンとかイメージするんだけど」
「え?わかんないの?」
「?」
「翔太くんのメンカラでしょ!」
「...あっ、…///」
「あははっ笑 顔真っ赤だよ〜?」
「う、うるさい!///」
その話を俺に嬉しそうに報告してくれた。だから俺もそのブランケットは涼太にとって大切なものと分かっていた。
「寒い…」
「涼太、ブランケット掛ける?」
「うん…ありがと翔太っニコッ」
「おうニコッ」 ナデナデ‥
今日も涼太は楽屋の隅っこで蹲っていて、声をかけブランケットを肩に置いてやった。
「じゃあ、俺が戻ってくるまで暖かくしてろよ」
「うん」
俺は別の打ち合わせが入っていたため涼太から離れ会議室へと向かった。
…これが良くなかったのだろう。
ガチャッ!
「?」
「佐久間くんしっかり!」
「あ、…ははっ…このぐらいのへーきっ…ゲホッ!」
「熱あるんだから大人しくして!」
「あべちゃっ……こぇ、大っき……笑」
朝から体調が悪かった佐久間がラウールと阿部ちゃんに支えられながら楽屋に戻ってきたそうだ。
阿部ちゃんは冷やすものを持ってくると言って楽屋をもう一度出た。
__________________
「ソファで寝てて…」
「あー…い…ニコッ」
「あ」
「どうしたのラウール…?」
「そのブランケット貸して?」
「…これ?」
「…」
『おにい?‥人よりも自分を優先して?いつも優しすぎるの。嫌なものは嫌ってはっきり言うの!』
『難しいこと考えずに今自分がどうしたいか意思表示をしろ。それは絶対涼太のためになるから』
「…ごめんね。これは貸せないや。代わりに俺の上着使っt__」
「は?」
「…ラウール?」
「なんで貸せないわけ?阿部ちゃんが戻ってくるまでの数分でいいの。舘さんそんなに子供だったっけ?」
「へっ…、いや…違う。…貸せないのはごめんだけど、そんな言い方するもんじゃ…」
「ねぇまだ言い訳するの?いいから貸してよ!」
バッ!(取上
「あ!」
「本当手間かかるな……ボソッ」
「!………」
「(…貸すだけ。少ししたら戻ってくる。)」
__________________
「ぅ゙ッ!……」
「佐久間くん!」
「へっ……?」
佐久間は何も悪くない。そう分かっていても胸糞悪い話だった。
限界が来た佐久間が戻してしまい、その嘔吐物が涼太のブランケットにかかってしまったそうだ。
「…っ!」
ガチャッ
「わっ!佐久間戻したの?!すぐ片付けるね」
「っ…」
ガチャンッ‥
「?誰か出てった?」
「知らなーいっ」
「ゲホッ、…ゲホッ!……りょ…、た……」
「(泣いちゃ駄目…泣いちゃ駄目…ちゃんと片して洗濯とか色々したらもう一回使える。)」
「…誰も悪くない。佐久間も、ラウールも…」
ガチャッ
「あれ?涼太知らない?」
「え?舘さん?いたっけ?」
「はぁー?」
「…トイレとかでしょ」
「そう。……? そのブランケット…」
「あぁ、佐久間の戻したやつが付いちゃったから」
「捨てるよ?」
「…それ、誰の?」
「え?あー…そういや誰のこれ?」
「…」
「ゲホッっ…!ゲホッ…りょ…た、、の……」
「!?……そうか。分かった」
ガチャンッ!
「…翔太、怒ってる?」
涼太がブランケットを貸した?俺ですらそんなに使わせてくれないあのブランケットを?
…しかも汚物が付いただけで捨てるなんて。涼太なら洗濯したりして絶対に捨てないと思うんだけどな…
「…涼太、どこっ…?」
__________________
ガチャッ…
「涼太…?いる?」
「…いない、か」
さっきからどの部屋にもいない…トイレもみたし、楽屋には絶対戻らないはず。
…何処いるんだ。
ガチャッ…
「涼太…?」
「グスンッ…グスッ……」
「! 涼太…」 ギュッ!‥
「ぁ……しょーた…グスッ」
「もう泣くな…悲しかったな…嫌だったな…」
「ポロポロッ……コクッ‥」
「……ごめん…離れてごめんっ…」
俺は謝ることしかできなかった。
「ラウール…お前どういう事だ??」
「だって…!」
「だってもクソもあるか!!」
「ビグッ!」
「舘さんこっちおいで」
「ふっか…ひかる…?」
「大丈夫、ちょっと耳ふさいでような」
「…? うん…」 キュッ…
「まず、佐久間のために動こうとしたことは褒める。」
「…」
「だからといって人に暴言を吐いて?人のものを勝手に奪い取って?」
「挙句の果てには“僕は悪くありません”??」
「だって…」
「お前は何様なんだよ??」
「…」
「…阿部ちゃん」
「!」
「…確かに嘔吐物がついたものは捨てたほうがいい。でも、…せめて確認してからにして。本当に捨ててもいいものなのか…」
「ごめん…」
「阿部ちゃんもテンパってたり、佐久間の事で頭いっぱいいっぱいだったってことはわかる。だからもう責めない。」
「…ごめん、ありがとう」
「…ラウール。俺は、あいつのことを誰よりも分かってるつもり。だから俺が言う。」
「涼太が我儘言う事…ある?いつも他人優先の涼太が、意思表示をあまりしない涼太が、…あれは酷いよ」
「…っ……ごめんなさい…」
「俺じゃない、涼太に」
「…」
「…舘さん、ごめんなさい」
「、、あれはね…妹がくれたんだよ」
「…えっ…?」
「俺体調崩してたでしょ…?心配して、選んでプレゼントしてもらったもの…」
「…っ」
「…俺子供だったねニコッ 緊急事態の時ぐらい私情は持ち込まないようにするよ」
「…だから、今日のことは、佐久間も…」
「ケホッケホッ……りょ、た…」
「…阿部も、」
「…舘さん」
「…そしてラウールも」
「っ……ポロポロッ」
「誰も…悪くない。だから、このお話はもうおしまい」
「涼太、」
「…ん?」
「これやる」
「…?あ……ブランケット…?」
「…今回は、赤と青のブランケット。俺と涼太の大切な色」
「!………うん…ニコッ」
「……あり、がとっ………ポロポロッ(泣」
「…涼太の妹には、今度謝りに行こう…?」 ナデナデ
「っ……グスッ………コクッ…」
「…よし涼太。今日はいっぱいいちゃいちゃしよーな?」
「んぇっ……///」
「おわっ!どうした顔真っ赤だぞ!?」
「だっ、て……俺…準備、してない、…もん///」
「?」
「……あ、ニヤニヤッ」
「////…?」
「今日はするつもりなかったけど…」
「...へ?///」
「そっかぁ〜涼太がヤりたいならヤるかぁー♡ねぇ?♡」
「プルプルッ……!」
「この意地悪しょーたぁぁあ!」 ポカポカッ!
「ふははははっ!!笑笑」