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なんとか授業も終わり昼休み。
チャイムの音と
同時に教室がざわつき始める中、
なつは椅子を後ろに倒し、足を
机に乗せるようなだらしない姿勢で
後方の席に声を飛ばした。
「おい、お前。焼きそばパン、二つ。
急げよ」
呼ばれた男子は一瞬だけ眉をひそめたが、
「……わかりました」と小さく
返事をして、急ぎ足で教室を出ていく。
そのやり取りを見た別の女子が、
机の横に立ち止まる。
「なつくん、飲み物は?」
「おう、麦茶とミルクコーヒー。」
「はい…」
女子は少しぎこちない笑顔を残して
走り去った。
ー
数分後。
最初の男子が袋を片手に戻ってくる。
「…はい、焼きそばパン」
なつは立ち上がり、
袋を乱暴にひったくる。
続いて女子もペットボトルを二本抱えて
戻ってきた。
「…あの、麦茶とミルクコーヒーです」
「よし」
なつは短く返し、
受け取ると同時にいるまの机へ歩く。
ー
「ほら、いるま。焼きそば」
机の上に袋を置き、コーヒーをポンと
投げるように渡す。
「おう」
いるまは片手でそれを受け取り、
何事もなかったようにキャップを回す。
「お前もっと食えよ。
家じゃ食えねぇだろ」
「ん」
なつは頷き、ゆっくりとパンの袋を破る。
その動きは威圧感があるわけでも
ないのに、周囲の誰も近寄らない。
なつは自分の焼きそばパンを一口かじり、
にやりと笑った。
「やっぱ、こういうのはパシらせたやつに
買わせるのが一番うまいな」
「まぁな」
いるまは短く返すだけで、
再び黙々と食べ進めた。
「いるか?」
いるまは弁当も持ってきておりタコさん
ウィンナーを見せつける。
「お?まじ?!いるいる〜!」
「はい」
ー
その光景を遠くから見ている数人の
生徒たち。
こさめ、らん、みことも同じ教室の隅で
静かに昼食を取っていたが、
なつといるまが交わす軽いやり取りが
耳に届くたび、朝の光景が
フラッシュバックするように
胸が締め付けられた。
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普通にモブまでいじめてしまう形に
なってしまった。
申し訳ないです。
→90♡