テラーノベル
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えー、注意や説明は前回と同じです。前の話でスフィアが高身長であることを少し書きましたが、実際のとこ彼はガチで背が高いです、分けてほしいくらい。196cmっす。いやー、受けと攻めの身長差いいですよね〜。と、まぁ余談はさておき、本編どぞ
## 王都の喧騒と、ある不届き者の視線
王都の広間に、独特の緊張感が漂う。
今日はルグニカ王国の未来を決める、王選候補者たちが一堂に会する重要な招集の日だ。
いつも通り不遜な態度で柱に背を預けるスフィアの視線に、かつて鍛錬場で煽り倒したユリウスの姿が映る。ユリウスや他の近衛騎士たちは、スフィアが「お偉方の前でしか敬語を使わない不届き者」だと思い込んでいるようだが、それは大きな誤解だ。
(あいつら、何も分かってねぇな。俺が敬語を使うのは、何も上の人間に対してだけじゃないっつーの)
街の一般人にだって、必要とあらば普通に敬語で接している。それもこれも、近衛騎士団という組織の看板に泥を塗らないための、スフィアなりの配慮――いや、高尚なボランティアのようなものだ。
(感謝してほしいもんだね、まったく)
そんな風に内心で毒づきながら広間を見渡していたスフィアの目が、ある一角で止まった。
(……わーお。なんかあそこに、すげえ目つきの悪い黒髪ツリ目の男がいるな)
その男の前に佇むのは、息を呑むほど美しい銀髪のハーフエルフ。
間違いない、あれが噂に聞く王選候補者の一人、エミリア。そしてその後にいる妙な男が、彼女の陣営の者だろう。
新たな『観察対象』を見つけたスフィアの唇が、退屈を紛らわせるように、じわじわと歪な笑みに吊り上がっていった。
## 嘲笑の劇場と、一触即発の近衛騎士
王選候補者とその騎士たちが一堂に会した謁見の間。厳かな静寂が満ちるはずだったその空間は、あまりにも唐突に、そして致命的な形で破られた。エミリア様が止めたにも関わらず黒髪男は賢人会の前に躍り出ると突拍子もないことを言い始めた。
「はじめまして、賢人会の皆々様。俺の名前はナツキ・スバル、ロズワール邸の下男にして、こちらにおわす王候補
堂々と、しかしあまりにも場違いな大声を張り上げたのは、スフィアが目を付けていたあの黒髪ツリ目の男だった。
その場にいた誰もが息を呑み、次の瞬間には軽蔑と怒りの視線がナツキ・スバルへと一斉に突き刺さる。神聖なる王選の場、それも近衛騎士団の精鋭が居並ぶ目の前で、何の実績もない、それどころか騎士の教育すら受けていないであろう素人が「一の騎士」を自称したのだ。周囲から反感を買うなど、火を見るより明らかだった。
柱に寄りかかったまま、スフィアは内心で肩をすくめる。
(ほーら、言わんこっちゃない。声に出しては言ってないけどさ。空気読めないにも程があるだろ、あのツリ目くん)
身の程知らずな発言で自爆していくスバルを、スフィアはどこか他人事のように眺めていた。だが、彼の視線がふと、自陣営の『お気に入り』へと移ったとき、その場の空気がさらに一段、冷え切ったのが分かった。
ユリウス・ユークリウス。
いつも優雅で、騎士道の体現者たる彼が、明確な怒りをその身から放っている。端正な顔立ちは張り詰め、その瞳はナツキ・スバルという存在に対して、容赦のない侮蔑と憤怒を滾らせていた。
(うわ、ユリウス完全にキレちゃったじゃん)
普段、自分があれだけ煽り散らかしても、ギリギリのところで理性を保って睨みつけてくるユリウスが、今はその理性の限界を迎えている。騎士としての誇りを、これ以上ないほど侮辱されたのだから当然といえば当然だった。
怒りに震えるユリウスの横顔を見つめながら、スフィアは不敵な笑みを深くする。
(さてさて……最高の騎士様がここまでお冠だ。この後、あの身の程知らずなツリ目くんをどう料理するつもりかな?)
緊迫していく謁見の間で、スフィアは一歩も動かず、最前列で始まるであろう極上の見世物を愉しむように、その鋭い視線を二人へと注いでいた。
しかし、俺の思い通りにことが進むはずもなく、ユリウスは理性を保ち(元から大丈夫そうだったが)、手を出すことなく、正論でナツキ・スバルを黙らせた。そして、ユリウスの正論、エミリア様の決定的な言葉、マーコス団長の決定により不届き者のナツキ・スバルは退室を余儀なくされた。あいつが退出させられたあと、巨人族のジジイ出現とか、貧民街出身のフェルト嬢とかなんやかんやあったあと、無事とはいえないが、ようやく退屈な王選開始が告げられたのだった。
いやー、1時間位のペースって言ったのに気づいたら朝でした(汗)ごめんだよ〜
#ナツキスバル
コメント
3件
第2話、読み終わりました!スフィアの「高尚なボランティア」発言とか、ユリウスがキレてるのを「極上の見世物」と捉えるスタンス、すごく彼らしいですね。観察者として一歩引いた立ち位置を取りつつ、ちゃんと物語の中心にいる感じが面白い。設定の活かし方が丁寧で、原作世界をさらに広げているようでワクワクしました!