テラーノベル
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ピーンポーン、とインターホンの音が鳴った。こんな時間に誰だろうと思いながら玄関を開けると、見えたのは案の定ピンク髪。
「どしたん?こんな時間に」
「珍しいやん」
何も話さない。目線もずっと下を向いてて、目を合わせてくれない。
「、んー…」
どうしたものか考えていると、不意に抱きついてキスをしてきた。
「ん、っ⁉︎」
そのまま貪るように舌を絡めてくる。自分からするのに慣れていない所為か、少したどたどしいキス。そして、どう考えても苦しいだろうに一向に辞めようとしない。
「、っ!!…」
背中をトントンと優しく叩き、辞めさせる。改めて顔を見ると、寝れていないのか隈がひどく、今にも泣きそうな目をしている。
「…どしたん?会社でなんかあった?」
こちらの問いかけには相変わらず答えない。きっと話すと泣いてしまいそうだからなんだろうな。そう勝手に想像した。これまでにもこんなことが何回かあったから。こういうときないこは絶対に何も話さない。しんどい、苦しい、疲れた。泣き言は言わないで、静かに俺を求めてくる。
「…リビング行こうや、ここやと冷えるやろ」
そう促すと、ゆっくりとした足取りで俺についてきた。俺がソファに座ると隣にちょこんと腰掛け、再び口づけを求めてくる。「おいで」と腕を開いて言うと、こちらに飛び込んできた。
そのまま何度もキスを交わす。俺からの愛を確かめるように、俺への愛を確かめるように。
「ふっ…はッ……」
二人分の吐息が部屋に広がる。ないこの甘いホワイトムスクの香水と、俺の爽やかなシトラス系の香水とが織り混じって、複雑な香りになっていく。
「、んぅ…っ」
だんだんと蕩けてきたないこを愛おしいなと思いながら、今度は俺から深いキスを落とした。
#ご本人様には関係ありません
にーな🌸27
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コメント
1件
もう、めちゃくちゃ良かったです……。 言葉にできない“しんどさ”を抱えたないこさんが、ただただキスで繋がろうとするの、切なくて胸がぎゅってなりました。無言なのにちゃんと伝わる愛情と、受け止める「俺」の優しさがどちらも好き。ホワイトムスクとシトラスが混ざる香りの描写もすごく可愛くて、その一瞬に二人だけの世界がある感じがしました。 続き、すごく気になります🌷