テラーノベル
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『彼等が死ぬか。私が死ぬか。』
〜Will you continue to die every day
or will you face Tomorrow?〜
※死ネタです。苦手な方は🔙お願いします。
ベリ主、ロノ主。それぞれの視点でお楽しみ下さい。
Day.4『ハウレス・クリフォード』
夢じゃなく、現実で起きてる悪夢。
なんて皮肉なんだろうか。
痛い。どれだけ頬をつねっても、叩いても
この悪夢からは醒めない。あぁ……
今日もまた、執事が死ぬ。
○月✕日 今日は仕事で屋敷には夜に帰る。
『……。』
本当なら仕事なんてしていられない。
今この瞬間も執事が危険に晒されてるかもしれない。順番に行ってるのなら、次は――。
チャリン……。
ネックレスにしている指輪が光る。
一方その頃――。
『……。』
俺は主様の部屋の前を行ったり来たりしている。
(朝会ったばかりなのに…早く会いたくて仕方ない。担当執事だからとかではなく…きっと…。)
胸がドキドキして苦しくなる。
『……。』
(会えなくても、指輪を通して俺の声は聞こえる…いや、でも執事が主様を呼ぶなんて…。)
『主様…。』
俺はボソッと呟いた。
『…なんて。何してるんだ俺は。…よ、よし、主様が帰ってきたらお菓子を一緒に食べよう。街に買い物に行くか。』
俺は街へ向かった。
『……?今、声が聞こえた?』
指輪から微かに声がした。
(早く終わらせて帰らなきゃ…っ。)
少しだけ、安心していたんだ。
執事は私を庇い、死ぬ。だから私が近くにいなくても死ぬことは無い。逆に執事の傍にいる方が危険が高まる。死へのカウントダウンが近付いてしまう。
あぁ……どうしてこの時私は―――
「指輪をしなかったのかな」
エスポワール お菓子屋さん
『つい沢山買ってしまった。主様、喜ぶだろうか…。』
ヴーヴーヴー
『!!天使の警報…!?』
『…けて、誰か……助けて!!』
遠くから助けを呼ぶ声がして走る。
『今行く!!』
ダッダッダ…!
『おや、ハウレス君。早かったね。』
『セラフィム……っ。』
『あれ?悪魔執事の主はいないの?残念だな、君の前で無惨に消す計画だったのに。』
『っ、その子から離れろ!!』
『ふふっ。どうしようかな……?』
(悪魔の力を解放しないと知能天使には勝てない。でも、主様を呼び、来るのをの人に被害が行く。そしたらこの子が――。)
『……逃げろ。』
『え…?』
『君は早く逃げるんだ。これをデビルズパレスへ届けて欲しい。』
俺は紙袋を渡す。
『これを…?』
『あぁ。デビルズパレスに行けば俺の仲間が君を助けてくれる。』
『でも、お兄ちゃんが…。』
『俺は大丈夫だ。さぁ、早く行け!』
『っ……!』
ダッダッダ…。
『流石だね。ハウレス君。正義感の強い君のことだ。子供を逃がして私と正々堂々戦ってくれるんだね。』
『黙れ。俺は悪魔執事だ。街の人を天使から守るのが俺の役目。それが子供なら尚更だ。 』
俺は剣を握る。
『ふふっ。悪魔執事の主の力なしで…勝てるのかな?』
『……。』
俺は剣を振るう。
『はぁぁぁぁっ!!』
その日の夜――。
『……嘘、だよね?』
『……っ。嘘じゃねぇ。ハウレスは知能天使のセラフィムの野郎に…。』
『ああ…あ、あああああ…っ!!』
私はその場に崩れ落ちる。
『っ、どうして…っ。また、私は―――。』
『『『また―――?』』』
『……。』
私は口を噤む。
『この子が…ハウレス君の最期の勇姿を見たと…。』
『っ、僕のことを助けてくれたんだ。そのお兄ちゃん…ここに、くれば助けてくれるって。それで、この紙袋を……。』
幼い男の子は私に紙袋を渡す。
『これ……。』
『ハウレスがよく行くお菓子屋さんの紙袋ですね。ハウレス…主様とお菓子を食べようとこれを……。』
『ずっとソワソワしてたっすから。主様に会いたくて、ずっと……。』
『私の、為に……?』
なんて私は愚かなの。私を庇って死ななくても、私の為に死んじゃうんだってことをどうして知らなかったの。離れていても、執事は私をいつでも思ってる。どうしてそれを―――
私は理解しなかったのか……っ。
『ルカス。ハウレスは…?』
『…2階の執事室のベットで息を引き取りました。最善は尽くしましたが…傷が深く、出血多量で……。』
『……見せて。』
『…主様、主様にとって辛いものを見せることになると思います。』
『それでも、いいの。私は…ハウレスの最期を見なきゃ。』
『……かしこまりました。』
2階執事室
『主様……。』
『…2人きりにしてくれる?』
『……はい。かしこまりました。』
パタンっ。
4人は部屋から去る。
白い布を捲る。
『……。』
(こんな別れ方もあるのか…。私の目の前で最期の言葉を吐くこともなく冷たい別れも。)
『ハウレス、ごめんね。』
(私の為に戦ってくれて。貴方のことだ。
私を呼んで…来るのを待っていたら街に被害が出る。私を守りながら街の人を守ることは不可能。悪魔の力なしで戦えば命を落とす。
その相手が知能天使なら尚更その危険は増す。)
『貴方は…それが分かってて、このお菓子を
あの子に託したの?自分が……死ぬのを解ってて、死ぬのを覚悟で…私の、為に……っ。』
ポタッ。
ハウレスの冷たい頬に雫が落ちる。
『ごめん、ごめんね…。私の為に…命を張らせて……。ごめん、ごめんなさい……っ。』
私はハウレスを包む白い布を掴み、床に座り込んだ。
『ハウレス、ごめんね……っ。う、うぅ…っ。』
ドアの外。
『……ハウレスの奴、主様のこと泣かせてんじゃねぇよ。』
『ボスキ……。…っ、そうだね。主様を泣かせるなんて…ハウレスらしくない。』
『でも…ハウレスさんらしいっすよね。
主様を守って…。』
重く伸し掛る。仲間の死。
止められないカウントダウン。
今日もまた―――繰り返す。
次回
Day.5 『フェネス・オズワルド』
コメント
1件
うわっ……第5話、読み終わりました……。ハウレス、最期まで主様を想ってお菓子買って、子供を守って……その姿がもう、切なくて仕方ないです。主様が「私の為に」って泣くシーン、胸がぎゅっとなりました。執事たちの絆が重くて温かくて、でも報われなくて……好きです、この作品。ぷちさんの紡ぐ「死」と「愛」の表現、本当に心に刺さります。次話のフェネスも気になる……!
なっちゃん
709
みー
9
Codeレイ
46