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エリカ「よしっ、そうと決まれば〜〜」



とぷんっ



ステー「うわっ、なに!?わたくしの中に入ったの!?」


エリカ「そうだよ、こっちの方が都合がいいからね〜」


ステー「…貴女、もしかして人間じゃないの?」


エリカ「ん、あれ?言ってなかったっけ?

私は女神様だよ〜」


ステー「えッ!?」


エリカ「でもあの3人に力を奪われちゃったからね。全然神聖なオーラ、ないでしょ」


ステー「そうね。」


エリカ「それは少しだけ否定して欲しかったかも、即答なんて私そんな弱そうだったんだ…」


ステー「ところで聞きたいのだけれど、貴女は創世の女神じゃないのよね?」


エリカ「え?うん。創世の女神は3人だけだよ、全世界の常識でしょ?世界を作り上げた3人の女神。」


ステー「そう…よね。

じゃあもう一つ、貴方は


ウェポン・ベネヴォレンス


って知ってる?」




エリカ「ウェポン…?」








エリカ「…ううん、知らない。だれ?」


ステー「知らないならいいわ。」


エリカ「そっか、それじゃあ早速」


ステー「待って。一度家に帰ってもいい?それに、こんなドレスじゃ歩きづらいわ」


エリカ「それ、本気?あの両親に会うつもり?絶対辞めたほうがいいよ。服ぐらい私が用意してあげるし」


ステー「いや、一応顔ぐらい見せたいの。きっと2人はわたくしが婚約破棄された事を魔力で作られた伝書鳩で知ってると思うし、それでどんな反応するか…知りたい」


エリカ「ええ〜〜〜辞めときなよ」


ステー「いいえ行くわ。それがなきゃ旅の決心が付かないもの。絶対に行くからね。」


エリカ「全く仕方ないなあ」


エリカ(…とはいってもこの子を公爵家に行かせたら、いいとこ一生軟禁されて旅になんて出られないと思うんだけど。


魔力っていうのは貴族の権威の象徴みたいな物。どれだけ魔力があるか、そしてどれだけ流麗な技が繰り出せるか。いざとなったら国王の盾になる覚悟も必要な王妃や公爵令嬢という立場において魔力が少ないことは責任を果たす為の何の力もない事を意味するからねえ。


…まあいっか、これはチャンスだって捉えよう!とにかく今はこの子にやる気出させればいいわけだもんねっ♪)










ステー「はあ…はあ、馬車が無いとこんなに不便なんて…ねえ、貴女テレポートとかできないの?」


エリカ「えできるよ?でもこれから旅するのにそんなポンポンテレポート使っても仕方ないでしょ。一歩踏み出す度にテレポートするつもり?」


ステー「それはそうだけど…わたくしは公爵令嬢なのよ!!」


エリカ「旅は国外に行くんだからその公爵令嬢節も今のうちに汗と一緒に洗い流しといてね」


ステー「本当貴女最悪だわっ!!」


ステー「はあ…そういえば、さっきからすれ違う人間全員こっちを見ないし目も合わせないのは貴女の力?」


エリカ「ん〜、そうだね。ステちゃんは有名だからねえ。」


ステー「その呼び方すっっごく不快だわ。

…でも流石女神ね。さっき魔力を受け渡すときもそう…

普通魔力は人それぞれ少し性質が違うものなのだけど、貴女から渡された力は“まるで元々わたくしの力だったかのように”すぐ馴染んだもの。」


エリカ「そうかな?…まあ、私は特別だから、そうかもね?」


エリカ「そんなことよりも面白い話しよーよ。ステちゃんは強くなったら何したいの?」


ステー「その呼び方…はあ、まあそうね。魔力といったら貴族の権威の象徴みたいな物だし…」


ステー「とりあえず国の王にでもなろうかしら」


エリカ「それめーーっちゃおもしろいね、冗談として!」


ステー「なんかムカつくわね貴女本当に」













ステー「やっと家に着いたわ…はあ…旅の前に死んでしまいそう」


エリカ「おつかれおつかれ、じゃあここからは私はここで待ってるね。敷地内には入れさせてあげるから」


ステー「…わかったわ、行ってくる」


エリカ「がんばってね〜〜」






エリカ「さてと、私も始めるかな♪」








ステー「ただいま戻りましたわ」


ステー(誰もいないの…?)


メイド「…」


ステー「あっ、そこのあなた!」


メイド「はい…?なんでしょうか」


ステー「お父様とお母様の居場所を教えてくださる?」


メイド「えっと…失礼ながら、どなたですか?」


ステー「は?」


メイド「そのドレスは、この国の貴族の娘様でございますか?」


ステー「何を言っているの、わたくしはエリアトス家の一人娘よ!」


メイド「ええと、この家に子供はいなかったと思います…」


ステー「は…はあ?もういいわ、行きなさい」


ステー(どういうことなの…多分2人は2階の部屋にいるはずよね。会いに行きましょう)




コンコン


父「入りなさい」



ステー「失礼いたします」


ガチャ




ステー「お父様、お母様…」


ステー「申し訳ありませんッ!!!不甲斐ない娘で…!」


父「なんだと?」


父「君は何を言っているんだ。そもそも君は誰なんだ?」


母「私達に娘などいませんが…」


ステー「お父様とお母様まで何をおっしゃっているのですか、そんなにわたくしを認めたくないのですかっ!!!」


父「待ちなさい、意味が分からないな。」


母「もう恐ろしいわ、出ていってもらえるかしら」


ステー「そ、そんな…」


ステー(2人とも様子がおかしいわ…わたくしを忘れているような素振りもそうだけれど、根本的に何かこう…何かが抜け落ちているような、そんな感じがする…)


違和感を胸に抱きながらも、ステーファメルは部屋を出ていくしかなかった。








ステー「ねえ、貴女?」


メイド「はい、なんでしょうか」


ステー「わたくしの事を知っているかしら」


メイド「す、すみません…どなたでしょうか」


ステー「そう…ならいいわ」






それから何人に聞いて回っても返ってくる返答は同じ。


それに加え…こんなにも警戒心が薄かっただろうか、家の者たちは。

なにか…脳の大切な部分を欠落しているような、そんな感じがする






ステー「…これ以上歩き回っても仕方ないわ。さっさと出ていきましょう。」


ステー(服はエリカに用意してもらえばいい。もう1秒たりともこの家には居たくない…)


忘れたい程わたくしに失望したのか。

わたくしは…









エリカ「おっ、おかえり〜」


ステー「…」


エリカ「どうしたの、そんな顔をして〜」


ステー「誰も、誰もわたくしを認識してくれなかったの…

わたくしはエリアトス家の、この家の、家族だったのにっ!!!」


エリカ「そっかそっか、それは悲しいね。でも大丈夫、力をつければきっと見返せるから!」


ステー「そう…だけど、でも!」






「待ってください、主人様!!」






ステー「え…?」


大きな荷物を持った青年がステーファメルの元へ走ってくる。その顔はまさに黄金比と言っていいほど美しく、白髪と青い瞳が日の光を浴びて輝いていた。


ステー「貴方は…わたくしの執事の、


ラカトス…?」



ラカトスは、その声を聞き、ふっと笑った。



ラカトス「そうです、主人様。貴方が帰ってきた事を察知しここへ参りました。」


ステー「貴方はわたくしを覚えているの…?」


ラカトス「もちろんです。僕は常に貴女様の事だけを考えています。」


ステー「そう、なのね。そうね、貴方は昔っからそういう奴だったわ」


思えば、どんな時もこのラカトスだけはわたくしの味方をしていた。










ラカトス「主人様、素晴らしく流麗な魔力の御業、やはり貴女様は完璧なお方です。」


ラカトス「ですが、主人様…無理せず休んで下さい、心配です。」


ステー「うるさい…わたくしは、誰よりも優秀でなくてはいけないの!!」


ラカトス「…申し訳ありません、主人様。でも僕は、貴女の味方ですから……」












そう、前のわたくしはそれに気づくことはなかったけれど。


ラカトス「して、主人様、今貴女の中にいる者は誰でしょうか」


ステー「え?」


ステー(もしかして…エリカのこと?でもどうしてアガインは気付いたのかしら)


エリカ「…いや、驚いたよ。君ほんとに人間なの?てか君、屋敷の中にいた?」


ラカトス「ずっといましたよ。でもそれは貴女には関係ない。」


ラカトス「僕の名前は

ラカトス・アガイン。貴女は?」


エリカ「あっそう、私はエリカ。このステーファメルちゃんのお助け役だよ、よろしくね。」


ラカトス「はい。」


ステー「それで、貴方は何をしに来たの?」


ラカトス「屋敷の者達が主人様を覚えていないのを見て、もうこの屋敷に用はないと感じましたので。主人様もこの家に戻りたくなさそうな様子でしたので、一応服や高く売れそうな物を持って参りました。」


ステー「………まあ、じょ、上出来ね。」


エリカ「いや普通に引くんだけど、どういう教育してんの?」


ステー「とりあえずっ、着替えたいわ。ラカトスもその服じゃ目立つでしょ。」


ラカトス「そうですね。この宝石類も売りたいです。」


エリカ「それじゃあその辺で着替えて、終わったら街に行こ〜。金細工師とか…商人に売れそうかな?楽しみだね!」


ステー「待って、その辺で着替えて…?正気?信じられないわ貴女が全裸になればいいじゃない」


エリカ「えなにいってるの???別にいいじゃん誰も見ないよ。」


ラカトス「ダメですね、僕という男がいる前で脱がせるわけにはいきません、乙女として。」


ステー「そうよ、わたくしは誇り高き公爵令嬢なのよ」


ラカトス「任せてください主人様、僕の氷魔法で壁を作ります。」


エリカ「でも氷は透明だよ?ガン見えだよ?」


ラカトス「透明な氷は、空気中の不純物質を取り除きゆっくりと冷凍したときに初めて作れるものです。

よって、主人様の周りを急速に冷凍すれば不透明な氷ができます。」


そう言うとラカトスは真っ白な氷を生み出してみせる。


ステー「へー」


エリカ「そーなんだあ」




エリカ「いやまあどうでもいいからさっさと着替えてね」














エリカ「よし、着替えたね?それじゃあ街に行こうって言うと思ったでしょ」


ステー「なに行かないの?」


エリカ「正直これ以上この国に居るのは無駄じゃん?思うでしょ?ね?」


ラカトス「…つまり、なんですか?」


エリカ「2人が着替えてる間にちゃちゃっと屋敷の人間を洗脳…じゃなーくて、お願いして宝石とかドレス、換金してきたよ〜」


ラカトス「ああそうですかありがとうございます」


ステー「えスルーするの?…まあいいわ。…って、宝石類全部換金したの?!」


エリカ「うん!」


ステー「うん、じゃないわよ!!あの中にはわたくしがお父様に頂いた宝物もあったのに!!」


エリカ「え」


エリカ「…そんなことを気にする子だったんだ、ステーファメルって。」


ステー「何よ…最悪の気分だわ」


ラカトス「ご安心を、その宝物は僕が持っていますから」


ステー「本当!?貴方やっぱりわたくしの執事で一番優秀だわっ!」


それを聞いたラカトスは満面の笑みを浮かべる


ラカトス「それ程でもございませんよ主人様」


エリカ「あぁ〜、まあ、ごめんねステちゃん。そんなに私を睨まないでよ怖いからさ。

ま、それで本題に入るけど。」


エリカ「とりあえずこれから、この国の国境に向かいま〜す」


ステー「いきなり国境?」


エリカ「そおだよ、この国には何にも置かれてないからね。私達が三女神を封印し…力を取り戻す為に必要な封印の楔も…それを作るのに必要になる、女神の宝玉もね。だからこの国から出るの。」


ステー「…そういえばわたくし、焦りすぎていて力を取り戻す手段を何も知らなかったわね。」


ラカトス「待ってください、お2人は創世の三女神を、まさか封印するつもりですか?」


ステー「あぁ言ってなかったわね、わたくしの目的はそれよ」


ラカトス「正気とは思えません。主人様、本気ならば…」





ラカトス「僕は貴女を今殺してでも止めなくてはならないかもしれない。」






ある女神と罪人達の話

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ラカトスはかなーり重要人物です。 ステーファメルへの愛の深さに関しては私がヤンデレ大好きなことから考察してください。

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